H-ⅡAロケット50号機による温室効果ガス・水循環観測技術衛星の打上げ成功について [文部科学大臣談話]

令和7年6月29日(日曜日)

 本日、H-ⅡAロケット50号機の打上げに成功し、搭載していた温室効果ガス・水循環観測技術衛星(GOSAT-GW)が所定の軌道に投入されたことを確認いたしました。

 H-ⅡAロケットは今回の50号機が最終号機であり、この打上げ成功により、2001年の運用開始以降50機中49機が打上げ成功となり、高い信頼性を示すことができました。技術的に難易度の高い新型エンジンを開発し、2003年の6号機打上げ失敗を技術者が一丸となって乗り越え、現在に至るまで絶え間なく改善を重ねて、有終の美を飾ることができたことを大変喜ばしく思います。これまで努力を重ねてきた関係者の皆様に、心から敬意を表したいと思います。

 また、H-ⅡAロケットは、これまで地球観測衛星「だいちシリーズ」や測位衛星「みちびき」、気象衛星「ひまわり」、深宇宙探査機「はやぶさ2」など、防災・減災から宇宙科学に至るまで、幅広い分野で価値を創出する多様な衛星を打ち上げてまいりました。これにより、国民生活の向上や、我が国の宇宙開発利用の発展に大きく貢献したと考えています。更に、民間移管を経て、国内の政府衛星のみならず、企業・大学や海外機関が開発した衛星など、様々な主体に輸送手段を提供することができ、我が国の国際競争力の強化にも貢献したと考えています。

 今回打上げたGOSAT-GWは、JAXAと環境省が共同で開発した衛星であり、温室効果ガス濃度や、海面水温等の高度な測定を可能とするものです。気候変動や防災・減災、水産業など、幅広い分野で貢献することを期待しています。

 文部科学省としては、今後は後継となるH3ロケットの打上げや高度化を着実に進め、我が国の宇宙活動の自立性確保や技術力向上、産業振興、国際競争力強化等につながるよう、引き続き、宇宙開発利用を積極的に推進してまいります。

令和7年6月29日
文部科学大臣 あべ 俊子

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