末松大臣が福島を訪問しました(1)(学校)

11月25日(木曜日)
教育

  11月25日、末松大臣は福島県を訪れ、浪江町立なみえ創成小学校・中学校、大熊分析・研究センター、廃炉国際共同研究センターを視察しました。

  浪江町は、平成23年3月の東日本大震災を受けて全町避難し、同年8月から避難先で教育活動を再開しました。その後数年間、被災地での教育活動を余儀なくされましたが、平成28年度末にようやく一部地域の避難指示が解除され、町民の帰還が始まったことを受け、平成30年度に「なみえ創成小学校・中学校」が新たに開校されました。

  小学校では、児童が理科の実験に取り組む様子や、数キロ離れた葛尾村の学校の教室とICTでつないで合同授業を行っている様子(※1学級の児童数が少ないため、子供が関わる人数を増やすために行われているとのこと)などを視察しました。
  中学校では、「総合的な学習の時間」の授業を視察し、地域の「ひと」、「もの」、「こと」を題材とした探究的な学習に取り組んでいる様子を見せていただきました。この日は、12月4日に予定されている福島県双葉郡の8つの町村が共に取り組む「ふるさと創造学サミット」の発表準備をしていました。「町で働く方から『自分の好きなことが町に活かされる』という考え方を聞いて、町で働くことで町づくりに貢献することに魅力を感じるようになった」など、故郷への思いを語る生徒の皆さんの声を直接聞くことができ、自分たちや故郷の未来を自らの手で切り拓いていこうとする力強さを感じる時間となりました。

  その後、福島県鈴木教育長、浪江町吉田町長、浪江町笠井教育長との意見交換の場では、
「復興途上にある浪江町を含む双葉郡や福島の将来を担う子供たちには、創造する力、対話をする力、協働する力等が必要になる」、「課題先進地域として、それを逆手にとって、探究的な学びを実現するという形で教育に活かしていきたい」、「双葉郡や福島での先進的な取組は、全国に活かしていくこともできるのではないか」というお話を伺いました。

  末松大臣は、復興に対する強い思いとともに、
「本日、なみえ創成小学校・中学校で見せていただいたことをしっかり活かし、また、ふるさとを復興したいという皆さんの想いもしっかり受け止めて、被災地の子供たちの教育環境の充実に向けて全力を尽くしていきたい」
と改めて決意を述べました。

  廃炉研究関連施設視察は後半として掲載いたします。

理科の実験

ICTで他校とつないで行う合同授業