資料1 学校の組織運営体制の在り方（議論のポイント）
前提
- 学校の組織運営の検討にあたっては、教育の質の向上が第一に考えられなければならない。
- 国はおよそ全国の学校に共通に必要な教職員の種類と職務を法律で規定している。その上で、具体的にどのような学校組織とするかは、学校の規模及び学校の人員体制等の多様性を勘案して、教委・校長が判断する（現在でも必要な職は設置可）。
→ これらの前提の上で、最近の中央教育審議会答申を踏まえつつ、メリハリのある教職員給与とするために必要な学校の組織運営体制を検討する。
論点
- 学校の特性に鑑みて、どのような組織運営体制が望ましいのか。
- 「鍋蓋型組織」と言われる現状のどこに問題があり、どのようにすべきか。
- 教員の業務の特殊性を、どのように組織体制に反映させるべきか。
- 新たに学校で必要な職・階層・役割はあるか。
- 学校の規模や実情からして、職を多層化してマネジメントする必然性はどの程度あるのか。
- 教員の行うべき業務として妥当な範囲はどの程度か。
（教員以外が担う方が効果的なものはないか）
- （必要な職があるとして）国がどの程度関与（法定、誘導）すべきか
（これまでの職の設置の経緯からすると、全国で定型的、共通なものが法定化されている）
学校に置かれる職に関する論点
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内容 |
メリット |
デメリット |
| 学校管理関連 |
主幹制 |
- 管理職を補佐して、担当の校務につき教職員を監督する職として新たに設置（任意設置）することの是非を検討
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- 学校の職が多層化できる（適切な処遇を行うことができる）
- 給与テーブルを多層化しやすい
- 学校の組織運営の効率化に資するような学校もある
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- 教頭、主任との関係の整理が必要
- 学校の小規模化によりニーズが少ない
- 人事の硬直性が生じるおそれがある
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| 教頭の複数配置 |
- 教頭の複数配置の促進策を検討（標準は小27学級、中24学級）
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- 管理体制の強化として即効性がある
- 新たな職の設置をせずに対応できる
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- 定数措置によるが、導入できない学校が多い
- 定数増が見込めない現状においては、基本的に授業を担当しない教員を増やすよりは、授業を行いつつ学校の管理運営に参画できる職を設ける方が学校運営としては使い勝手がいい
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| 上級校長 |
- 一定規模以上の学校など重要・困難な学校を担当する校長を「上級校長」として新たに設置することの是非を検討
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- 校長の職務・責任に応じた適切な処遇を行える
- 給与テーブルを多層化しやすい
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- 職を設けずとも給与（手当）上の措置で可能
- 校務の重要さ・困難さの設定が難しい
- 事実上の効果が薄い（シニア校長の待遇改善）
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| 教育指導関連 |
主任の職化 |
- 現行の主任を明確に職として位置付けることの是非を検討
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- 適切な処遇を行うことができる
- 給与テーブルを多層化しやすい
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- 事実上の効果が薄い（主任の待遇改善）
- 人事の硬直性が生じるおそれがある
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| 指導教諭の創設 |
- 高い指導力を有し、他の教員への指導助言や研修にあたる職として新たに設置（任意設置）することの是非を検討
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- 教員のキャリアの複線化になる（管理職以外の処遇の改善が可能となる）
- 管理系の職よりもより多くの教員の処遇改善になる
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- 職を設けずとも給与上の措置で可能
- 指導力の判定は工夫が必要
- 主任、指導主事との職務の整理が必要
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| 事務体制関連 |
事務の共同実施（事務長の配置） |
- 事務体制を強化（事務の共同実施など）又は共同実施組織に事務長を設置することについて検討
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- 教員が教育に専念させることが可能となる
- 学校への権限委譲の受け皿として機能
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- 各学校に事務職員がいなくても機能するか不明（かえって教員に事務負担がかからないか）
- 予算が確保できるか
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