永岡桂子文部科学大臣記者会見録(令和5年8月25日)

令和5年8月25日(金曜日)
教育、科学技術・学術、文化

キーワード

長崎大学高度感染症研究センターの視察、京都の文化芸術関係者との意見交換、大麻所持等の疑いによるアメフト部学生の逮捕に対する日本大学の管理体制について、旧統一教会の第7回目の質問に対する回答、古川宇宙飛行士が搭乗するクルードラゴンの打上げ、インド宇宙研究機構の無人月探査機による月面着陸の成功、北海道伊達市の小2児童の死亡事故

永岡桂子文部科学大臣記者会見映像版

令和5年8月25日(金曜日)に行われた、永岡桂子文部科学大臣の記者会見の映像です。

令和5年8月25日永岡桂子文部科学大臣記者会見

令和5年8月25日永岡桂子文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

永岡桂子文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
 本日、私からは2件ございます。
 まず1件目でございます。8月22日、長崎県に出張いたしまして、長崎大学の高度感染症研究センターを訪問いたしました。長崎大学にありますエボラウイルスなどの病原性の高い病原体を用いた研究を行うことを目指しておりますBSL4施設を視察いたしまして、関係者との意見交換を行いました。意見交換では、BSL4施設での研究開始に向けた、厚生労働省との連携ですとか、あと地域住民の方々との対話などの準備状況についてお話を伺いました。文部科学省といたしましても、引き続きまして、我が国の感染症の研究機能を強化するために、関係府省と連携をいたしまして、長崎大学をはじめといたします、関係機関の取組を支援をしてまいります。
 2件目でございます。昨日、京都を訪問いたしました。文化芸術の関係者の方々との意見交換をさせていただきました。文化庁の京都移転を契機といたしました新たな文化行政の展開に向けまして、各分野を先導して御活躍されている方々との意見交換の場を持った次第でございます。意見交換は、伝統芸術、伝統工芸、生活文化の各分野におきまして、次世代へ継承していく上での課題ですとか国内外への普及・発信に向けた取組など、幅広くお話を伺いました。伝統文化の振興や伝承者の養成、子供たちなど若い世代への普及、そして国内外への発信強化に向けまして今回いただきました御意見も踏まえまして関係施策の充実に積極的に取り組んでまいりたいと思っております。
 以上でございます。

記者)
 日本大学のアメフト部を巡っては今月5日に部員が逮捕されています。大学は部員1名による個人犯罪として、逮捕から6日後に練習を再開していますが、さらに他に複数の部員も関わっている疑いがあるとして、今週火曜に警視庁がアメフト部の寮を再び家宅捜索しました。複数が関与している可能性もある中で部活動が再開されていることについて、また、薬物が蔓延していた可能性がある事態について大臣の御所見をお願いいたします。

大臣)
 8月22日付けで、日本大学理事長に対しまして、学校法人の管理運営に関します適切な対応と報告を求める指導通知を発出をいたしたところでございます。この通知では、アメフト部所属の学生の薬物所持事件への捜査にまずは全面的に協力をするとともに、この間の、学校法人内部の情報伝達、捜査機関への連絡の判断、それからアメフト部の活動再開に係る意思決定の過程や内容等、管理運営上の問題点について、第三者の協力を得た委員会等を設置をし検証するよう求めております。日本大学には、管理運営体制の再構築に向けまして、まずは事実関連をですね、徹底的に調査をして、法人としての課題や問題点を全て洗い出してもらいたいとそう考えております。

記者)
 先日、旧統一教会から7回目の質問権に対する回答があり、資料についての調査に入られているところと存じますが、改めて調査の状況であったり解散請求の可否判断の見通しを教えていただけますと幸いです。

大臣)
 事務的にもですねお知らせしていたとおりですね、今週22日、旧統一教会に対しまして報告を求めていた事項について、資料の提出がございました。今回、提出されました資料につきましては、旧統一教会に対する解散命令の請求の適否について適正に判断をするために、しっかりと分析を行ってまいります。そして今後のですね、見通しにつきましては、予断をもってお答えすることは差し控えさせていただきたいと思っております。

記者)
 冒頭で質問のありました日大の関係で、現状では日大から何かどのような体制でどのように対応しようとしているのかといった何かしらの報告は受けてらっしゃいますでしょうか。

