令和5年度スポーツ・インテグリティ推進事業に係る委託事業「スポーツ仲裁活動推進事業」、「スポーツ団体における女性役員の育成・マッチング支援」、「スポーツ団体間の連携・統合に向けた環境整備」の公募について

令和5年6月6日

1. 事業の趣旨
 スポーツ界における透明性、公平・公正性の確保はスポーツ活動の基盤である。その実現に向け、スポーツ団体ガバナンスコード(以下「コード」という。)の活用等によりスポーツ界のインテグリティ確保を図るため、スポーツ団体のガバナンス強化の推進、スポーツ仲裁活動の推進、スポーツ団体における女性役員の比率向上に向けた支援及びスポーツ団体間の連携や統合に向けた環境整備を行う。
 
2. 事業の内容
(1)スポーツ仲裁活動推進事業
 スポーツにおける紛争の早期解決や競技者の権利保護を図るため、スポーツ仲裁の理解増進及び国内のスポーツ仲裁活動における中核的人材の育成を実施する。
 
(ア)中央競技団体に対するコンサルティングの実施
 中央競技団体のスポーツ仲裁への理解増進を図るとともに、自動応諾条項を導入するためのコンサルティング等を 実施する。特に、中央競技団体であって、まだ自動応諾条項を導入していない団体に対し重点的にコンサルティングを行うこととし、導入に至らない団体については、その理由や課題について整理する。
 
(イ)競技者・中央競技団体役職員向けの研修会・説明会等の実施
 競技者及び中央競技団体役職員が、国内外の競技大会その他あらゆる場面において競技環境や競技者の権利を守ることができるよう、ドーピング防止教育活動とも連携しながら、スポーツ仲裁等の趣旨や手続きについての理解を増進させるための競技者・中央競技団体役職員向け研修会・説明会等を実施する。 
 
(ウ)スポーツ仲裁活動の中核的人材の育成
 我が国のスポーツ仲裁制度の国際的な地位を確立し、我が国の競技者その他スポーツ関係者の国際的な場面での活躍を支えられるよう、スポーツ法に造詣のある弁護士、研究者等がスポーツ仲裁裁判所を始めとする海外の仲裁機関、スポーツ法やスポーツ仲裁等の紛争解決を研究している大学、スポーツ法を専門とする法律事務所等との連携を図ること等により、国際スポーツ仲裁活動の中核的人材を育成する。
 
(2)スポーツ団体における女性役員の育成・マッチング
 コードにおいては、理事の多様性の確保の趣旨から、女性理事の目標割合を40%以上に設定することが遵守すべき原則の一つとして規定されているが、目標割合を達成している団体は未だ少数にとどまるのが現状である。
 そこで、スポーツ団体における女性役員の比率を向上させるため、以下の内容を実施する。なお、以下の内容の他にも、スポーツ団体の課題やニーズに応じて追加で対応し得る施策がある場合には、積極的に提案し、実施すること。
 
(ア)スポーツ団体向け女性役員登用モデルプログラム構築
 スポーツ団体における女性役員登用の課題として、コードにおいて女性役員比率の向上が要求されている背景及び趣旨の理解が進んでいないこと、団体内部における役員選出フローが固定化されている(都道府県代表等)こと、団体の中長期戦略の中において女性役員の登用が明確に位置付けられていないこと等が考えられる。
 スポーツ団体がそれらの課題に対応し、女性役員登用が促進される環境を創出できるよう、一つ以上のスポーツ団体と連携し、役員登用フローや人事戦略指針等を含む、他団体でも活用可能な「女性役員登用モデルプログラム」を構築する。
 
(イ)女性役員登用に関する研修等の実施
 中央競技団体の役職員に多様性のある団体運営の重要性が理解され、団体内に女性役員登用の機運が醸成されるよう、女性役員登用による好事例の紹介や、女性役員の働きやすい職場環境の整備に必要となる事柄等に関する研修等を実施し、女性役員の登用を促進する。
 
(3)スポーツ団体間の連携・統合に向けた環境整備
 令和4年8月に文部科学省がとりまとめた「障害者スポーツ振興方策に関する検討チーム報告書(高橋プラン)」を踏まえ、オリンピック競技団体とパラリンピック競技団体又は障害者スポーツ団体間の統合も視野に入れた連携環境を整備するため、競技団体間の連携・統合を含む競技団体の新たな在り方の検討や支援の実施に向け、以下の内容を実施する。
 
(ア)課題と解決策の整理に向けた現状調査
 スポーツ団体、統括団体、国内外の関係機関等に対してヒアリングを実施するなどにより、連携・統合に向けた課題とその解決策の整理に向けた現状調査を行う。
 
(イ)連携・統合ロジックモデルの作成
 組織の成り立ちや競技種別の異なる競技団体、特にオリンピック競技団体とパラリンピック競技団体について、選手強化や経営力強化等、団体の連携・統合により生じる相乗効果やメリット等の可視化を目的としたロジックモデルを作成する。
 なお、作成されたロジックモデルは、連携・統合の推進に向けた環境整備に資するものとする。
 
