第3節 開発途上国への協力

5.紛争終結後の国づくりにおける国際教育協力の取組

 我が国は,戦後,教育を国づくりの基本として復興の道を歩んできました。教育分野の復興支援は,教育が国の基盤を成すものであることから,相手国のニーズに十分留意しながら,そうした我が国の経験を生かした協力を行うこととしています。
 平成14年7月には,アフガニスタン復興をはじめとする紛争が終結した国・地域に対する教育協力に関して,平時の対応を応用しつつ,関係機関と連携して具体的な施策を検討すべきことが,「国際教育協力懇談会」の最終報告書で提言されました。
 文部科学省は,この提言などを踏まえ,平成16年2月26日に設置した「紛争終結後の国づくり支援プロジェクトチーム」を中心に,アフガニスタンやイラクをはじめとする紛争終結後の国々の復興支援に取り組んでいます。
 アフガニスタンについては,公教育システムの再建のために基礎教育から高等教育に至るまで幅広い支援を行うという原則の下,1教育行政機能強化支援,2教員養成システムの再建,3高等教育の復興について充実強化を図るとともに,障害児教育や識字教育などについても取組を行っています。
 イラクについては,この地域の復興支援に経験を有するユネスコ等国際機関との連携を図りつつ,現地の情勢を考慮しながら,我が国の経験や人材を活かすことのできる適切な支援を行うこととしています。
 また,東ティモールについては,我が国の大学による東ティモール国立大学工学部への支援が進められています。

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