永岡桂子文部科学大臣臨時記者会見録(令和5年2月10日)

令和5年2月10日(金曜日)
教育

キーワード

卒業式におけるマスクの取扱い等について

永岡桂子文部科学大臣臨時記者会見映像版

令和5年2月10日(金曜日)に行われた、永岡桂子文部科学大臣の臨時記者会見の映像です。

令和5年2月10日永岡桂子文部科学大臣臨時記者会見

令和5年2月10日永岡桂子文部科学大臣臨時記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

永岡桂子文部科学大臣臨時記者会見テキスト版

大臣)
 先ほど、政府の新型コロナ対策本部が持ち回り開催をされました。マスクの着用の考え方の見直しについて決定をいたしました。文部科学省といたしましても、先月27日の政府対策本部決定におけるマスク着用に関する基本的な考え方を踏まえて、関係省庁や専門家とも協議を行いながら、学校におけるマスクの取り扱いにつきまして、検討を進めてまいりました。マスクの着用の考え方の見直しにつきましては、国民の皆様への周知期間等を考慮いたしまして、3月13日から適用されることとなりますが、学校につきましては、その時期が学年末にあたることなどを考慮いたしまして、円滑な移行を図る観点から、新年度となる4月1日から適用することとします。そして、学校教育活動の実施にあたりまして、マスクの着用は求めないことを基本とすることといたしました。他方、全国の学校では、それ以前に卒業式が行われます。卒業式につきましては、他の学校教育活動と比べて感染リスクが低いこと、また、今年、卒業を迎える子供たちは、学校生活の大半をコロナ禍で過ごしてきたことなどを踏まえて、その教育的意義も考慮し、社会一般でのマスク着用の見直し時期にかかわらず、換気の確保などの感染症対策を講じた上で、児童生徒・教職員はマスクを着用せず出席をすることを基本とすることといたしました。今回の見直しにあたりましては、各学校の卒業式の円滑な実施に資するよう、児童生徒及び教職員については、校歌などの斉唱や合唱時を除き、入退場や式辞、卒業証書授与、答辞の場面など、式典全体を通してマスクを外すことを基本とする。そして、来賓や保護者などはマスクを着用するとともに、座席間に触れ合わない程度の距離を確保した上で、参加人数の制限は不要といった、各場面の取扱いに関する基本的な考え方を、教育委員会や学校等に対してお示ししています。詳細につきましては事務方のほうにお尋ねいただきたいと思っております。なお、いずれの場合におきましても、基礎疾患等の様々な事情により、感染不安を抱き、マスクの着用を希望したり、また、健康上の理由によりマスクを着用できない生徒児童もいることなどから、学校や教職員がマスクの着脱を強いることのないよう、お願いしたいと考えております。文部科学省といたしましては、政府全体の方針を踏まえつつ、今後、子供たちがマスクを外し、円滑なコミュニケーションを図りながら、充実した学校生活を送ることができるよう、しっかりと取組んでまいります。
 以上でございます。

記者)
 先ほどの発表はこのコロナ禍においても非常に大きな節目かと思います。改めまして学校の子供たちにとっては本当に長い学校生活がありましたので、今、発表の内容は承ったんですけれども、そういった子供たちや家庭に向けた言葉として今回の決定について呼びかけのようなことがあればお願いしたいと思います。

大臣)
 今、お示しをしましたのは、この通知の中ではですね、卒業式の実施方法について教育委員会、それから学校から児童生徒や保護者に対して丁寧な説明を行うことを求めているところではございますが、文部科学省のほうからはですね、各学校から児童生徒や保護者に対しまして情報発信が適切に行われますように、様々な機会を通じて教育委員会や学校等にその趣旨を説明をし、また取組を促していくとともに、やはり昼間も申し上げましたけれども、SNSなども活用いたしまして子供も含めた国民の皆様への情報発信、これを進めていきたいと考えております。

記者)
 大臣のお言葉でも何か発信するお考えはあるんでしょうか。

大臣)
 それはこれからしっかり考えてまいります。

記者)
 学校に取材をしていますと、今回の指針が出るまでは当然マスクをするものだと思って準備しているという声も多く聞いたんですけれども、そういう学校にとってはやり方も急に変えることになるかと思うんですが、その点に関しては何か思われることはないでしょうか。

大臣)
 これは政府が決定をいたしましたので、ぜひそのことにご留意いただきまして、考えていただければと思っております。

記者)
 全体の考え方のほうで、卒業式ではなくて考え方のほうで、4月1日以降は学校活動においてはしないことを基本とするということなんですけれども、そうすると今ある衛生管理マニュアルというのは何か撤廃というか廃止というか、そういう対応になる予定なんでしょうか。

大臣)
 細かいことは事務方のほうに聞いていただきたいとは思いますけれども、大学のですね、大学等の入学試験等も3月中にはございますので、そういうことも配慮いたしまして、学校関係では4月1日とさせていただいたわけです。やはり入学・入試の期間というのは混乱があります。そういうこともありますので、試験会場ではマスクの着用をお願いしたいと、今まで通りの対応をお願いしたいというところでございます。4月1日からは、学校の教育活動の実施にあたってはマスクの着用は求めないということになります、基本的に。これは政府の本部決定を踏まえた上で、4月1日から学校全体のマスク着用を含む感染対策全体について、各学校の新年度からの対応に間に合うように検討を進めてお勧めしたいと考えております。