(ウ)スポーツ団体への情報提供等(必要に応じて実施)
 スポーツ団体向けワークショップを開催する等、スポーツ団体への情報提供や意欲醸成を図ることを目的とした取組を実施する。なお、本内容は必要に応じて実施することとし、必須事項とはしない。
 
 
 上記(1)~(3)の事業を通じて、調査項目や分析の視点等を検討する際には、有識者等の助言を踏まえるとともに、スポーツ庁担当官と十分に協議を行うこと。また、随時進捗状況を報告するとともに、スポーツ庁担当官の求めに応じて、必要な資料等を作成すること。
 なお、ここで言う「スポーツ団体」とは、我が国の中央競技団体のことを指す。
 
3. 委託先
 上記2で示した事業を実施でき、以下の要件を満たす団体
(1)スポーツ仲裁活動推進事業
 ・スポーツ仲裁制度に関する専門的な知識やノウハウを有すること。
 ・海外の調査を実施するために必要なネットワークを有すること。
   ・法人格を有すること。
(2)スポーツ団体における女性役員の育成・マッチング支援
   ・法人格を有すること。
(3)スポーツ団体間の連携・統合に向けた環境整備
 ・法人格を有すること。
 
4. 企画競争に参加する者に必要な資格に関する事項
 (1)予算決算及び会計令第70条の規定に該当しない者であること。なお、未成年者、被保佐人又は被補助人であって、契約の締結のために必要な同意を得ている者は、同条中、特別の理由がある場合に該当する。
 (2)文部科学省の支出負担行為担当官等から取引停止の措置を受けている期間中の者でないこと。
 
5. 参加表明書の提出
  参加表明書の提出は不要とする。
 
6. 説明会の開催日時及び開催場所
  開催日時:令和5年6月13日(火曜日) 
        10時00分~ 「スポーツ仲裁活動推進事業」
        11時00分~ 「スポーツ団体における女性役員の育成・マッチング」
        13時00分~ 「スポーツ団体間の連携・統合に向けた環境整備」  
  開催場所:文部科学省16F3会議室
  参加方法:6月9日(金曜日)18時00分までに以下の情報を本文に記載の上、kyosport@mext.go.jpまでメールでご連絡ください。
  なお、件名は「令和5年度スポーツ・インテグリティ推進事業説明会参加申し込み」としてください。
   1.申し込み事業(仲裁、女性役員、連携統合から選択)
   2.所属機関
   3.参加者の役職・氏名
   4.電話番号、メールアドレス

7. 企画提案書(スポーツ・インテグリティ推進事業)等の提出方法等
(1)提出場所、企画競争の内容を示す場所並びに問い合わせ先
       〒100-8959 東京都千代田区霞ヶ関三丁目2番2号
       スポーツ庁 競技スポーツ課
       TEL:03-5253-4111(代表)
       E-mail:kyosport@mext.go.jp
(2)提出方法
     ・用紙サイズはA4版とする。
     ・提出方法は、電子データを上記メールアドレスまで送付する。
   ※電子メール送信中の事故(未達等)について、当方は一切の責任を負わない。
(3)提出書類等
     ・企画提案書(スポーツ・インテグリティ推進事業:別紙様式)
     ・申請団体の概要
    要覧・団体案内等、役員名簿(様式自由)を提出すること。
   ・最新の財務諸表等の資料
       ・誓約書(別紙)
   ・審査基準にある「ワーク・ライフ・バランス等の推進に関する評価」における認定等又は内閣府男女共同参画局長の認定等相当確認通知がある場合は、その写し
     ・その他必要と思われる資料 ※提出書類等は電子データで提出すること。

(4)提出期限等
   令和5年6月28日(水曜日)(17時00分必着)
   ※全ての提出書類をこの期限までに提出すること
   ※E-mailでデータを送信した書類については送信時に提出されたものとみなす。
   ※提出期限を過ぎてからの書類の提出及び提出期限後の書類の差替えは一切認めない。

(5)その他
   企画提案書等の作成費用については、選定結果にかかわらず企画提案者の負担とする。
   企画提案書は、日本語及び日本通貨により作成すること。また、電子媒体のファイルの形式は、Microsoft Office(Word、Excel、PowerPoint(2016で閲覧可能なもの)のいずれか)又はPDFファイル形式(Adobe Reader DCで閲覧可能なもの)とする。
   なお、提出された企画提案書等については返却しない。
 
8. 誓約書の提出
(1)本企画競争に参加を希望する者は、企画提案書の提出時に、暴力団等に該当しない旨の別添の誓約書を提出すること。また、企画提案書の内容に業務を別の者に再委託する計画がある場合はその再委託先も誓約書を提出すること。
(2)前項の誓約書を提出しない者、虚偽の誓約をした者及び誓約書に反することとなったときは、当該者の企画提案書は無効とするものとする。
(3)前2項は国立大学法人、独立行政法人については適用しない。
 
