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参考資料3

現行の学習指導要領の成果と課題,見直しに関する意見について

  国語の成果と課題,主な意見(例)
  社会・地理歴史・公民の成果と課題,主な意見(例)
  算数・数学の成果と課題,主な意見(例)
  理科の成果と課題,主な意見(例)
  生活の成果と課題,主な意見(例)
  芸術の成果と課題,主な意見(例)
  家庭・技術・家庭・情報の成果と課題,主な意見(例)
  体育・保健体育の成果と課題,主な意見(例)
  外国語の成果と課題,主な意見(例)
  道徳・特別活動の成果と課題,主な意見(例)
  総合的な学習の時間の成果と課題,主な意見(例)

  本資料は第3期第3回〜第7回教育課程部会において配布した資料を更新したものである



家庭,技術・家庭,情報

教育課程部会等での意見
中学校卒業で一人前という社会をもう一度取り戻すため,ものづくり教育や職業観を重視し,子どもたちの達成感やものづくりへの個性の反映などを実際に学び取らせることが必要。
日本のものづくりを支えている力を維持する方策の検討が必要。
生活者としての技術教育にとどまらず,科学技術のガバナンスを教えることがなされていないなど,主権者としての国民を育てるという観点の教育がされていない。
国際化,IT化,知的財産権,環境の問題,企業の社会的責任などが日本の社会全体として遅れている。世界的な事象がある程度理解できる素養を身に付ける必要がある。
家庭科や書道といった,生きていく力を養う教科は減らすべきではない。
ITの全面的な展開に子どもたちがのめりこんで,そこから離れられない状況があるが,これに対し,IT教育を無条件に進めることがいいのか,対極の考え方を示すのが良いのか。
家庭科,技術・家庭科は生活に最も密着した教科であり,社会が変われば内容も変わる必要がある。時代に応じて内容の見直しをするべきではないか。
日本の強みは,個人の技量の高さ,創意工夫して改善をすること,自分の仕事に責任を持つことであり,それらを意識して育てていくことが大事である。
専門部会での総論的意見
食べて着て住まって環境と関わる実践の中で,できる,わかる,気づく,考えることを大事にし,よりよい行動ができるようにする必要がある。
生活者や職業人であるとともに,市民として,技術を使用し,管理し,評価できる国民を育成することが重要である。
まず学校で教えるべき,生活や社会や人間のために必要なことを考え,その上で,学校段階ごとに教科内容を検討することが必要ではないか。
かつて家庭科を男女共修にした時のように,社会的なニーズに合致し受け容れられる柱を明確にすべきである。例えば,地球温暖化を防止するために何を実行できるかなどが考えられる。
発達段階を踏まえて情報教育の目標,内容を明らかにする必要がある。
情報について,小学校や中学校で指導することが明確になれば,高校である程度リテラシーの確立した子どもたちに,社会とのかかわりや生活にどう生かすか,モラルの面も含めた指導に集中できる。
情報教育が特定教科だけで専門的に行われているという誤認がある。他教科での情報教育のありよう,可能性を明示し,分担させることが大事である。

●家庭,技術・家庭

主な論点の柱 調査結果等に基づく成果と課題(例) 主な意見(例)
1知識や技能等の育成
生活に必要な基礎的な技術を身に付けている。

生活や技術に関する基礎的な事項や生活と技術とのかかわりについて理解し,知識を身に付けている。
【家庭分野】
小学校の家庭科の学習が「よく分かる」「だいたい分かる」と答えた児童の割合は70.2パーセントである。
中学校の内容「A(1)中学生の食事と栄養」の栄養素に関する内容や「A(3)衣服の選択と手入れ」の手入れと補修に関する内容において指導の工夫等が必要。
生活経験の違いや生活技能の低下に対応するための,実習等の時間の確保が課題である。

【技術分野】
内容「A技術とものづくり」と比較して「B情報とコンピュータ」の知識や技能の習得状況が良好である傾向が見られる。
他教科との連携に配慮した指導計画の作成が課題である。
【家庭分野】
小,中,高等学校の学習の系統性について一層の検討が必要。
衣・食・住の基礎的・基本的知識・技能などとともに社会の変化に対応する内容も基礎・基本である。
知識とともに,技能が高まる程,自己効力感も高くなる。手や指の巧緻性を含め,基本的な技能を身に付け,実践につながるようにすることが大事である。
社会や家庭生活の変化に伴い,食に関する指導,消費や環境に関する指導,幼児や高齢者との交流や介護を含めた人とのかかわりに関する指導,安全に配慮した住生活の指導などの推進が課題である。

【技術分野】
ものをつくる過程を通して,必要な知識や技術を教えることが大事である。
技術が生徒の目に触れない状況の中,技術を適切に評価できる力も必要となっている。そこで,世の中で活用されている「材料の加工」,「エネルギーの玄関・利用」,「情報の処理・活用」,「生物生産」に関する技術を取り上げる必要がある。
「B情報とコンピュータ」と高等学校の「情報」に関する教科・科目との連携が課題である。
日常生活におけるコンピュータの普及に伴い,操作の方法の指導をどう扱うか,情報モラルについての指導を充実していくことが課題である。
2思考力や表現力等の育成
生活について見直し,課題を見つけ,その解決を目指して自分なりに工夫し創造する。
【家庭分野】
小学校の家庭科の学習を家庭生活で「とても役に立つ」「わりと役に立つ」と思う児童の割合は76.0パーセントである。

