帰国した南極地域観測の隊長等が末松大臣と田中副大臣に活動報告

4月21日(木曜日)
科学技術・学術

  3月28日に帰国した南極地域観測隊の隊長等が、4月21日、末松大臣と田中副大臣を訪問され、新型コロナウイルス感染症対策を徹底しながらの南極での活動や感想などを御報告いただきました。

  この日訪問されたのは、第62次南極地域観測隊の阿保副隊長(兼越冬隊長)、第63次南極地域観測隊の牛尾隊長(兼夏隊長)、南極観測船「しらせ」の酒井艦長、国立極地研究所の中村所長です。

  牛尾隊長からは、感染症対策を万全に行いつつ、規模を新型コロナウイルス流行前の基準に戻して研究・観測を実施し、コロナ感染者を一人も出すことなく無事に帰国できた旨を御報告いただき、支援に対する御礼をいただきました。

  末松大臣は観測隊の皆さんへ、
「南極でも気候変動の影響は見られますか。日本の南極観測はどのような貢献をしているのでしょうか」
等の質問を投げかけました。
  牛尾隊長からは、
「南極でも、場所によっては気候変動の影響が出ており、今後の変化予測に向けて継続的に状態を観測することが重要です」
とお答えいただきました。

  文部科学省は、昨年9月に日本の小学校と南極を衛星回線で結び、越冬隊員にリアルタイムで授業を行っていただくGIGAスクール特別講座「南極は地球環境を見守るセンサーだ!」を開催しました。田中副大臣はその時の様子に触れ、
「(特別講座では)多くの子供たちに夢を与えるような活動をしていただきました。講座を聞いた子供たちにとってはもちろん、講座を実施する側にとっても有意義だったのではないでしょうか」
と質問しました。阿保越冬隊長からは、
「多くの方々にいろいろなことを伝えることができ、どのように伝えれば良いのかを考えることは、隊員にとっても有意義なことでした。アウトリーチ活動はますます重要になります」
と、今後の展望も踏まえてお答えいただきました。

  末松大臣は懇談の最後に、
「南極地域の観測活動の重要性について、改めて認識しました。今後も文部科学省としてバックアップしてまいります」
と話しました。

(左から、)中村所長、牛尾隊長(兼夏隊長)、末松大臣、田中副大臣、阿保副隊長(兼越冬隊長)、酒井艦長

お土産に「南極の氷」をいただきました。