永岡桂子文部科学大臣記者会見録(令和5年3月10日)

令和5年3月10日(金曜日)
教育、科学技術・学術、文化

キーワード

著作権法の一部を改正する法律案の閣議決定、ユネスコ無形文化遺産への「伝統的酒造り」再提案、中央教育審議会委員の改選、文化庁の京都移転、遺伝子組換えメダカの違法問題

永岡桂子文部科学大臣記者会見映像版

令和5年3月10日(金曜日)に行われた、永岡桂子文部科学大臣の記者会見の映像です。

令和5年3月10日永岡桂子文部科学大臣記者会見

令和5年3月10日永岡桂子文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

永岡桂子文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
 本日、冒頭、私から3件ございます。
 まず1件目でございます。本日、「著作権法の一部を改正する法律案」が閣議決定されました。本法律案は、社会のデジタル化が進展する中、著作物のふせいな利用(注)と著作権の適切な保護に資する観点から、利用条件など著作権者の意思が確認できない著作物を利用できるようにする新たな裁定制度の創設でございます。そして、立法・行政における著作物の公衆送信などを可能とする措置でもございます。そして、海賊版被害におけます損害賠償額の算定方法の見直し、のこの三つ、3点について改正を行うものでございます。今後、国会審議を通じまして本法律案の内容や必要性を丁寧に説明をいたしまして、速やかな成立を目指してまいります。
 2件目でございます。一昨日、8日水曜日になりますが開催されました文化審議会におきまして、「伝統的酒造り」が今年度のユネスコ無形文化遺産への提案候補として再選定をされました。本件の対象は、杜氏・蔵人などが、こうじ菌を用い、日本各地の気候風土に合わせて、経験に基づき築き上げてきた伝統的な酒造り技術でございます。今後、関係省庁連絡会議におきまして審議をし、そして正式決定する予定でございます。文部科学省といたしましては、来年秋頃に開催予定の政府間委員会での決定を目指しまして、本件の登録に向けた準備を着実に進めてまいります。
 3件目でございます。本日付けで、第12期の中央教育審議会委員を任命いたしました。任期は2年間でございまして、来週15日水曜日に第12期最初の審議会を開催予定でございます。12期におきましては、個別最適な学びと協働的な学びの一体的充実に向けた学校教育やそのための環境整備の在り方、また少子化の進行等への高等教育の対応方策、そして人生100年時代におけます生涯学習・社会教育の振興方策などについてご審議をいただきたいと考えている次第でございます。
 以上です。
(注)「ふせいな利用」と発言しましたが、正しくは「公正な利用」です。

記者)
 3月8日に開かれた文化庁移転協議会で宗務課についてなんですけれども、旧統一教会を巡る課題への対応に取り組む職員が業務に一定の区切りがつくまでの間、東京で勤務するということがそこで決まりました。中央省庁が東京から移転する上での難しさといいますか、課題が一つ現れた形かなと思うんですけれども、改めて宗務課職員がすぐに京都に行くのが難しいという理由と大臣のお考えをお聞かせください。

大臣)
 現在、宗務課では、旧統一教会を巡る問題が社会的に大きく取り上げられている中、政府を挙げて関係府省庁とともにですね、課題解決に向けて取り組んでいるところでございます。このため、先日開催されました文化庁の移転協議会では、これまでの政府決定等に基づきまして、予定どおり京都移転を行うことといたしますけれども、旧統一教会問題等に関する職員につきましては、移転終了後、当該課題に支障なく対応ができるよう、業務に一定の区切りがつくまでの間、東京で勤務を行うことを確認したものでございます。いずれにいたしましても、現在取り組んでおります旧統一教会等を巡る課題の解決に向けまして、迅速かつ的確に対応してまいりたいと考えております。

記者)
 京都に移転するということの難しさというものが、課題というか、そこについてはどうお考えですか。つまりすぐには東京の職員が移転できないということだと思うんですけれども。

大臣)
 今現在、東京での勤務ということでございますが、そこの点に関しましては、これは一応ですね、ずっとあるものではない、旧統一教会の問題というものはずっとあるというものではないと私は認知をしておりますので、そういう点におきましては、一定の期間、これが業務に一定の区切りがつくまでの間ということで、東京勤務ということで処理はさせていただいております。

記者)
 先日、遺伝子組換えメダカが一般の方の手に渡り販売飼育されていたということで、初の逮捕者が出たんですけれども、これに対して大臣の受け止めと、あと今後の再発防止策を教えてください。

大臣)
 違法に流通しています、遺伝子組換えメダカにつきまして、これ東京工業大学に10年以上前に在籍していた元学生が持ち出しをして、そして繁殖したものであったという、そういう報告がありました。本当にこの件はですね極めて遺憾でございまして、3月の8日付で、東京工業大学に対しまして、文書による厳重注意を行うとともに、全ての大学それから研究機関に対しまして、遺伝子組換え生物等の適切な使用等の徹底を要請を申し上げました。再発防止策といたしまして、東京工業大学においては、学生への教育、遺伝子組換え生物の管理の強化に取り組むということでございました。

(了)

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