(2)動線計画

・ 日常の交流活動において,自然に訪問ができる動線を確保することが重要である。動線の分離・遮断は,管理・運営上必要な範囲とすることが望ましい。
・ 両施設の玄関は,人数,集中度合,昇降に要する動作の機敏性等において著しい差があることを考慮し,分離して設置することが望ましい。ただし,児童生徒と高齢者との挨拶や見送り等の自然な交流が発生することを想定し,両施設の玄関を近接して設けるなどの工夫を行うことが望ましい。
・ 登下校時の動線が高齢者施設の送迎バス等の出入りと交差しないよう,計画的な配慮が必要である。特に,学校と通所型の高齢者福祉施設との複合化に際しては,一般的に帰宅時間が重なることに留意することが重要である。
・ 両施設の給食の搬出入等に利用するサービス動線を一体化することも有効である。

  (3)余裕教室の転用による複合化

・ 既存の学校施設においては,余裕教室の有効活用の一方策として,地域の高齢者の社会教育施設やデイサービスセンター等の高齢者福祉施設等に転用し,複合施設として整備される場合がある。余裕教室の転用による複合化の計画においては,既存施設の配置,形態,転用面積などの条件を踏まえつつ,新たに複合施設を整備する場合と同様,高齢者との交流を進める観点から,その計画を進めていくことが望ましい。
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