令和3年度体力つくり優秀組織表彰の概要

令和3年12月24日

 この表彰は,地域や職場における保健・栄養の改善及びスポーツ・レクリエーションの普及運動(体力つくり運動)を推進し,顕著な成果を上げている組織を文部科学大臣,体力つくり国民会議議長が表彰することにより,体力つくり運動の普及及び充実を図ることを目的に昭和43年から実施している。
 各都道府県教育委員会等から推薦された8組織について,別添概要のとおり,本年度の被表彰組織として決定した。

1.推薦基準

ア 体力つくり運動を推進するための,住民(従業員)参加による組織運営が円滑に営まれていること。
イ 体力つくりに関する実践・啓発・広報活動が積極的に行われていること。
ウ 体力つくりを実践するクラブ等の育成が積極的に行われていること。
エ 体力つくり関係施設の提供等が積極的に行われていること。
オ 過去において体力つくり運動に関する功績により国の表彰を受けていないこと。
カ 体力つくり国民会議議長賞を受賞し,受賞後原則として3年以上を経過していること。(文部科学大臣賞のみの推薦基準)

2.表彰式

(1)日時:令和4年2月4日(金曜日)
    生涯スポーツ・体力つくり全国会議2022
    「オープニング・表彰式」10時00分~10時35分
(2)場所:沖縄ハーバービューホテル(沖縄県那覇市泉崎2-46)
    ※文部科学大臣,体力つくり国民会議議長から,表彰状及び記念品(盾)を贈る。

【参考】体力つくり運動について
 昭和39年12月「国民の健康・体力増強対策について」の閣議決定に基づき,健康の増進,体力の増強について国民の自覚を高めるため,推進されている運動。翌40年3月,趣旨の普及・徹底と実践的効果を高めるため,「体力つくり国民会議」が結成された。現在,8府省,213団体から構成され,事務局を文部科学省(スポーツ庁)に置く。

令和3年度体力つくり優秀組織表彰 被表彰組織概要

文部科学大臣賞(4組織)

【館山市(たてやまし)】(千葉県)
<昭和46年度体力つくり国民会議議長賞 受賞>
 館山市は、令和2年11月に「スポーツ健康都市」を宣言し、人生100年時代に向けて市民の健康増進と館山市のスポーツ文化の継承を図っている。
 市民がスポーツに接する機運醸成を図るため、OCEAN+FEST TATEYAMAや館山市民スポーツ・レクリエーション祭など各種スポーツイベントの実施や、市内8つのスポーツ施設の維持管理に長年努めている。また、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の事前キャンプを通じて、トップ選手に支持されるスポーツ環境を市民だけでなく多くの競技関係者にアピールし、スポーツ観光の観点から地域経済の活性化に貢献してきた。昭和56年から続いている館山若潮マラソンや、美しく穏やかな館山湾を活用した館山わかしおトライアスロン大会等の恒例行事を通じて多くのスポーツボランティアを育成するなど、スポーツを「する」だけでなく、「みる」「応援する・ささえる」ことにも力を入れている。さらに、心身の健康に関する個別相談に応じて指導及び助言を行うことや保健師による家庭訪問での支援、体組成や血管年齢を測定し、自らの体の状態をチェックできる「健幸サロン」を定期的に実施している。


