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2. メディア・ミックスの推進

(1) 問題意識
1 コンテンツ・ジャンル間の連携が不在

 アジア各地において、アニメやマンガを中心として日本コンテンツは高い人気を得ているが、各コンテンツ・ジャンル間の連携は取れていない場合がほとんどである。
 日本国内であれば、マンガ連載⇒コミック発行⇒アニメ化⇒商品化⇒劇場作品化、といったメディア・ミックスが効率的に行われるケースが多いことを踏まえると、こうしたメディア・ミックス不在の構造には改善の余地が大いにあると考えられる。

2 メディア・ミックスの成功事例−ポケモン−
 日本コンテンツのなかでメディア・ミックスに最も成功した事例は「ポケモン」であり、ゲーム、テレビアニメ、映画、マンガ、関連商品など多角的な展開が実践されている。さらにこのケースでは、米国をはじめ世界の各市場で大きなヒットにつながっており、国際的見地からもメディア・ミックスが効果的に展開されたといえる。今後はアジア地域においても国際的なメディア・ミックスを積極的に活用していくことが期待される。
商品売上関係図

3 現地事業者からの期待
 日本コンテンツのメディア・ミックス展開に関しては、現地事業者からも期待が寄せられている。例えば、日本のマンガをライセンス販売している台湾や香港の事業者は、テレビで同じ作品が放送されると販売部数が大きく伸びることを指摘しているが、現地のどのテレビ局がどの時期にどのような編成枠でその作品を放送するかについては情報を得ることがほとんどできないという。
 また、タイでは、テレビで放送された作品のビデオCDは販売部数が落ちてしまうため、テレビで放送されるタイミングを把握しておくことができれば、効率的にビジネスを展開できると指摘するビデオパッケージ販売事業者もいる。
 日本の事業者自身、本社の担当者が自身が展開するコンテンツの他分野における海外展開状況を知らないなど、国際展開の全体像を知らない場合もある。こうしたことから、個別業界間の垣根を超えた連携を図ることが必要である。

(2)提言
−提言2 メディア・ミックスの推進−
マンガやアニメなどシナジー効果が期待できる分野の他、マンガ−テレビドラマ、テレビドラマ−音楽(主題歌)、マンガ・アニメ−ゲーム、映画−アニメ等様々な組み合わせの可能性を検証していく必要がある。
また、メディア・ミックスの推進を図るためには、個別業界間の垣根を排し、情報交換を密にすると同時に、双方にとって利益をもたらす構造を創出することが必要である。
図


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