総合型地域スポーツクラブ育成マニュアル 1-5 地域住民及び既存スポーツ団体等の理解の促進と推進グループの形成(1)

 わがまちのスポーツの「現状の把握」を行い、長期的なビジョンができたら、次のステップは地域住民や既存スポーツ団体等に対する啓発と理解の促進です。そして、設立準備委員会の主要メンバーとなる人材(以下「キーパーソン」と言います。)の発掘と推進の核となるグループの形成を行いましょう。

1 地域でのスポーツ振興に対する意識の醸成

 クラブの主役は地域住民の皆さんです。
 地域住民の皆さんへの啓発活動は、会員募集からではなく、広報をはじめ、説明会などの開催により、できるだけ情報を公開し、わがまちのスポーツ活動の現状やスポーツ振興計画の内容、さらに総合型地域スポーツクラブの意義や必要性について呼びかけ、話し合うことからはじめ、それらを通して地域住民の皆さんと理念・意義の共有化を図りましょう。
 もちろん、行政としての都道府県知事や市区町村長、教育長をはじめ内部部局の理解を得ることは重要です。

2 既存スポーツ団体及び地域のスポーツクラブの理解の促進

 地域では、体育協会など長年にわたって活動を続けてきた既存のスポーツ団体や地域スポーツクラブがあります。こうしたスポーツ団体等に総合型地域スポーツクラブの創設について、いきなり合意を求めるのではなく、まずクラブのイメージや地域の実情に即したスポーツビジョンについての理解と協力を得るための働きかけから始めることが重要です。
 その際、地域のスポーツ活動の現状の把握に基づいた意見交換を行うことや、これからの地域におけるスポーツ活動の主役は地域住民であり、行政及びスポーツ団体等は地域住民の主体的なスポーツ活動を支援していくことが重要であることについて、共通理解を得るよう努めましょう。

コラム

 総合型地域スポーツクラブの設立には、地域の様々な組織・団体や人の理解と同時に、その協力や支援が必要です。また、総合型地域スポーツクラブは、地域住民の皆さんが自発的にクラブを結成し、自主的に運営するのが原則であり、市区町村の教育委員会の担当者は地域で自発的なクラブつくりに取り組める機運の醸成を促すことが必要です。
 また、既存スポーツ団体等との連携に当たっては、総合型地域スポーツクラブのメリットばかりを訴えるのではなく、地域が、またそれぞれの団体が現在または将来的に抱えるであろう問題を出し合うことから始めてみてはどうでしょうか。

お問合せ先

スポーツ・青少年局スポーツ振興課

(スポーツ・青少年局スポーツ振興課)

-- 登録:平成21年以前 --