資料3-3 ポスト「21世紀COEプログラム」の在り方について

 ポスト「21世紀COEプログラム」の在り方については、昨年9月の中央教育審議会答申「新時代の大学院教育-国際的に魅力ある大学院教育の構築に向けて」において、「『21世紀COEプログラム』の評価・検証を踏まえ、その質的向上を図るべく今後の在り方を検討するものとして、ポスト『21世紀COEプログラム』を検討し、より充実・発展した形で具体化していく必要がある」とされている。さらに具体的には、「その対象を特定の学問分野、研究領域等に偏った重点支援の方法ではなく、基礎研究の場の多様性の確保、学際・融合・新領域の創成の観点から、すべての学問分野を範囲として、世界最高水準の卓越した教育研究の実施が期待される拠点への重点的支援を実施すべき」とされている。(別添1参照)

 また、第3期の科学技術基本計画においても、「21世紀COEプログラム」の「評価・検証を踏まえた上で重点化を図り、より充実・発展した形で更なる展開を図っていくことが適当」、「特定の研究領域等に偏するのではなく、基礎研究の多様性の確保や新興領域の創生等の観点から、幅広い学問分野を範囲とするとの基本的な考え方は維持することが適当」とされているところである。(別添2参照)

 このため、こうした基本的な方針の下、「21世紀COEプログラム委員会」(委員長:江崎玲於奈茨城県科学技術振興財団理事長)における事業の検証結果(別添3参照)及び大学院を有する各大学長に対するアンケートの結果(別添4参照)等を踏まえ、国際的に魅力のある世界的な教育研究拠点の形成を目指すポスト「21世紀COEプログラム」事業を、平成19年度より、基本的に以下の方向で実施していくこととする。

【基本的な考え方】

○ 「21世紀COEプログラム」の研究面、教育面、大学改革面におけるこれまでの成果を踏まえ、その基本的な考え方を継承しつつ、優れた教育研究拠点に対する支援を更に充実し、国際的に魅力のある世界的な教育研究拠点の形成を図る
○ 知識基盤社会を支える人材養成の重要性に鑑み、人材養成機能の強化に向けて支援の充実を図るとともに、国際競争力ある大学院づくりを更に促進するため、国際的な拠点形成に向けた支援を充実する

【対象】

○ 全ての学問分野を対象として公募を行う。公募・審査の区分については現在の10分野を基本としつつ、新たな学問的ニーズに対応できるよう、学際・融合・新領域の分野については毎年公募を行う
○ 現行のCOE拠点も含め、全分野で新たに公募を行う
○ 世界的な拠点の形成に向け、国内外の優れた研究機関との連携を促進するため、他大学と連携した取組も対象とする

【拠点数】

○ 重点的な支援により卓越した国際的教育研究拠点を形成するため、150拠点程度とする

【支援内容】

○ 若手研究者や博士課程の学生が独立して研究に専念できる環境の整備や経済的支援の強化、国内外の優れた研究機関との連携や海外の優れた研究者の招聘などをより一層促進するため支援の大幅な拡充を図るとともに、分野の特性等に応じたきめ細かな対応が可能となるように配慮する。
○ 支援期間は現行同様5年間とする
○ 科学技術基本計画を踏まえ、必要な間接経費を確保する

【審査の視点】

○ 拠点形成に向けたこれまでの取組にも考慮しつつ、新規性・将来性も考慮した多元的な視点により審査を行う
○ 若手研究者の育成に向けた取組状況を審査の一指標とするなど人材養成の視点からの審査を強化する
○ 国際的な拠点の形成に向け、国際競争力等を評価するため、審査・評価に外国人研究者等を積極的に登用するなど審査体制を強化する
○ 特色に応じた「オンリーワン」的なものや「日本発」のものなどにも配慮する

【他事業との連携】

○ 国際的に魅力ある大学院教育の構築に向け、本事業の実施とあわせて、「魅力ある大学院教育」イニシアティブや特色ある大学教育支援プログラム(修士課程)等の優れた大学院教育の取組に対する支援を抜本的に強化する
○ 魅力ある大学院づくりに向け、施設・設備の整備などとの連携を図る

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