【技術分野】
生徒のアイデアを生かせる題材の工夫と,実生活に生かす指導の工夫が課題である。
【家庭分野】
学習した知識や技能を実生活で生かす力を育成するための指導の工夫が課題である。
小学校の「(8)家庭生活の工夫」における,題材構成の一層の工夫や家庭との連携が課題である。

【技術分野】
ものづくりの経験が,計画通りに進める力,ものをうまくつくる力,構想を実現する力などを育てる。
3学ぶ意欲等の育成
生活や技術について関心をもち,生活を充実向上するために進んで実践しようとする。
中学校の技術・家庭を「とても好き」「まあ好き」と回答した生徒は51.8パーセントである。
ものづくりなど実践的・体験的な学習活動が多いので,児童生徒は完成する喜びや体験する楽しさを感じている。

【家庭分野】
小学校の家庭科を「とても好き」「まあ好き」と回答した児童は63.7パーセントである。

【技術分野】
将来の職業としてIT関係や技術開発等を選ぶ中学生の割合が,他国と比較して少ない状況にある。
【家庭分野】
実践的な態度の育成には,家庭生活に関心を向け主体的に生活に関わろうとする意欲を育てる指導の工夫が課題である。
自分で献立を立てて実習することにより,生徒の自信を引き出し,実際の生活に生かそうとする意欲や態度を育てることが大事である。
子どもたちが学習したことがらを家庭にもち帰り,それぞれの家庭で実践されるように働きかけることが大切である。

【技術分野】
「ものづくり」を多く経験したと意識する児童生徒ほど自信を持ち,「働くこと」や「技術に関する職業等」への関心が高い。また,技術的行動がとれる子どもは創造的態度が高くなる。

●情報

主な論点の柱 調査結果等に基づく成果と課題(例) 主な意見(例)
1知識や技能等の育成
情報及び情報技術を活用するための基礎的・基本的な知識を身に付けている。

情報の収集・選択・処理を適切に行うことができる。
各科目とも,知識と技能の習得状況はおおむね良好。
生徒の情報機器の操作技能等は向上している。
コンピュータの操作の仕方など,情報技術の習得に重きを置いた指導が多く,情報手段の特性や情報を適切に扱うための基礎的な理論,情報モラル,マナーや遵法精神などを含むバランスのとれた情報活用能力の育成が課題。
中学校技術「B情報とコンピュータ」との連携が課題。
国語や数学など,他教科等との連携の強化を図る必要がある。
心への影響や情報モラル,情報の機能や本質について教えていく必要がある。
情報に関する状況は急速に進展している。変化も大きい。知識・技能で不易の部分と流行の部分があるが,基礎・基本としての不易の部分を教えていくことが大事である。
知識については系統的な学習が必要である。校種間の接続が大事であり,そのためには小中高で何をすべきかを示すべきである。
スキルの指導も大事だが,3観点(情報活用の実践力,情報の科学的理解,情報社会に参画する態度)をバランス良く身に付けさせることが大事である。
2思考力や表現力等の育成
情報活用の方法を工夫したり,改善したりするとともに,情報モラルを踏まえた適切な判断をすることができる。

情報を目的に応じて表現することができる。
各科目とも,思考力や表現力を育むための指導計画や教材の工夫が行われている。
情報を目的に応じて表現する力の育成については,おおむね良好。
体験的な活動を通した情報モラルを育成する教材や指導法の工夫が課題。
発達段階に応じた問題解決能力を育成する教材や指導法の工夫が課題。
コンピュータの操作の仕方など,情報技術の習得に重きを置いた指導に占める時間が多く,合理的判断や創造的思考力,表現・コミュニケーションなどに役立てる力の育成が必要。
高等学校での情報は,情報活用の実践力の育成より,問題解決方法,表現力の育成に重点を置くべきである。
情報教育が目指しているのは問題解決能力である。社会に出た時に役立つ,必要な思考力・判断力を身に付けさせることが大事である。
表現もコンピュータに依存しすぎている。操作・技能としてアナログによる表現力の低下が著しい。
思考については,操作中心なので課題解決型の授業が少ない。
3学ぶ意欲等の育成
情報や情報社会に関心を持ち,身の回りの問題を解決するために進んで情報及び情報技術を活用し,情報社会に主体的に対応しようとする。
実習等の教材や指導計画の工夫によって,生徒の学習意欲はおおむね高い。
学ぶ意欲を育む指導については,おおむね良好。
コンピュータの操作の仕方などの情報技術を習得している生徒への手だてが不十分。
今の生徒は全般的に意欲が低下している。内容を身近なものにするなどして意欲を喚起することが大事である。
意欲については全般に良好である。指導内容の無駄な重複を避ければ意欲を持続させることができる。

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