主管課及び関係課 | 基本目標 | 達成目標 | 指標 | 評価結果の概要 | 評価結果の政策への反映状況 (平成16年度以降の取組) |
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施策目標4−2 ライフサイエンス分野の研究開発の重点的推進 | |||||
【主管課】 研究振興局ライフサイエンス課 【関係課】 研究振興局基礎基盤研究課 |
ライフサイエンス研究を戦略的・重点的に推進することにより、革新的な創薬・医療技術及び食料や環境問題への対応のための基盤技術を開発し、ゲノム情報を活用した創薬や個人にあった医療等を実現し、活力ある経済社会の創造に資する。 | タンパク質の全基本構造の1/3(約3000種)以上の構造及び機能を解析し、解析結果の特許化を図る。 | ・タンパク質構造解析数 ・タンパク3000プロジェクトにおける、特許出願数 |
○平成14年度に「タンパク3000プロジェクト」を創設。本プロジェクトにおけるタンパク質の構造解析は平成16年3月までで、1192個(うちタンパク質の公的なデータベースであるPDBへの登録数は902個)にのぼっており、年度当初想定していた構造解析数734個という目標に照らし、順調に進捗している。また生命活動に関する数々の重要なタンパク質の機能解析を実施し、科学的にも優れた成果を上げており、国内外で208(平成16年5月時点)の特許出願がなされるとともに、合計1652報(平成16年5月時点)のプロジェクトの成果に関わる論文が発表されていることから、概ね順調に進捗している。 今後はそれらの得られた優れた成果を創薬等に応用し、国民の健康を通じて社会への貢献を行うためのより具体的な施策の実施が必要となる。平成16年度に中間評価を実施する予定であり、中間評価の結果を踏まえた適切な対応が必要。 |
○タンパク3000プロジェクトにおける研究開発は順調に成果を創出していることから、引き続き研究開発を推進する。中間評価の結果を踏まえて、プロジェクトにおけるさらなる成果の拡大を図るために、知財獲得や産学連携、解析ターゲット及び技術開発等に係るプロジェクト内の連携等を促進する。 得られた成果を創薬等に応用する基盤作りに着手するため、必要な予算を確保。 |
ライフサイエンス研究の基盤となる生物遺伝資源(バイオリソース)及びそのゲノム情報について、戦略的に開発・収集・保存・提供を行う体制を確立する。 | ![]() |
○平成15年度に「ナショナルバイオリソースプロジェクト」を創設。実施機関における体制の整備もほぼ終わり、生物遺伝資源の収集は着実に実施されており、達成目標については、概ね順調に進捗している。 今後は、国内外の連携、知的財産権の扱い、情報提供体制の整備等を強化する必要がある。平成16年度に中間評価を実施する予定であり、中間評価の結果を踏まえた適切な対応が必要。 |
○平成16年度中に実施した中間評価の結果を踏まえ、各中核機関において、2010年に世界最高水準を達成するため、 ライフサイエンス研究の基盤となる生物遺伝資源(バイオリソース)及びゲノム情報について、国として戦略的に整備する必要があるものについて着実に収集等を実施していく。 情報提供体制については、知的財産権、国際化を視野に入れて、ゲノム解析等により、研究者のニーズに合わせたより付加価値の高いリソースの研究開発を行うとともに、データベースの構築・整備を行い、一層の強化を図る。 |
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基礎研究の成果を実用化につなげていくための実施体制や支援体制を整備し、基礎研究成果の臨床応用への橋渡し研究(トランスレーショナルリサーチ)や最先端の解析機器開発を推進するなどにより、革新的な成果を創出する。 | ![]() |
○平成14年度に「21世紀型革新的先端ライフサイエンス技術開発プロジェクト」を創設。平成14年度に公募を行い採択した研究課題を、平成15年度も引き続き推進した。基礎研究成果の臨床応用への橋渡し研究(トランスレーショナルリサーチ)や最先端の解析機器開発に向けた研究開発が着実に実施されており、達成目標については、概ね順調に進捗している。 平成16年度に中間評価を実施する予定であり、中間評価の結果を踏まえた適切な対応が必要。 |
○本プロジェクトの課題の多くが、大規模なプロジェクトに発展、引き続き研究が進められていること等により、平成16年度に実施した中間評価における評価結果は「本プロジェクトは、新たな領域を切り拓く課題を先導的に進めるプロジェクトとして、一定の成果を上げたと言える。そのため、本プロジェクトは終了することとする」であった。この評価結果を踏まえ、16年度でプロジェクトを終了。 | ||
対象とする疾患について30万人規模のサンプル及び臨床情報を収集するとともに、SNP(一塩基多型)の解析を実施し、個人個人にあった予防・治療を可能とする医療の実現に資するための基盤を整備する。 | ![]() |
