令和3年度「障害者のスポーツ参加促進に関する調査研究」の調査結果について(速報値)

令和4年2月25日

~障害者(成人)の週1日以上のスポーツ実施率は31.0%~

このたび、令和3年度「障害者のスポーツ参加促進に関する調査研究」の調査結果の概要(速報値)を別紙のとおり取りまとめましたので、お知らせします。
第2期スポーツ基本計画において、「障害者の週1回以上のスポーツ実施率を成人では40%程度(若年期(7~19歳。以下同じ。)では50%程度)、週3回以上を成人では20%程度となることを目指す」との目標を掲げておりましたところ、最終年度である本年度は、週1回以上の成人のスポーツ実施率は31.0%(若年期は41.8%)、週3回以上の成人のスポーツ実施率は16.5%となりました。

1.障害者の運動・スポーツの実施率について
 ○ 成人の障害者の運動・スポーツ(学校の授業等を除く。以下「スポーツ等」という。)の実施率は、週1回以上では31.0%(前年度から6.1ポイント増)、週3回以上では16.5%(前年
  度から4.2ポイント増)と共に上昇した。
 ○ 若年期の障害者のスポーツ等の実施率は、週1回以上では41.8%(前年度から13.9ポイント増)と大きく上昇した。
 ○ スポーツ等実施者(過去1年間に1回以上スポーツ等を実施した者。以下同じ。)の割合は、成人で58.7%(前年度から12.3ポイント増)、若年期で73.1%(前年度から22.5ポイント
  増)と共に大きく上昇した。
 ○ 実施率が上昇した主な要因としては、実施したスポーツ等の種類について、体操やなわとびと回答した者の割合が上昇していること、スポーツを実施する場所として自宅等(若年期につ
  いては自宅等及び学校)の割合が上昇したことなどから、体力の低下を感じた方等が自宅等の身近な場所において一人でできるスポーツ等を実施したことが考えられる。
 
2.運動・スポーツに対する関心、スポーツ等を行うにあたっての障壁
 ○ スポーツ等を実施する上での障壁は、「特にない」「障壁はなく、十分に活動できている」を除き、「体力がない」(25.2%)「時間がない」(14.7%)「金銭的な余裕がない」
  (12.2%)の順であった。
 ○ スポーツ等を実施する上での障壁について、「特にない」と回答した者の割合は26.2%(前年度から16.4ポイント減)、現在のスポーツ等への取組について、スポーツ等非実施者(過去
  1年間に1回もスポーツ等を実施していない者)のうち「特にスポーツ等に関心はない」と回答した者の割合は73.7%(前年度から9.1ポイント減)と、スポーツ等に無関心な者の割合は
  減少したことが予想される。

3.運動・スポーツをやってよかったこととやらない理由
 ○ スポーツ等実施者がスポーツ等をやってよかったことは、「ストレスが解消される」(38.6%)「体力・身体的機能が向上した」(27.6%)「体を動かすこと自体が楽しい」
  (24.2%)の順であった。
 ○ スポーツ等非実施者でスポーツ等を実施する上での障壁が「特にない」と回答した者がスポーツをしない理由は、「特に理由はない」「わからない」を除き、「スポーツ等が嫌いである」
  (19.0%)、「スポーツ等に興味が無い」(16.4%)、「疲れるから」(6.3%)の順であった。
 
4.障害者のスポーツ観戦状況について
 ○ 過去1年間のテレビによるスポーツ観戦の有無を調査したところ、「プロ野球」(31.0%)が最も高く、続いて「東京2020オリンピック」(24.8%)、「高校野球」(18.7%)の順で
  あった。
 ○ 過去の大会よりもテレビ放送時間が増加した「東京2020パラリンピック」と回答した者が17.3%と、観戦したスポーツの5位となった。
 
5.今後の対応について
 スポーツ庁では、障害のある方のスポーツ実施率向上のため、現在策定作業中の第3期スポーツ基本計画も踏まえつつ、以下の取組を実施します。
 
 ・ スポーツ施設等に対する障害者スポーツ用具の整備・導入等支援事業
 ・ スポーツ実施状況・阻害要因等の把握、振興ツール創出等のための調査研究事業
 ・ 障害者スポーツの実施環境の整備等に向けたモデル創出事業
 ・ 特別支援学校における運動・スポーツ活動促進等事業
 
また、公益財団法人日本パラスポーツ協会、その他のスポーツ団体や福祉事業者等の関係者と連携を進め、これらの取組を通して、障害のある方がスポーツを楽しめる環境の整備に取り組んでまいります。
 
なお、本調査研究は、本年度末を目途に調査結果を取りまとめる予定であり、確定値及び詳細については、後日下記のURLに追加掲載する予定です。
https://www.mext.go.jp/sports/b_menu/toukei/chousa04/sports/1402342_00002.htm
 
※調査方法について
 本調査は、平成25年度より令和元年度まで2年に1回の頻度で実施し、令和元年度より毎年実施している。
 本年度の調査の概要については以下のとおり。
 〇調査方法
  無記名式のインターネット方式
 〇調査内容
  主な調査項目は、以下のとおりである。
  ・ 障害児・者の基本情報(障害の種類、障害者手帳の保有状況など)
  ・ 運動・スポーツの実施状況(実施種目、頻度、施設、目的など)
  ・ 運動・スポーツの実施における障壁
  ・ 今後行いたいと思う運動・スポーツ
  ・ スポーツクラブや同好会・サークルへの加入
  ・ 過去1年間のスポーツ観戦
 〇 調査対象及び回収結果
  インターネット調査会社が保有するリサーチモニターのうち、以下に該当する者を調査対象とした。
  ・ 障害児・者本人あるいは同居する家族で障害児・者がいる
  ・ 障害児がいる場合、7歳以上である
 
該当する回答者は5,549人であった。兄弟、姉妹、第4子以降の子で障害児・者が複数いる場合は、それぞれ年齢が一番上の者についてのみ、回答を依頼した。その結果、回答者本人及び同居する家族内の障害児・者を含めた障害児・者の総数は7,245人であった。

別紙 「令和3年度障害者のスポーツ参加促進に関する調査研究」の概要(速報値)

お問合せ先

スポーツ庁健康スポーツ課 障害者スポーツ振興室

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(スポーツ庁健康スポーツ課 障害者スポーツ振興室)