国際宇宙ステーション(ISS)に滞在中の星出彰彦宇宙飛行士とのリアルタイム交信

10月27日(水曜日)
科学技術・学術

  10月27日、国際宇宙ステーション(ISS)に滞在中の星出彰彦宇宙飛行士と首相官邸特設スタジオを繋いでリアルタイム交信を行い、末松文部科学大臣、小林内閣府特命担当大臣(宇宙政策)、油井宇宙飛行士が出席しました。

  末松大臣は最初に、星出さんが日本人として2人目となるISS船長の任務を完遂されたことを誇らしく思うと話し、船長という国際的チームのリーダーとして心がけていたこと、御苦労について質問しました。
  星出さんは質問に対し、
「経験豊かな宇宙飛行士のチームに恵まれ、地上の管制チームのサポートを受けながら、想定外のことが起きた時も、全員が同じ方向を向き、お互いに助け合って進められた」
こと、さらに船長としての心がけについては、
「全員の様子を見ること。気配りをすること。そして密なコミュニケーションを図り、地上(管制チーム)とも軌道上(船内チーム)ともコミュニケーションを円滑にするような環境づくりに努めました」
と、答えてくださいました。

  星出さんは本年7月に文部科学省が開催した「GIGAスクール特別講座」の初回講師を引き受けてくださり、小学校とISSをオンラインで繋いで、リアルタイムで宇宙から授業を実施してくだったことがあります。末松大臣がそのことに触れると、星出さんは、「子供たちは柔軟な発想で色々なアイディアを出してくれました」と感想を述べられた上で、
「月や火星に向かう時代がこれから来るが、それを担う次世代の子供たちには、ぜひ失敗を恐れずに色々なことにチャレンジをしていただきたい。それがひいては、人類がより高いレベルに到達していくことに繋がると思います」
と、全国の子供たちへの応援メッセージをくださいました。

  最後に末松大臣は、
「地球への帰還が迫っていますけれども、無事に帰還され、地上でお会いするのを楽しみにしております」
と伝えました。
  星出さんは、
「私自身の今回のミッションは終わりを迎えますけれども、宇宙開発にとっては終わりではありません。この国際宇宙ステーションを、より多くの皆さんに使っていただき、より多くの方に宇宙に来ていただきたい。そして次世代の子供たちには、月や火星に向かって頑張っていただきたいと思っております」
と応じ、
「その次の一歩として今年秋以降に新しい宇宙飛行士の募集がありますし、来年秋以降には若田飛行士、古川飛行士の滞在も予定されています。日本の、そして世界の宇宙活動を応援いただきたいです」
と、日本の皆さんへの力強いメッセージをくださいました。

※星出宇宙飛行士との交信の様子全編(約15分)はこちらから
(JAXAイベントライブ配信専用チャンネル)
興味深いお話を是非お聞きください。
https://www.youtube.com/watch?v=IIQSest-mk4別ウィンドウで開きます

左から、小林内閣府特命担当大臣(宇宙政策)、末松大臣、油井宇宙飛行士