事務方)
 日本大学からは第三者委員会に、大臣からもお伝えしたように、第三者委員会に関しての設置を昨日決定したというふうに伺っております。当該第三者委員会において文部科学省も指導通知で求めている内容についての徹底した調査、検証がなされていくものというふうに考えております。

記者)
 科学技術関連で1点、お伺いしたいですけれども、今週末にH-ⅡAロケットの打上げなど、宇宙関連のイベントが続くと思いますが、中でも今日の夕方にも古川宇宙飛行士が乗る宇宙船が打上げになると思います。改めて古川さんに対する期待などおっしゃっていただけますでしょうか。

大臣)
 古川聡宇宙飛行士が搭乗いたします、米国のクルードラゴン宇宙船7号機につきましては、やはり国際宇宙ステーション、ISSと申し上げておりますが、ISSに向けた打上げが、日本時間の本日16時49分に予定されているわけでございます。古川宇宙飛行士は、御自身2回目になります長期滞在ということでございますので、もう帰っていらっしゃいました若田宇宙飛行士に続きまして日本人宇宙飛行士が定期的にですね、ISSで活躍する、そういう機会を持つことは、我が国日本にとりましても国際的なプレゼンスを発揮する観点からもですね、大変有意義であるとそう考えております。古川宇宙飛行士をはじめといたしますまずは搭乗員の皆様の無事の打上げというものを祈念をいたしますとともに、素晴らしい成果を上げられることを期待しております。

記者)
 科技関連に関連しまして、一昨日の夜、インドのチャンドラヤーン3号が着陸しましたけれども、日本も4か国目を目指す中での着陸になります。大臣の受け止めをよろしくお願いいたします。

大臣)
 インドの月面着陸の成功というのは、やはり世界で4か国目、月の南極付近への着陸といたしましては世界初となるわけでございますけれども、世界各国におきまして月面着陸を目指して活発に取組が進められているということはやはり実感をしております。我が国では、明後日になります27日でございますが、H-ⅡAロケットによりまして小型月着陸実証機、SLIMと申しますが、これを打上げる予定でございます。SLIMは、小型探査機で高精度の月面着陸を実証し、そして将来の宇宙探査に必須となります共通の技術ですね、の習得を目指しているところです。また、インドとの国際協力のもとに、月極域におけます水の存在量と資源としての利用可能性の確認を目的といたします月極域探査計画を進めているところでございます。文部科学省といたしましては、明後日の打上げに向けて万全の準備を進めるとともに、引き続きまして、月面探査をはじめといたします国際協力を通じた取組というものを推進してまいりたいと思っております。

記者)
 先日、北海道の小学生の女児が体育の授業後に熱中症で亡くなられた件について大臣の受け止めと、改めて方策などはいかがでしょうか。

大臣)
 これは北海道伊達市の事案だと思います。亡くなりました児童さんに対しまして哀悼の意をまずもって表したいと思っております。また、御家族に対しましてですね、心からお悔やみを申し上げます。事故の要因は現在調査中ということでございますので、そう聞いておりますので、今年は全国的に本当に気温が高くて、7月から35度超えというのが連日続いております。今も本当に暑い真っ盛りでございますが、やはり熱中症の危険度の高い日というのが続いているわけでございますので、学校現場におきましては子供たちの健康被害を防ぐために、徹底した熱中症対策に取り組むことが大変重要だと思っております。熱中症事故の防止につきましては、これまでも繰り返しまして適切な対応を呼びかけてきたところでございます。この先もですね、気温の高い日が続く見込みでございますので、休業日明けですね、特に熱中症リスクが高まるということも考えられますので、一昨日23日の日に改めてですね、文部科学省から全国の教育委員会等に対応の徹底を依頼をいたしました。熱中症によります痛ましい事故が起こらないよう、全国の学校におきましては、暑さ指数等によりまして熱中症の危険度を把握をして、その上で各種活動実施の判断を行うことをお願いしております。しかしながら、暑さ指数だけに頼るというのではなくて、やはりそこにおります、現場におります児童生徒等の様子というのもしっかり観察をいたしまして、熱中症事故の防止にあらゆる面から万全を期すことなどの取組を改めて徹底していきたいと考えております。

(了)

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