あべ俊子文部科学大臣記者会見録(令和7年3月11日)

令和7年3月11日(火曜日)
教育、科学技術・学術、その他

キーワード

東日本大震災発災から14年,大西宇宙飛行士のISS滞在に向けた期待,フルブライト奨学生への送金の停止・再開、米国政権による留学への影響,第13期中央教育審議会の委員任命,文部科学省の東北地方の復旧・復興に向けた取組

あべ俊子文部科学大臣記者会見映像版

令和7年3月11日(火曜日)に行われた、あべ俊子文部科学大臣の記者会見の映像です。

令和7年3月11日あべ俊子文部科学大臣記者会見

令和7年3月11日あべ俊子文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

あべ俊子文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
 冒頭、私からは1件でございます。本日3月11日でございます。かけがえのない多くの命が失われ、東北地方を中心に未曾有の被害をもたらした東日本大震災から14年を迎えます。改めて、震災により犠牲になられた方々の御冥福を謹んでお祈り申し上げますとともに、御遺族の皆様、今なお避難生活を送っておられる方々に心よりお見舞いを申し上げる次第でございます。文部科学省といたしましては、今後とも被災地に寄り添いながら復旧・復興支援にしっかりと取り組んでまいりたいというふうに思います。以上でございます。
 
記者)
 昨日、JAXAから発表があったかと思うのですけれども、宇宙飛行士の大西卓哉さんが日本時間の13日朝にISSに向けて出発します。大西さんは、「「きぼう」にできる、ぜんぶを。」というテーマでISS船長として様々なミッションに挑戦すると思いますが、改めて大西さんへの挑戦の期待を教えてください。
 
大臣)
 JAXAの大西卓哉宇宙飛行士が搭乗する米国クルードラゴン宇宙船10号機、日本時間における3月13日木曜日8時48分に打ち上げられる予定でございます。大西宇宙飛行士、ISS滞在中に日本人として3人目となる船長コマンダーを務めるとともに、今後の宇宙探査を見据えた技術実証、また宇宙環境を生かしたライフサイエンス、この研究等の様々なミッションを行う予定でございます。今回の打上げにおきましては、先日の日米首脳共同声明において両国の宇宙協力として取り上げられているところでございまして、日本人宇宙飛行士のISSにおける活動は、アルテミス計画とともに日米協力の観点でも重要と考えているところでございます。大西宇宙飛行士におきましては、ISS船長としてのリーダーシップの発揮と様々なミッションの着実な遂行を期待しているところでございます。以上でございます。
 
記者)
 フルブライトの奨学金の件についてお伺いします。米国留学しているフルブライトの日本人奨学生に対しての奨学金の送金が一部停止しているということを確認しています。この件について、奨学生の影響、そして文科省としての対応方策などを教えください。また、アメリカ側から奨学生に伝えられた内容として、多くの政府機関と同様にプログラムや活動の見直しを促進するための米国国務省の資金が一時停止されているというふうに伝えられています。これは、トランプ政権による支出削減策の一つとも考えられますが、文科省としての御認識をお聞かせください。また、政府は日本人留学生50万人を送り出すという目標も掲げられておりますけれども、トランプ政権下でのこういった留学生への影響が出ていることについての受け止めを教えてください。
 
大臣)
 米国に滞在中の日本人フルブライト奨学生に対して、フルブライトプログラムの米国側実施団体から送金が止まっていることは承知をしているところでございまして、新しい情報が差し替えられたのでもう1回言いますね。米国に滞在中の日本人フルブライト奨学生に対して、フルブライトプログラムの米国側実施団体の送金が止まっていることは承知をしているところでございますが、この点につきまして文部科学省から在京米国大使館に対して、事実関係の確認と説明を求めました。支払い管理システムの技術的トラブルによるものと回答を得まして、文部科学省といたしましては在京米国大使館及び本プログラムの日本側実施団体に対しまして、一時的に立替送金を行うように要請をいたしまして、7日に送金が行われたという報告を受けました。また、今朝、在京の米国大使館より、米国内での支払いが再開される見通しとなったという旨の連絡が実はあったところでございまして、文部科学省といたしましては状況を注視してまいりたいというふうに思っているところでございます。
 また、政権の影響というお話も含めてでございますが、米国トランプ政権によって日本人留学生に現時点で影響が出ているということは承知をしていないところでございまして、またしっかり日本人留学生への影響の有無も含めて、引き続き、動向を注視してまいりたいというふうに思います。以上です。
 
記者)
 昨日任命された新しい中教審の委員についてですが、今回、30代の女性2人が入っていたり、あと大学の学長が5人含まれていたりといった特徴が見受けられるのですが、大臣として今回の任命にあたっての狙いと今後の審議への期待についてお話いただけますでしょうか。
 
大臣)
 3月10日付で第13期の中央教育審議会の委員を任命させていただきました。第13期におきましては、初等中等教育における教育課程の基準等の在り方、また多様な専門性を有する質の高い教職員集団の形成を加速するための方策、本年2月の答申を踏まえた高等教育制度の在り方、地域コミュニティーの基盤を支える社会教育の在り方などの審議事項がございます。第12期までの審議の継続性を踏まえつつ、今後の教育政策の在り方を審議していくため、地方の視点、また若い世代の視点を含め、幅広い意見を取り入れるダイバーシティーのある委員としての体制といたしました。また、委員の皆様にはそれぞれの専門性と知見を生かしながら活発に御審議いただくことを期待しているところでございます。以上です。
 
記者)
 冒頭にあった東日本大震災の関係でお伺いします。大臣自身、宮城県の出身でありますが、地元への思いも含めて改めて文科省としての復興に向けた取組についてお聞かせください。
 
大臣)
 東日本大震災から14年を経ておりまして、被災地の方々の絶え間ないご努力、このことによって復興は着実に進捗している一方でございますが、各地区の地域の状況は一様ではないということでもございます。昨年12月、私も福島県を訪問させていただきまして、東電福島第一原発、また廃炉創造ロボコンの視察をさせていただきまして、復興への思いを新たにさせていただきました。これまでも、文部科学省とおきましては、魅力ある教育環境づくりの支援、また福島国際研究教育機構の取組の推進、さらには原子力損害賠償の円滑な実施などの取組をそれぞれの地域の実情を踏まえた上で進めさせていただいているところでございますが、今後も「東北の復興なくして、日本の再生なし」という強い思いを持ちながら、復興・再生に全力で取り組んでまいりたいというふうに思っております。以上でございます。
 
(了)

お問合せ先

大臣官房総務課広報室