令和7年2月14日(金曜日)
教育、科学技術・学術
専門高校等の魅力紹介動画の募集、標準授業時数を下回った学校における対応、標準授業時数を大きく上回る教育課程を編成している学校について、大西宇宙飛行士が搭乗するクルードラゴン10号機の打ち上げ日決定
令和7年2月14日(金曜日)に行われた、あべ俊子文部科学大臣の記者会見の映像です。
令和7年2月14日あべ俊子文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)
大臣)
冒頭、私からは1件でございます。この度、文部科学省におきましては、地方創生・地域人材育成にとって重要な役割を担っている専門高校につきまして、この魅力を発信するために、現役専門高校生による高校の魅力紹介動画を募集いたします。応募いただいた動画は、新規開設するインスタグラムアカウントに掲載をさせていただき、特に中学生の皆さんに、進学先の選択肢として専門高校を認識していただけるよう、専門高校における多種多彩な教育活動、また生徒の皆さんの成長について発信をしたいというふうに考えています。特に優秀とみられる動画に関しましては、後日、文部科学大臣賞の表彰を行いたいというふうに考えています。動画の募集期間は本日から5月末まででございます。専門高校生の皆さんには奮って御応募いただきたいと思っております。以上です。
記者)
川崎市内の中学校で授業時数が不足する見込みとなったことについてお尋ねいたします。市内の7校の中学校3年生について、学校教育法施行規則が定める授業時数に足りない見込みで、年度末までの追加で授業を行うということでした。施行規則に定められているのはあくまで標準だということかと思いますが、この件についての文科省としての受け止めをよろしくお願いします。
大臣)
川崎市の教育委員会におきまして、市内6つの中学校において年間の総授業時間数(注)が不足する見込みであり、年度末まで必要な授業を追加して確保する予定である旨の報道発表がされていることは承知をしているところでございます。そうした中で、詳細な事実関係を把握していないために、個別のコメントに関しては控えさせていただきますが、一般論として申し上げれば、授業の単位時間を変更する場合であっても、年間の標準の総授業時間数(注)を確保して教育課程を編成することが必要でございます。川崎市教育委員会におきましては、各学校の状況等を踏まえて適切に対応して頂きたいというふうに考えているところでございます。以上です。
(注)「総授業時間数」は、正しくは「総授業時数」です。
記者)
今の質問に関連するのですけれども、文科省が実施した教育課程に関する調査で2024年度に年間授業計画が1,086コマを超えていた学校が小学校5年生と中学校2年生でそれぞれ2割弱に上りました。また、これらのうち4分の1程度が標準時数を超えていたコマについて具体的に使い方を想定していないという結果も明らかになりました。これらのことについて受け止めをお願いします。
大臣)
おっしゃるとおり、令和6年度の計画におきましては、1,086単位時間以上の教育課程を編成している学校は大きく減少したところでございますが、依然として2割弱残っているところでございます。こうした学校のうち、余剰時間(注)の具体的な使い方を想定しないでいわゆる時間数(注)のみを積み上げている学校が4分の1程度ございます。文部科学省といたしましては、質の高い学びを実現する上でこの余剰時間数(注)が真に必要な、本当に必要な時間かどうかを精査していきながら、指導体制に見合った改善が図られるように引き続き会議などのあらゆる機会を捉えまして、教育委員会及び学校に指導助言を行ってまいります。特にここは先生方の、教師の働き方改革にも大きく影響するところだと思っておりますので、引き続き私どもといたしましては指導助言を続けてまいりたいというふうに思っております。以上です。
(注)「時間」、「時間数」は、全て正しくは「時数」です。
記者)
川崎の中学校の件でちょっと確認させていただきたいのですけれども、標準授業時数を下回ったことで直ちに法令違反にあたるのかどうかというところについて確認させていただきたいのですけれども、文科省の見解としてはどうなのでしょうか。
大臣)
標準の授業時間数(注1)に関しましては、これからの社会を生きる子供たちに求められる資質、また能力を育成するために必要な内容を指導するため、必要な時間数(注2)として定めたものでございまして、教育の質を量的に支えるものとして重要だというふうに私どもは考えております。このために、確保に努めていただく必要はございますが、例えば不測の事態などもあります中で、例えば感染症とか、いわゆる災害とか、またいろいろある中にあって標準の授業時間(注1)を下回った場合に従前よりも下回ったことだけを持ってして直ちに法令違反にあたるものではないということは示してきたところでございまして、いずれにいたしましても今回の事象に関しましてはしっかりと年度内に必要な時間数(注1)を確保するものと聞いておりまして、適切に対応いただきたいというふうに思っているところでございます。以上です。
(注1)「時間数」、「時間」は、全て正しくは「時数」です。
(注2)「時間数」は、正しくは「時間」です。
記者)
宇宙飛行士に関して伺わせていただきます。大西宇宙飛行士の打ち上げ時期が3月21日(注1)と前倒しにするとNASAから発表がありました。これに関して大臣の受け止めを教えてください。
大臣)
大西卓哉宇宙飛行士が搭乗する米国のクルードラゴンの宇宙船の10号機の打上げ目標日時が日本時間では3月13日8時48分、米国の時間では3月12日の19時48分とされることがNASAのほうから公表されたところでございます。大西飛行士は、9年ぶり、2回目のISSの長期滞在でございまして、長期滞在中はISS船長を務める予定でございまして、今回の打上げ、先日の日米首脳共同声明におきましても両国の宇宙協力における(注2)位置付けられている重要なところでございまして、日本人宇宙飛行士のISSにおける活動におきましては、アルテミス計画とともに日米協力の観点でもまさに有意義だというふうに考えているところでございまして、クルードラゴン10号機の成功裏の打上げをご祈念申し上げますとともに、私ども大西宇宙飛行士をはじめとして搭乗員の皆様による着実な任務の遂行をご期待申し上げているところでございます。
(注1)「3月21日」は、正しくは「3月12日」です。
(注2)「宇宙協力における」は、正しくは「宇宙協力に」です。
(了)
大臣官房総務課広報室