【横須賀市(よこすかし)】(神奈川県)
<平成28年度体力つくり国民会議議長賞 受賞>
 横須賀市では、市民一人一人がスポーツ活動を継続的に実践できる豊かなスポーツライフを実現するため、様々な施策を継続的に講じている。平成29年度には、学校体育以外のスポーツに関する事務を市長部局に移管し、スポーツ関連施策の組織横断的な展開、スポーツ振興とスポーツによるまちづくりの推進を図っている。具体的には、市民スポーツ教室(20教室)や市民体育大会(38競技)の開催ほか、講座や講演会など様々な事業を展開している。中でも、小学校3年生から中学校3年生までの全児童生徒に「体力・運動能力、運動習慣等調査」を行い、各校の課題を明確にして体力向上に取り組んでいる。また、市内3つの総合型地域スポーツクラブやラジオ体操活動グループ、食と運動のボランティア組織であるヘルスメイトよこすか等住民参加による組織運営や体力つくりを実践するクラブ等の育成が積極的に行われてきた。さらに、市が運営する健康増進センター「すこやかん」では、市民がいつまでも健康でいられることを目指し、トレーニングジムやプール等の提供だけでなく健康相談を実施するなど継続的かつ総合的に支援している。


【海南市(かいなんし)】(和歌山県)
<昭和59年度体力つくり国民会議議長賞 受賞>
 海南市は、昭和59年度に体力つくり国民会議議長賞を受賞以降も、スポーツ分野と保健分野でそれぞれの特性を生かした健康推進活動を行うなど住民の参加による健康・体力つくりを推進している。平成18年度の第一次海南市総合計画を策定以降は「元気 ふれあい 安心のまち 海南」の実現に向けた取組を展開し、第2期海南市スポーツ推進計画(令和3年3月策定)では「だれもが、いつでも、いつまでもスポーツに親しむことができる生涯スポーツ社会の実現とスポーツを通じた元気ふれあいのまちづくり」を基本理念として、それぞれの生活スタイルやライフステージに応じてスポーツに取り組むことができる環境づくりを進め、スポーツの力で健康で明るいまちづくりを目指している。中でも、「きのくに歩っとウォーク」は、全国各地から参加者が訪れるなど年々にぎわいを増しており、市民の健康維持・増進に向けた重要イベントとして地域に定着している。さらに、保健分野においては、健康づくりに取り組むきっかけとなるよう自身の健康チェックや健康相談の場を提供し、生活習慣病の予防対策、各種保健事業の推進、地域の保健医療体制の充実などに努めている。


【電設工業健康保険組合(でんせつこうぎょうけんこうほけんくみあい】(健康保険組合連合会)
<平成27年度体力つくり国民会議議長賞 受賞>
 電設工業健康保険組合は、加入者の健康の保持増進を図るため、総合健康管理センター「へるすぴあ」を平成5年に設立し、健診・保健指導、健康教室、健康フェスティバル、疾病予防のための講演会等事業を実施している。子供から大人まで幅広い年代を対象とした水泳教室や各種スポーツ教室を開催し、年間を通じて体力つくりの機会を提供している。体力向上及び日頃のストレス解消を図ることを目的とした事業所対抗等の各スポーツ大会は、職場のコミュニケーションの一助ともなっている。今年度はフットサル大会を追加し、新たな参加者の獲得を図る。また、スポーツが苦手な人でも参加しやすいウォーキングやハイキングにも力を入れており、参加者のニーズ調査に基づいた事業を実施し、組合が保有する保養所を活用した取組等を行っている。平成30年からはICTを活用してWebサイト上でのウォーキングイベントの開催や自身の健康情報(健診結果、医療費明細等)にいつでもアクセスできる環境整備など、社会情勢を勘案しながら事業展開している。
 

体力つくり国民会議議長賞(4組織)

【大野市(おおのし)】(福井県)
 大野市では「大野市スポーツ推進計画」を策定し、市民の健康づくり、スポーツへの関心を高めるための事業等に積極的に取り組んでいる。平成30年に開催された「福井しあわせ元気国体2018」を契機として機運醸成事業を継続的に実施しており、市民参加型の越前大野名水マラソンは57回を数え、新型コロナウイルス感染症流行下においても感染症対策を講じて県内初のオンラインマラソン大会を実施するなど、運動やスポーツを楽しむ機会を提供する事業を展開している。また、ヘルスウオーキングプログラムの実施やフレイル予防や介護予防等に関する教室等を開催するなど、市民の継続した運動、健康づくりに積極的に取り組んでいる。さらに、様々な機会をみつけて啓発活動を行うなど、市民の誰もがスポーツに親しむ機会の確保に尽力し、市民の体力つくりに貢献している。


