令和6年12月20日(金曜日)
教育、科学技術・学術、その他
「防災立国推進閣僚会議」への出席、災害時における「学びの継続」のための対策、教師を取り巻く環境整備にかかる予算確保について、カイロスロケット2号機の飛行中断について
令和6年12月20日(金曜日)に行われた、あべ俊子文部科学大臣の記者会見の映像です。
令和6年12月20日あべ俊子文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)
大臣)
冒頭、私からは1件でございます。本日20日でございますが、閣議前に、全ての国務大臣を構成員とする防災立国推進閣僚会議が開催されまして、私も構成員の一人として、出席をいたしました。この会議、令和6年能登半島地震の教訓を踏まえまして、災害対応の強化、さらにはぼうえい庁設置(注)を見据えました関係省庁との連携強化を図るための、初めて開催されたものでございます。私からは、設置率が約2割にとどまっている公立小中学校の体育館への空調整備のペース倍増をはじめとした学校施設の耐災害性の強化、また実践的な防災教育の充実、文化財の防災対策、さらには令和6年度補正予算で32億円計上しておりますところの地震・津波・火山などの観測・予測研究の体制構築と充実につきまして、しっかりと取り組んでいく旨を発言をいたしました。また、災害対応は政府一丸となって取り組んでいくことがまさに重要でございまして、文部科学省といたしましては、引き続き、関係省庁と連携をしながら、我が国における災害対策の強化に向けて取り組んでまいります。以上でございます。
(注)「ぼうえい庁設置」は、正しくは「防災庁設置」です。
記者)
冒頭御発言がありました防災立国推進閣僚会議の関連ですが、能登半島地震では災害時の児童生徒の学びの継続、これが大きな課題となりました。学校校舎の避難所としての機能、これは重要だとは思うのですが、やはり復旧復興に向けた作業が長引くと、教育活動に支障が出ます。災害時の学びの継続のために、現状の対策に加えて何が必要とお考えか、伺えればと思います。
大臣)
改めて、能登半島地震や9月の豪雨でお亡くなりになりました方々に対して、本当に哀悼の意を表しますとともに、被災した方々に対し、心よりお見舞いを申し上げるところでございます。発災の直後に関しましては、避難所の開設、また教職員の被災などございまして、いわゆる早期の学び確保のために、学校再開に向けた助言また支援を行う国・自治体の職員の派遣、また、応援教職員やスクールカウンセラーの派遣調整などが実施されたところでございます。文部科学省といたしましては、これらの取組を踏まえまして、今後の大規模災害に備えた被災地の学校を支援する教職員等の派遣枠組み、「D-EST」の構築に向けまして検討を進めてまいりました。年内にも最終取りまとめをする予定となっておりまして、引き続き、被災地で迅速な学びの確保に向けてしっかりと取り組んでまいります。以上です。
記者)
教師を取り巻く環境整備についてお尋ねします。来年度予算案について、財務省と文科省が時間外勤務の削減の条件などをつけずに6年後までに10%まで引き上げるという案で検討に入っているという一部の報道がございました。大臣の見解をお聞かせください。
大臣)
現在、来年度の予算案について、予算編成に向けた財政当局と調整を鋭意行っている段階でございまして、何ら合意した内容も事実もございません。文部科学省といたしましては、学校における働き方改革さらなる加速化と、さらには教師の処遇改善、また学校の指導・運営体制の充実、教師の育成支援に一体的・総合的に取り組んでまいります。
記者)
今週、民間ロケットのカイロスロケットの2回目の打上げが行われて失敗しました。大臣の受け止めをお願いします。
大臣)
今回のカイロスロケット2号機、第1弾ロケットの噴射用ノズルの異常が発生したことから飛行中断が行われたということを承知させていただいています。今回成功に至らなかったことは本当に残念でございますが、スペースワン社の記者会見におきましても、「前向きに捉えて、また次の挑戦に挑みたい」との発言もございますので、今回の経験を糧に民間ロケットによる打上げサービスを実現していただくことを期待申し上げているところでございます。なお、文部科学省といたしましては、中小企業イノベーション創出推進事業、これを通じまして、今回のカイロスロケットの次を見据えた増強版のカイロスロケットに対し研究開発と実証に関わる支援を行っているところでございまして、また、JAXAにおきましては、スペースワン社設立当時から、私ども技術的助言、また情報提供を通じた支援を行っているというふうに承知をしているところでございます。以上でございます。
(了)
大臣官房総務課広報室