従来の大学は、専門教育と教養教育や学術研究を併せて行うという機関の性格から、比較的、学問的色彩の強い教育が行われる傾向にあります。
専門職大学は、特定職種における業務遂行能力の育成に加え、特に、企業での長期実習や関連の職業分野に関する教育等を通じ、高度な「実践力」や豊かな「創造性」を培う教育に重点を置く点で特色があります。また、長期の企業内実習などを含め、教育課程の開発等を産業界と連携して行う、より実践的な教育を行う仕組みとなっています。
専門職大学は大学制度の中に位置付けられ、教育課程や教員組織については、大学として必要な水準のものが求められます。専門学校は大学制度に位置づくものではなく、自由度の高い制度の特性を活かし、社会的な要請に柔軟に対応しつつ、多様で実践的な教育を展開しています。
なお、専門職大学卒業者には「学士(専門職)」の学位が、専門職短期大学卒業者等には「短期大学士(専門職)」の学位が授与されます。これらの学位は、それぞれ「学士」、「短期大学士」相当のものです。
専門職大学については4年制、専門職短期大学については2年制又は3年制となります。
専門職大学の課程は、4年一貫制のほか、4年の課程を前期(2年又は3年)・後期(2年又は1年)に区分する区分制にもできます。区分制では、前期課程から後期課程への引き続きの進学だけでなく、前期修了後一旦就職してから後期へ再入学する、他の高等教育機関等から編入学する、他の高等教育機関を既に卒業し就職等した社会人が学びなおしのために後期から編入学するなど、積み上げ型の多様な学修スタイルが可能になります。
実践的な職業教育のためのカリキュラムが編成され、卒業単位のおおむね3~4割程度以上が実習等の科目となります。また、長期の企業内実習等を2年制課程で10単位以上、4年制課程で20単位以上履修することを義務付けています。
各専門職大学等が具体的な内容を検討します。
なお、中央教育審議会答申では、実務経験や保有資格、技能検定での成績等を積極的に考慮するなど、多様な背景を持つ志願者の意欲・能力・適性等を多面的・総合的に評価することが求められています。
既存の大学へ入学するための資格と同様です。※大学・大学院入学資格について
既存の大学への編入学と同様、編入学先の専門職大学が認める範囲において可能です。
入学できます。社会人が学びやすいように、実務の経験を持った人が入学する場合には、当該実務経験を通じた能力の修得を勘案して、一定期間を修業年限に通算できる仕組みを導入します。
医学、歯学、6年制の薬学、獣医学の分野を除き、職業分野は限定されていませんが、実践的かつ創造的な人材へのニーズの拡大が見込まれ、その分野の人材の育成が強く望まれる、いわゆる「成長分野」などが中心になると想定されます。例えば、観光、食と農業、IT・コンテンツなどの分野が考えられます。
※ 設置認可後には文部科学省ホームページにて専門職大学等の一覧を公表。(平成30年夏頃)
既存の大学と同様、大学院への入学資格が得られます。
専門職大学等が国家資格に係る養成施設として必要な基準を満たしている必要があります。特定の職業に関する受験資格については、各専門職大学等の情報を御確認ください。
下記のページにて専門職大学等の設置基準を掲載しております。
高等教育局専門教育課
-- 登録:平成29年07月 --
Copyright (C) Ministry of Education, Culture, Sports, Science and Technology