今回、ドラマの中では温かいものを食べられることのありがたさに気付かされるシーンがありました。
木村さん自身、食べることのありがたさを感じることはありますか?
子どもの頃教わった食事のマナーなどで気をつけていることはありますか?
木村さんが子どもの頃はどんな給食指導をされていましたか。
昔は出されたものは全て食べることが当たり前でした。
今は当たり前のように食事をしていますが、例えば1950年代設定の作品をやらせていただくと、信じられないような町の風景や、食生活に驚かされます。今の世の中、多くのことが当たり前なこととして横流しされたり、スルーされがちですよね。「ありがとう」を言葉で伝えることや、悪いことをした時に「ごめんなさい」ということが大切だと思います。
自分が食べ物を残すことが嫌だという気持ちの根底には、これを作ってくれている人がいるという思いがあります。機械がすべて作っているわけではない、必ず人の手が携わっているということを考えます。
朝の市場なんかに行くと、信じられない時間に、信じられない人数の方々が、野菜を選ぶところから作業をしています。食卓に並ぶまでに、どれだけの多くの方が関わっているかということを知ってもらいたい。でも、このことは言葉で言っても分からないと思います。言って伝えるのではなく、自分たちの目で、耳で、鼻で匂いをかいで、チャンスがあれば5分10分でいいから実際に携わって、作る側の体験ができればいいと思います。
学校の頃の給食の思い出を教えていただけますか?
木村さん自身、家で料理はされますか?
もし「最後の晩餐(ばんさん)」があったとすれば、どういうシチュエーションで食べたいと思いますか?
最後に、小中学生に向けてメッセージをお願いします。
やる前からの「無理」、「できない」は、ルールとして“なし”と言いたいですね。「やってごらん」と言われて、「できないよ」とか「ムリでしょ」とすぐに答えるのは“なし”だと思います。
今は手にしている情報があまりにも豊富で、初めてのことはまず「情報」という皿に乗せてしまう。「お皿いらないから、自分で一回持ってごらん」と言っても、「無理でしょ」「できないよ」となってしまう。そういうのはなしだと思います。
食事にしてもそうですが、見た目で食べられないと判断しないでほしい。きっと親やお店の人は、食べる人のことを考えて作ってくれていると思います。同じように身近な友達など、「人」に対しても面白いところをもっと見つけてほしいなと思います。