府中市生涯学習センターにおける生涯学習ボランティアとしての取組と展望
府中市生涯学習センターでは、市民が活用できる学習ボランティア室やインターネット接続可能なパソコンなどがあり、活動条件は大変恵まれている。平成16年度からは組織的にボランティアによる取組が実施されており、生涯学習センターのセミナーの一部支援や「生涯楽習だより」の発行など、職員とともに活動している。
生涯学習ボランティアは、情報紙作成班や、講座企画班など、いくつかの班に分かれているが、エル・ネットを活用した講座企画は、「エル・ネット班」が担当している。「エル・ネット班」が企画した講座では、多い時には、1講座30名の受講者を迎えたこともあり、現在、定員30名に対し1講座平均月12名、運用担当のボランティア3名を加え15名の受講者数が定着しつつある。企画・運営については、当初から市職員とボランティアの作業分担を明確化し、以下のとおり作業を分担し、運営している。
ボランティアの作業
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エル・ネットの運営企画 |
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運営マニュアル作成 |
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毎月放映講座企画とチラシ作成(広報・講座受講申込み) |
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月例定例会実施によるメンバー、市担当職員との意思統一と課題の検討解決 |
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生涯学習フェスティバル参加 |
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市職員の作業
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講座放映室確保 |
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市の連絡事項 |
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テキスト印刷 |
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受講申込受付 |
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文部科学省との連絡・依頼交渉 |
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市広報原稿 |
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受講者を募集する案内として、事前にエル・ネット講座のテキストを読み、放映予定の講座内容をチラシに掲載し配付したり、講座案内を市の広報に掲載するほか、常連の受講者やボランティアが口コミで案内を行っている。
現在は、市が作成した「在宅学習ビデオ」を「エル・ネット」講座として放映する取組なども実施している。
なお、生涯学習ボランティアには「パソコンボランティア班」も組織されており、市民に対する講座として「インターネット・電子メール入門」講座や「パソコンふれあい広場」などの企画を実施し、提供サービスの充実に努めている。
今後は、各班のボランティアが協力して、エル・ネット講座用のビデオ作成・提供をしていきたいと考えている。案としては、市内の他の団体との提携による親子参加型のビデオなどを作成し、これらを活用して「市民による市民のための」講座を実施し、「地域まちづくり」へ参画していきたいと考えている。
今後は各地で制作された講座を共有化できる取組が望まれている。インターネット環境下で講座として活用できるコンテンツを入手できるようになれば、当センターとしてはこれまでの取組を活かし、市民への講座提供を支援していきたいと考えている。
(府中市学習ボランティア「悠学の会」副代表 福間 尚生)
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