別添2 第3期科学技術基本計画(平成18年3月28日閣議決定)

第3章 科学技術システム改革

2 科学の発展と絶えざるイノベーションの創出

(2)大学の競争力の強化

1.世界の科学技術をリードする大学の形成

 国際競争力のある大学づくりは、大学間の健全な競争なしには成し遂げられない。このため、国公私立を問わず、大学における競争的環境の醸成や人材の流動性の向上等を一層推進する。
 また、世界に伍し、さらには世界の科学技術をリードする大学づくりを積極的に展開するため、世界トップクラスの研究教育拠点を目指す組織に対して、競争原理の下での重点投資を一層強力に推進する。
 現在、国公私立大学を通じた大学の構造改革の一環として、21世紀COEプログラムが展開されているが、この評価・検証を踏まえた上で重点化を図り、より充実・発展した形で更なる展開を図っていくことが適当である。その際、大学の本来的使命としての優れた研究者育成機能の活性化や基礎研究水準の向上等の視点を確保することが重要であり、特定の研究領域等に偏するのではなく、基礎研究の多様性の確保や新興領域の創生等の観点から、幅広い学問分野を範囲とするとの基本的な考え方は維持することが適当である。
 このような基礎研究の多様性の確保等を旨とする施策を展開する一方、イノベーション創出に向けては、世界を先導しうる研究領域を生み出すとの視点から、産業界の協力も得ながら、特定の先端的な研究領域に着目して研究教育拠点の形成のための重点投資を行うことも極めて有効であり、その具体化を図る。
 これらの取組等を通じて、我が国の大学において、研究活動に関する各種評価指標により、世界トップクラスとして位置付けられる研究拠点、例えば、分野別の論文被引用数20位以内の拠点が、結果として30拠点程度形成されることを目指す。

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研究振興局振興企画課学術企画室

(研究振興局振興企画課学術企画室)

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