【みなべ町(みなべちょう)】(和歌山県)
 みなべ町は、平成27年に開催された「2015紀の国わかやま国体」を契機に、町内球場の大改修や、国体で使用したボルダリング壁を子供から大人までが楽しめるよう再利用するなど社会体育施設の充実を図ってきた。体育協会、スポーツ推進委員、スポーツ少年団、各イベントの実行委員会など行政だけでなく町内の様々な組織が協力し、各スポーツ大会や教室等を開催している。また、健康寿命を延伸させるための施策として「スポーツ=健康」という理念のもと、町民に週に1回はスポーツに親しみ健康な体つくりをしてもらおうと、令和3年4月に総合型地域スポーツクラブを設立した。「スポーツの力で町を元気に」「生涯スポーツが生活の一部となるような活動」を目的に、地域住民による主体的な活動として、スポーツクライミング施設の開放や健康体操教室、ジュニアサッカースクールなど定期プログラムを展開している。さらに、食生活改善推進員や健康推進員等がそれぞれの専門性を生かし、健康推進活動を行うなど町民の健康維持・増進に貢献し、子供から高齢者まで全ての町民が生き生きとした生活を送り、自己実現ができるよう町全体で体力つくり運動を推進している。


【ブラザー健康保険組合(ぶらざーけんこうほけんくみあい)】(健康保険組合連合会)
 ブラザー健康保険組合は、平成6年に保健推進センターを設立して以来、保健事業に注力してきた。平成28年にはメタボリックシンドローム非該当者率や運動習慣保持者率など従業員の健康に関する長期目標「健康ブラザー2025」を掲げ、健康保険組合・母体企業・労働組合が三位一体となって戦略的に健康・体力つくりを推進している。郊外のコースを歩く「健康ウォーク」や家族で楽しみながら参加できる動植物園を活用した「ファミリーウォーク」、職場でのチームで歩数を競う「チームDEウォーク」等ウォーキング事業に特に力を入れている。また、健康測定や様々なエクササイズ等を行うイベント「わくわく健康カーニバル」の開催や「ブラザー健康生活月間」の実施、ホームページでの運動コンテンツの紹介やオリジナルの「Brother体操」の動画配信による積極的な情報提供など、多岐にわたり事業展開している。さらに、健診データとレセプトデータの突合分析による事業所ごとの「健康スコア」を基に健康改善計画書を作成し実践するなど、健康づくりに関して組織一体となって積極的に取り組んでいる。


【東急電鉄株式会社(とうきゅうでんてつかぶしきがいしゃ)】(中央労働災害防止協会)
 創業者五島慶太の名言「人の成功と失敗の分かれ目は第一に健康である。次には、熱と誠である。体力があって、熱と誠があるならば、必ず成功する。」を継承し、健康の維持増進は従業員本人と会社が双方で取り組むという考え方が企業風土として根付いている。歩数計アプリを活用した職場対抗ウォーキング選手権やウォーキング大会、Walk Bizの推進など歩くことに重点をおいた取組、家族も参加可能な運動会や駅伝大会等のスポーツイベント、毎日11時半と15時半に全社に体操音楽を流してリフレッシュ体操を実施するなど日常的に体を動かす機会を創出している。また、社内イントラネットを利用して定期的に健康や運動・スポーツに関する様々な情報の周知啓発や、保健師等による健康相談事業にも力をいれている。スポーツエールカンパニー(スポーツ庁)や東京都スポーツ推進企業(東京都)に認定されている。

お問合せ先

スポーツ庁健康スポーツ課

健康・体力つくり係
電話番号:03-5253-4111(内線2998)

(スポーツ庁健康スポーツ課)