永岡桂子文部科学大臣記者会見録(令和5年3月28日)

令和5年3月28日(火曜日)
教育、文化

キーワード

「子どもの読書活動の推進に関する基本的な計画」の変更、国際バカロレア認定校等200校達成と今後の推進方策、文化庁が京都での業務開始、教育人材総合支援ポータルサイトの開設、旧統一教会に対する報告徴収・質問権の行使、恵泉女学園大学が大学・大学院の新規募集停止を発表

永岡桂子文部科学大臣記者会見映像版

令和5年3月28日(火曜日)に行われた、永岡桂子文部科学大臣の記者会見の映像です。

令和5年3月28日永岡桂子文部科学大臣記者会見

令和5年3月28日永岡桂子文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

永岡桂子文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
 冒頭、私からは4件ございます。
 本日、第5次の「子ども読書活動の推進に関する基本的な計画」を閣議決定いたしました。本計画は、「子どもの読書活動の推進に関する法律」に基づき策定したものでございます。令和5年度からおおむね5年間の子どもの読書活動の推進に関する基本方針と具体的な方策を明らかにしております。本計画は、不読率の低減、多様な子どもたちの読書機会の確保、またデジタル社会に対応した読書環境の整備、そして子どもの視点に立った読書活動の推進の4点を基本的な方針といたしまして、すべての子どもが読書活動の恩恵を受けられるよう、読書活動を推進することとしております。文部科学省といたしましては、本計画に基づきまして、関係省庁、地方公共団体、民間団体等とともにですね、子どもの読書活動の推進に引き続き努めてまいります。
 2件目でございます。国際バカロレアについてご報告でございます。文部科学省では、新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画等において、国際バカロレアの認定校等を200校以上とする目標を掲げておりました。この度、3月14日時点で207校となりまして、目標を達成いたしました。また、今後の推進方策を検討するため、昨年より有識者会議を開催をいたしまして、委員の皆様に議論を行っていただきました。本日、その取りまとめを公表いたします。有識者会議では、国際バカロレアの意義の更なる周知等の必要性が指摘されました。そのため、今後は、教育効果を可視化するための調査研究や好事例等の収集を行いまして、一層の普及啓発を行ってまいります。
 3件目でございます。昨日27日、京都におきまして新しい文化庁が業務を開始をいたしました。業務開始に先立ちまして、京都庁舎におきまして「除幕式」が行われた後、岸田総理と私のほうから、テレビ会議システムを活用いたしまして、京都・東京の文化庁職員に対し「訓示」を行いました。なお、26日には岸田総理、岡田大臣、京都関係者等の御出席をいただきまして、文化庁の京都移転祝賀の集いを京都市内において挙行をいたしました。文化庁の京都移転は、東京一極集中の是正にとどまりません。文化芸術のグローバル展開の加速、文化芸術のDX化、観光や地方創生に向けた文化財の保存活用、さらには職員の働き方改革など、大きな新たな、そして新しいですね、文化行政の発展を進める上で大きな契機となると思っております。この移転が我が国の文化行政の一層の充実に繋がるようしっかり取り組んでまいりたいと考えております。
 4件目でございます。この度、文部科学省のウェブサイト内に、教育人材について各地の情報を一覧できます「教育人材総合支援ポータルサイト」を開設いたしました。本ポータルサイトでは、各教育委員会の教員採用に関する基本情報や人材バンクの情報、採用担当者からのアピールコメント等が一覧できますほか、「令和の教師の在り方答申」のメッセージ動画や、また教師の研修に関する情報等の、教師を取り巻く政策に関する情報も掲載しているところでございます。今後、例えば、各地で開催されます教師関係のイベントや情報、そして教職員支援機構によります社会人向けの研修動画等も掲載する予定になっております。各教育委員会における教師の確保や仕事の価値の発信に役立てばと考えているところでございます。ぜひ、教育委員会関係者だけではなくて、多くの学生さん、そして社会人の方に御覧いただきたいと思っております。なお、公開は本日28日の14時を予定しているところでございます。
 以上でございます。

記者)
 旧統一教会に関する報告徴収・質問権についてなんですけれども、昨日の宗教法人審議会で行使について了承され、本日にも5回目の質問権が行使されるということのようなんですけれども、改めてですけれども今回の権限行使で何を解き明かしたいのか、その事柄とかいつまで権限行使が続いていくのか、今後の見通しについてよろしくお願いします。

大臣)
 昨日、旧統一教会に対する5回目の報告徴収・質問権の行使に当たりまして、宗教法人審議会へ諮問を行いました。そして委員全員の一致をした意見といたしまして、「諮問のとおり、報告を求めることは相当と認める」との答申をいただいたところでございます。今回の報告徴収・質問権の行使では、組織・運営関係事項などの6つの事項につきまして、これまでに旧統一教会から提出をされた資料の分析を踏まえながら、細部に至るまで問題点を明らかにする観点から、合計で203項目にわたって報告を求めることとしておりまして、本日にもですね、通知を発出する予定でございます。その上で、今後の見通しでございますが、やはり予断をもって申し上げることは差し控えさせていただきますけれども、文部科学省といたしましては、報告徴収・質問権の効果的な執行等を通じまして、旧統一教会の業務等に関して具体的な証拠や資料などを伴います客観的な事実を明らかにするための丁寧な対応を着実に進めまして、その上で法律に則りまして必要な措置を講じてまいりたいと考えているところでございます。

記者)
 先週、恵泉女学園大学が大学・大学院の募集停止を発表いたしました。新年度で新入生が入学する直前のタイミングでの募集停止の発表をされましたけれども、大臣の受け止めと大学に対して求めることがあればお願いします。

大臣)
 恵泉女学園大学から定員割れなどを理由といたしまして2024年度からは学生募集の停止を公表したことというのは承知をしております。私立大学のような入学者がある日本というのはやはり18歳人口が減少する中におきましてやはり大学自らですね、規模の縮小ですとか撤廃等の経営判断を行うことは十分に考えられることだと思っておりまして、特にですね、学生を保護する観点から早期に判断をいたしまして募集停止などに踏み切ることは極めて重要だと思っております。今後、同法人に対しましては関係者に対して丁寧に説明を尽くしていただくとともにですね、在学をします学生さんたちが安心して教育研究に取り組むことができるように必要な環境整備に取り組んでいただきたいと思っております。文部科学省といたしましても同法人から求めがありましたらばですね、しっかりと必要な助言等をさせていただきたいと思っているところでございます。

(了)

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大臣官房総務課広報室