日本スタートアップ大賞2022 表彰式

6月2日(木曜日)
科学技術・学術

  6月2日、日本スタートアップ大賞 2022の表彰式が首相官邸で執り行われました。文部科学大臣賞(大学発スタートアップ賞)を受賞した株式会社Synspectiveに、末松大臣から表彰状が授与されました。

  日本スタートアップ大賞は、若者などのロールモデルとなるような、インパクトのある新事業を創出した起業家やスタートアップ企業を表彰し称える制度です。今回は計179件のスタートアップ企業から応募が寄せられ、有識者による審査委員会の選考を経て、内閣総理大臣賞、文部科学大臣賞、経済産業大臣賞、農林水産大臣賞、審査委員会特別賞の受賞者を決定しました。文部科学大臣賞は、大学発スタートアップを表彰するために、今回より新たに創設されたものです。

  文部科学大臣賞を受賞した株式会社Synspectiveは、内閣府の革新的研究開発推進プログラム「ImPACT」研究開発プログラム「オンデマンド即時観測が可能な小型合成開口レーダ衛星システム」(注1)(PM:白坂 慶応義塾大学教授)の成果をもとに、独自の小型SAR(注2)衛星を開発、実用化しました。この衛星は夜間や悪天候でも地上の観測が可能で、同社はその衛星データを利用したソリューションサービスを展開しています。災害対応や産業に与えるインパクトの大きさが、この度、高く評価されました。

  文部科学省は、大学発スタートアップ創出とその基盤となる人材が持続的に創出されるエコシステムの形成を引き続き推進してまいります。

(注1)「オンデマンド即時観測が可能な小型合成開口レーダ衛星システム」
本プログラムには、
・慶應義塾大学大学院 システムデザイン・マネジメント研究科 白坂研究室
・国立研究開発法人 宇宙航空研究開発機構
・国立大学法人 東京大学 大学院工学系研究科航空宇宙工学専攻 中須賀・船瀬研究室
・国立大学法人 東京工業大学 工学院 廣川研究室
が参画し、慶應義塾大学大学院 白坂成功教授がプログラム・マネージャーとして全体を統括しました。プログラムの概要はこちら 別ウィンドウで開きますをご覧ください。

(注2)SAR
SARとは「Synthetic Aperture Radar」の略語で、日本語では「合成開口レーダ」と呼ばれる技術です。SAR衛星は光学衛星とは異なり、電波の一種であるマイクロ波を使って地形や構造物を観測するため、日中・夜間いずれも、またどんな天候下でも観測ができます。

※日本スタートアップ大賞2022受賞者パンフレット (PDF:3.3MB) PDF