6月6日(月曜日)
科学技術・学術
6月6日、田中副大臣は東北大学青葉山新キャンパスに整備中のNanoTerasu(次世代放射光施設)の愛称披露式に出席、東北大学を視察しました。
次世代放射光施設は、光速まで加速された電子の進路を磁石の力で曲げることによって発生する光を利用した「巨大な顕微鏡」として研究開発を行う施設です。国・民間・地域が一体となって一つの大型研究施設を整備・運用する「官民地域パートナーシップ」という新しい枠組みで整備されています。
今回の愛称披露式で、ナノレベル(10億分の1メートル)の世界を照らして観察するという意味を込めて「NanoTerasu(ナノテラス)」という愛称に決まったことが発表されました。
田中副大臣は祝辞で、
「NanoTerasuを中核とし、様々な研究施設・設備やアカデミア・産業界が集積し、大きなイノベーション創出のうねりを生み出すような、我が国を代表するリサーチコンプレックス(複合型イノベーション推進基盤)となることを期待しています」
と期待の言葉を伝えました。
田中副大臣はこの愛称披露式出席に併せ、東北大学の複数のキャンパスを視察しました。
星陵キャンパスでは、未来型医療を築き、創造的復興の実現に取り組む「東北メディカル・メガバンク機構」を訪れ、生体試料を総計約400万本以上保存するバイオバンクや、ゲノム解析機器などを視察しました。
続いて訪れた片平キャンパスでは、「材料科学高等研究所(AIMR)」を視察しました。この研究所では、材料科学における世界的な拠点となるべく、新たなシステム作りや研究活動に取り組んでいます。数学との連携により、予測に基づいて材料を開発できるような新しい学問を創出するための基礎研究を進めていくとともに、開発された先端材料を社会に役立たせるためのデバイス・システム開発も行い、資源や環境など人類に課せられた問題の解決に貢献することをミッションとしています。
さらに青葉山新キャンパスを訪問し、産学官が結集し社会価値創造を行う拠点「サイエンスパーク」であり、国内初の100%民間拠出により整備された「国際集積エレクトロニクス研究開発センター」や、材料科学分野に強みを有する東北大学の産学共創の場となることを目的に整備された「マテリアル・イノベーション・センター」など、世界トップレベルの研究現場を視察することができました。
今回の視察を踏まえ、文部科学省は、世界最高水準の研究環境の実現に一層尽力してまいります。
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