「多様なキャリアが社会を変える」第1次報告(女性研究者への支援)

平成15年3月25日
女性の多様なキャリアを支援するための懇談会

目          次

I   基本的な考え方
1. 背景
(1) 柔軟で活力に満ちた社会の創造と生涯学習の充実の必要性
1 生涯学習による自己実現の機会の充実
2 個人のキャリア開発と生涯を通じたキャリア設計
3 地域社会の課題への主体的な取組み
(2) 生涯学習の成果の評価・活用の促進
(3) 多様な価値・発想による社会の活性化
1 多様な人々の社会への参画
2 企業や大学・研究所の戦略としての多様性
2. 多様なキャリアを考える視点
(1) 多様なキャリアとは何か
(2) 今後の働き方の方向
(3) 検討の視点
(4) 女性の力を生かして多様なキャリアが定着する社会を形成するために

II   女性研究者への支援について
1. 女性研究者等の現状
(1) わが国の女性研究者等の現状
(2) 諸外国との比較
2. 女性研究者支援の基本的な視点
(1) 男女ともに公平で公正な人事管理システムの実現
(2) 知的創造立国の担い手としての女性研究者数の増加
(3) 大学等の「経営戦略」としての組織的な取組みの推進
(4) 女子学生、女性研究者にとって魅力のある環境作り
3. 女性研究者支援のための方策
(1) 基本的な考え方
(2) 具体的な方策(提言)
1 男女共同参画推進に向けた組織的な取組み体制の整備
2 人事システムの工夫・改善
3 女性研究者が働きやすい環境の整備
4 意思決定機関等への女性研究者の参画の促進
5 大学等における取組みへの支援
6 家庭、学校、地域社会における教育の充実

参考資料


は  じ  め  に

  21世紀の社会では、誰もが自分の力を十分発揮して、一人一人に合った進路を選び、活躍していくことが大切です。そのためには、人々が多様な選択を行うことができ、いつからでも学び、力をつけ、その成果を生かして様々な分野に挑戦することができる、柔軟な社会づくりが必要であると考えます。
  私は、長年大学の教育研究の現場で、女子学生の育成・指導に携わってきましたが、能力のある女子学生が、研究者として活躍する先輩のロールモデルが少ないために将来が見えにくいなどの理由から、研究分野への進路を自信を持って選択できないといった例に出会ったことも少なくありません。このため、大学や研究所で教育や研究に従事する女性研究者の方々が生き生きと活躍し、後輩たちがこれまで女性が少なかったこうした分野にも夢や希望を持って進めるように元気づけていただきたいという思いから、今回は女性研究者への支援方策を中心に報告を取りまとめました。
  学術研究で世界をリードすることを目指すわが国にとっては、大学や研究所が、自らの主体的な工夫と努力によって、活力に富み競争力のある組織を目指すことが必要です。そのためには、学術研究の担い手として女性研究者を含めて様々な人々が活躍することが必要不可欠であり、学長などが率先してリーダーシップを発揮し、女性研究者が生き生きと活躍できる環境作りなどに自主的に取組むことが何よりも大切です。本報告に盛り込んだ提言を参考にして、積極的に取組んでいただきたいと思います。
  これから世の中に出て行く女子学生の皆様に一言。皆様の前途には、明るい未来が待っています。どうか自分自身の可能性を信じて、様々な分野に積極的にチャレンジしてください。
  最後に、この場をお借りして、本懇談会に御協力をいただきました関係者の皆様方に、厚く感謝いたします。

平成15年3月25日
女性の多様なキャリアを支援するための懇談会
座  長    丹  羽  雅  子

(生涯学習政策局男女共同参画学習課)

-- 登録:平成21年以前 --