記者)
 今途中でお話いただいた入試は当然だけども今まで通りの対策でマスクはした上で臨んでいただくということでしょうか。

大臣)
 そういうことですね。特に3月中の話になりますのでということを申し上げました。

記者)
 今のご質問にもあったんですが、衛生管理マニュアルのことを伺いたいんですけれども、現状、冬ですので今の衛生管理マニュアルですと教室の窓を10数センチ開けているとか、そもそも普段の授業でも最低1m、基本は2mくらいは子供たちの間隔を開けてなければいけないというのが今の現状の割合になっています。これは4月1日からマスクがいらないようになるとそういう衛生管理マニュアルに定めているものも学校は守らなくていいようになるのか、それとも5月8日から、GWの後になるのでそうなった時にそういう扱いが変わっていくのか、その辺りはなかなか学校のほうでは迷っているところだと思うんですけれども、そうした衛生管理マニュアルに定められているものはどういうふうになっていくのか教えていただけますでしょうか。

大臣)
 それはそこまで細かいところはぜひブリーフィングしていただきますので、よろしくお願いいたします。

事務方)
 マスクに関しましては4月1日以降、基本的には求めないということですので、衛生管理マニュアルを変えるか、どういった形でするかはこれから考えますけれども、新しい方針というのを4月1日以降に向けて出していくと。今回の5類の見直しにあたって感染症対策全体も検討するようになると思いますので、それもどういう形で示すかというのは今後、検討して学校現場が対応が十分できるように調整していきたいというふうに思います。

記者)
 卒業式についてなんですけれども、外したくないというお子さんもいる中で、外すことを推奨するということを基本方針とするというのを打ち出された一番大きな理由はなんでしょうか。

大臣)
 強制するわけではございませんので、マスクは個人の判断で着ける着けないというのは決めていただくことになろうかと思います。一応、指針としてお示しいたしましたけれども、やはり感染の対応ですね、心配だという方はですね、マスクをして出席をしていただく、これはどなたもですね、咎めることもありませんし、強制的に外させるということもございませんので、そこのところはご理解いただければと思っております。

記者)
 外すことを基本とするというふうにした理由を教えてください。

大臣)
 外してもいいということですね、結局は。そういうことです。
 それでは、卒業式におけるマスク着用の見直しについては、専門家の地域における流行が落ち着いた状態下では、卒業式や入学式などの式典において、参加者がマスクを着用しなくても良いとすることも考慮されます、との見解を踏まえた上で、教育的意義を考慮し、日本の政府対策本部において決定されたものでございます。なお、卒業式におけるマスク着用の見直しにあたりましては、基礎疾患等の様々な事情により、感染不安を抱き、マスクの着用を希望したり、また健康上の理由によりマスクを着用できない生徒児童もいることなどから、学校の教職員がマスクの着脱を強いることのないようお願いをしたいと考えています。

記者)
 現下の感染状況が落ち着いているというのが大きかったということなんでしょうか。

大臣)
 それは本部決定のことを踏まえましてしっかりと話し合われた、議論をし合った結果でございます。今日のですね、厚生労働省のアドバイザリーボードにおきましては、卒業式等におけるマスクの取り扱いが議論されているところであり、この度の政府の方針はそれらの専門家の意見を踏まえたものとなります。また、文部科学省においても感染症研究者や、また医療関係者からヒアリングを行いまして意見をいただいております。

記者)
 前の質問とも重なるんですけれども、今回、国が卒業式でマスクを外すのが基本だという考え方を示したことで、外したくないと考えている子供に対して外すべきだという同調圧力が働くことも考えられるかと思うんですが、そうした懸念に対して大臣のご見解をお願いします。

大臣)
 そこのところは、外せということを強制することはありません。しかしながら、同調圧力というご心配ということでございますから、そこのところはしっかりと教育委員会、また、学校のほうにもご協力をいただくように連絡させていただきたいと思っております。

記者)
 あくまでも基本だという姿勢ではあるけれども着ける着けないは個人の判断ということになってくるということでよろしいでしょうか。

大臣)
 おっしゃる通りです。
 先ほど私、厚生労働省のアドバイザリーボードにおいてということを申し上げましたが、今日ではなくて8日でございました。

記者)
 アドバイザリーボードの意見では、着用しなくても良いとすることも考慮されるという言い方になっていて、これを参考にしたということなんでしょうけれども、今回は着用しないことが基本というふうに1段階強められているように見えるんですが、その辺りはどうお考えでしょうか。

大臣)
 これは先月の27日の政府の本部決定も踏まえまして、厚生労働省とも連携をしまして検討を進めてきたわけですね。その過程で、文部科学省においても感染症の研究者や医療関係者からヒアリングを行いまして、専門家の意見も踏まえた上で、今回の基本的な考えをお示しさせていただいたところです。

記者)
 アドバイザリーボードの意見よりも強まっているという認識ではないんでしょうか。

大臣)
 そういうところはちょっと私の中ではお答えは差し控えさせていただきたいと思っております。
 すいません、これはですね、特にですね、卒業式という教育的な意義というのを考慮したということになろうかと思いますので、そこのところはご理解いただければと思っています。

(了)

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