○平成15年度に「個人の遺伝情報に応じた医療の実現プロジェクト」を創設。血液サンプル及び臨床情報の収集・保管・管理のための設備整備を完了し、試料収集に係るインフォームド・コンセントの取得を開始した。インフォームド・コンセントの取得状況は概ね順調であり、また当該プロジェクトについて周知、理解促進を図るためのシンポジウム等、広報活動も活発に実施している。倫理面における配慮についても十分に議論を重ねており、達成目標の実現に向け、概ね順調に進捗している。収集された試料のうち、筋萎縮性側索硬化症(ALS)についてSNPタイピング、また薬理遺伝学解析研究のため免疫抑制剤の副作用発現に係るSNPについて機能解析を開始したところ。 | ○引き続き、適正なインフォームドコンセントの取得に基づき、サンプル及び臨床情報を収集・蓄積している。なお、平成17年1月より、収集された研究資材の提供に着手した。また、倫理面における検討の充実の為、プロジェクト内において生命倫理に関する有識者から構成されるELSI(ELSI;Ethical, Legal and Social Issues)委員会を設置した。 ライフサイエンス委員会等の評価を踏まえ、平成17年度より、収集されたサンプル及びSNP解析技術を活用した疾患関連遺伝子研究に着手する予定。 平成17年度中に中間評価を実施。 |
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再生医療の実現のために必要な幹細胞利用技術等を世界に先駆けて確立し、その実用化を図る。 | ![]() |
○平成15年度に「再生医療の実現化プロジェクト」を創設。研究用幹細胞バンクの整備や幹細胞を用いた新規治療法の開発に資する研究課題が概ね順調に進捗。今後とも着実に推進していくことが必要。 | ○整備した研究用バンクより臍帯血の提供を開始し、研究者支援の加速を図っている。幹細胞動員・分離・培養技術の向上、マウスなどで得られた細胞分化に関する操作技術等のサルやヒトの細胞への応用、幹細胞移植や細胞増殖因子を活用した治療技術について研究を進めている。平成17年度中に中間評価を実施。 | ||
実際の生体や細胞を用いて実施している薬剤応答解析等を、先端生命情報技術等によってシミュレーションするプログラムを開発する。 | ![]() |
○平成15年度に「細胞・生体シミュレーションプロジェクト」を創設。実施機関を選定するとともに、測定機器類の設置等のインフラ整備を行い、ゲノム解析等によって得られた膨大なデータを活用して創薬の開発に利用するための研究開発に着手すると共に、研究を統括する統括マネージャーの下、各機関の連携を図っており、概ね順調に進捗している。 今後は平成15年度で整備されたインフラ及び研究体制をもとに、主目的であるシミュレーション開発の更なる加速を図ることが重要。 |
○引き続き、実際の生体や細胞を用いて実施している薬剤応答解析・動物試験等を、生命情報技術・先端イメージング技術によってシミュレーションするプログラム開発を実施する。 また、シミュレーションプログラムを開発することを通じて、医学・工学・バイオインフォマティクスの融合化研究を推進する。 なお、平成17年度に中間評価を実施する予定。 |
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高齢者が健康で幸福な生き方を実現できることを目標に、がんなどをごく初期の段階で発見、早期治療を可能とするレーザー技術、分子バイオ技術、ポジトロンCT(PET)などの光技術を融合した診断・検診技術等を開発する。 | ![]() |
○平成15年度に「光技術を融合した生体機能計測技術の研究開発プロジェクト」を創設。要素技術開発等を実施した。計画に沿ってデバイス開発や装置の基礎設計、試作を行うなど、研究は概ね順調に進捗している。平成16年度以降もこれまでの成果をもとに、トレーサー技術の開発、スクリーニング技術の開発、PET高度化技術の開発を推進する。 | ○平成16年度以降も計画に沿って装置の試作等を行い、トレーサー技術の開発、スクリーニング技術の開発、PET高度化技術の開発を着実に実施する。 平成17年度中に中間評価を実施。 |
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国家的・社会的要請の高い脳、ゲノム、免疫・アレルギー研究やバイオインフォマティクス研究等の分野において、基礎的・先導的な研究を推進する。 | ![]() |
○国家的・社会的要請の高い脳、ゲノム、免疫・アレルギー研究やバイオインフォマティクス研究等の分野については、理化学研究所や科学技術振興機構の独立行政法人等において、新たに設定された中期目標のもとで重点的に研究開発が推進されており、概ね順調に進捗している。これまでの成果や国際動向の変化をふまえつつ、外部評価等により重点化を図りながら、国家的・社会的要請の高い各分野の研究を引き続き積極的に推進。 | ○平成16年度以降も、国家的・社会的要請の高い各分野の研究を引き続き積極的に推進していくとともに、世界の動向を踏まえ、必要に応じ適切な研究の見直しを行う。 |
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