9. 事業規模(予算)及び採択数
(1)スポーツ仲裁活動推進事業
   事業規模:7,297千円/1件(上限)
   採択数 :予算の範囲内で1件を採択予定
        ※採択件数は審査委員会が決定する
   契約期間:契約締結日から令和6年3月15日
 
(2)スポーツ団体における女性役員の育成・マッチング支援
   事業規模:8,703千円/1件(上限)
   採択数 :予算の範囲内で1件を採択予定
        ※採択件数は審査委員会が決定する
   契約期間:契約締結日から令和6年3月15日
 
(3)スポーツ団体間の連携・統合に向けた環境整備
   事業規模:13,014千円/1件(上限)
   採択数 :予算の範囲内で1件を採択予定
        ※採択件数は審査委員会が決定する
   契約期間:契約締結日から令和6年3月15日
 
10. 選定方法等
(1)選定方法
      企画提案書は、スポーツ庁競技スポーツ課付「スポーツ・インテグリティ推進事業」審査委員会で審査する。また、審査期間中に提案の詳細に関する追加資料の提出を求めることがある。

(2)審査基準
      別途定めた審査基準(別添)のとおり。

(3)選定結果の通知
      選定終了後、30日以内にすべての提案者に選定結果を通知する。
 
11. 契約締結
    選定の結果、契約予定者と委託事業実施計画書等を基に契約条件を調整するものとする。なお、契約金額については、委託事業実施計画書等の内容を勘案して決定するので、企画提案者の提示する金額と必ずしも一致するものではない。また、契約条件等が合致しない場合には契約締結を行わない場合がある。
 
※ 国の契約は、契約書を締結(契約書に契約の当事者双方が押印)したときに確定することとなるため、契約予定者と選定されたとしても、契約書締結後でなければ事業に着手できないことに十分に注意すること。したがって、それ以前に採択者が要した経費についても国が負担することはないので、その点について十分留意するとともに、採択後は迅速に契約締結を進めて行くこと。なお、再委託先がある場合は、この旨を再委託先にも十分周知すること。
 
12. スケジュール
(1)公募開始:令和5年6月6日(火曜日)
(2)公募締切:令和5年6月28日(水曜日)
(3)審  査:令和5年7月(予定)※公募締切日から2週間以内を予定
(4)委託決定、契約締結:令和5年7月下旬以降(変更もあり得ることに留意)
(5)契約期間:契約締結日から令和6年3月15日(金曜日)まで
※ 契約書締結後でなければ事業に着手できないので、企画提案書作成にあたっては、事業開始日に柔軟性を持たせた上で作成する必要があることに十分留意すること。なお、再委託先がある場合は、この旨を再委託先にも十分周知すること。
 
13. 成果報告
 各事業については、その成果等を成果報告書としてとりまとめ、スポーツ庁に提出すること。成果物として必要な書類は以下の通り。
 ・報告書本体(A4版)
 ・報告書概要版
   ※ 実施成果をまとめ、報告書を作成すること。
   ※ 報告書は、スポーツ庁へ電子データによって納品すること。
 
14. その他
 (1)本事業の実施にあたっては、本事業委託要項、公募要領、スポーツ庁委託事業事務処理要領、委託契約書、委託事業実施計画書、ほか別に定める規定等を遵守すること。
 (2)女性の職業生活における活躍の推進に関する法律に基づく認定など企画提案書に記載した事項について、認定の取消などによって記載した内容と異なる状況となった場合には、速やかに発注者へ届け出ること。
 (3) 再委託先が子会社や関連企業の場合、利益控除等透明性を確保すること。また、再委託費以外のすべての費目においても、受託者の子会社や関連企業への支出に該当する経費については、再委託費と同様の措置を行うか、取引企業選定方法において競争性を確保することで、価格の妥当性を明らかにすること。
 (4) 再委託先や事業費による支出先に取引停止期間中の者を含めないこと。
 (5) 採択件数は現時点の予定であり増減する場合がある。最終的な採択件数は審査委員会が決定する。
 (6)公募期間中の質問・相談等については、当該者のみが有利となるような質問等については回答できない。質問等にかかわる重要な情報はホームページにて公開している本件の公募情報に開示する。
 
〔契約締結に当たり必要となる書類〕
 選定の結果、契約予定者となった場合、契約締結のため、遅延なく以下の書類を提出する必要があるので、事前に準備をしておくこと。なお、再委託先がある場合は、再委託先にも周知しておくこと。
 ・委託事業実施計画書(委託事業経費内訳を含む)
 ・再委託に係る事業委託経費内訳
 ・委託事業経費(再委託に係るものを含む)の積算根拠資料(人件費単価表、謝金単価表、旅費支給規定、見積書等、一般管理費率算定根拠資料など)
 ・別紙銀行口座情報

お問合せ先

スポーツ庁競技スポーツ課 競技団体組織基盤強化係
 住所:東京都千代田区霞が関3-2-2
 電話:03-5253-4111(代)(内線3574)
 E-mail:kyosport@mext.go.jp