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(2)
適格性を欠くと思われる管理事業者への対応
登録要件の強化等について
ア.
現行制度の概要
著作権等管理事業法は形式審査による登録制度を採っており、また登録要件自体も新規参入を容易にするという観点から必要最小限度のものとなっている(法第6条)。
イ.
意見募集の内容
・
事業を行うノウハウ等を有していない管理事業者も散見されるため、他人の財産を管理する能力のない者による登録を認めないという観点から、現在の登録要件を強化又は登録手続を厳格にすべきである
6
・
登録をして一定期間経過後も、管理委託契約約款及び使用料規程を文化庁に届け出ていない管理事業者が存在していることから、登録時又は登録後一定期間内の届出を義務化すべきである
などの意見があった。
6
例えば、信託業法では、免許・登録の要件として、
資本要件、
人的要件、
保証金の供託、等の要件を課しており、他人の財産を管理等するにふさわしくない者の参入を排除している。
ウ.
検討の結果
形式審査権しかない登録制度を維持する限り、登録申請時に管理事業者の実態に立ち入って審査を行うのは難しいので、当面は、実態面で問題のある管理事業者について、文化庁は管理事業法第19条、第20条及び第21条の指導監督に関する運用基準を定め、これに基づき厳正な指導監督を行うことで対応すべきと考えられる。
例えば、文化庁長官は管理事業法第21条第2項の規定に基づき、登録から一年以内に管理事業を開始せず又は引き続き1年以上管理事業を行っていないと認められる事業者の登録を取り消すことができることとなっている。
この登録の取消処分については、現状でも登録から一定期間経過後も管理委託契約約款及び使用料規程を文化庁長官に届け出ていない者が存在しており、また今後は、一旦管理事業を開始したものの途中で事業を休止し相当期間管理事業を行っていないと認められる者も現れると思われるので、積極的に活用すべきである。
登録要件の追加に関しては、現状では直ちに要件を追加すべき状況であるとは考えないが、引き続き管理事業者の実態を注視していく必要がある。
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