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連携に至るまでの経緯等
平成14年度に,住民が安心して子育てができるまちづくりを推進するために,子育て支援連絡協議会を福祉課の主管で設置した。協議会の委員として行政からは,福祉課,町づくり推進室,教育委員会から選出。行政以外では,社会福祉協議会,小・中学校関係者,養護学校関係者,病院関係者等子どもに携わっている委員を選出した。この協議会の中で,住民に分かりやすく情報を提供するには,住民が手にとって見られるものが必要ではないかということにより,平成15年度に子育てに関する情報の一元化を目指して作成することになった。
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連携した取組の具体的内容・方法・実施状況
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内容・方法
情報の一元化ということで『子育てポケットブック』の作成に着手した。
教育委員会で素案を作成し,福祉課,社会福祉協議会の担当者が集まり,内容及び事業等を検討した。検討後は教育委員会で修正し,実際に町の子どもに関わっている住民の集まりの子育てサポーター連絡会でも再度検討した。会議の回数は年間で,福祉課,社会福祉協議会の担当者間会議が3回,子育てサポーター連絡会での会議が3回開催された。
また,子育てサポーター連絡会のメンバーのうち『子育てマップ』を担当した3名においては会議以外にも集まり,不明な点等については,実際に現地まで出向き確認をして作成した。 |
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子育てポケットブックに盛り込んだ内容
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町の子育てサービス |
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保健センター,児童センター,公民館,図書館,保育園でのサービスの内容 |
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一時預け |
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保育園,社会福祉協議会,コープながの |
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相談機関 |
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町の子育て相談所,電話相談案内,女性問題相談案内 |
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子育てマップ(全域の地図) |
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公共施設,医療機関(総合病院・小児科・内科・歯科),観光地,公園には紹介コメントを記載 |
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一般サークル情報 |
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各サークルの開催の日時を記載 |
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医療機関情報 |
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町内は全ての病院・小児科,内科,歯科を記載,近隣市町村は小児科,小児歯科を記載。 |
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作成年度
平成14年度に検討し,平成15年度に作成,発行。 |
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対象
<平成15年度発行時>
<平成16年度以降>
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新生児訪問をする全家庭
(町では第1子に限らず,出生届けが出された全家庭に保健師が生後2~3週間に1度訪問している。里帰りをしている人でも近隣市町村であれば訪問している。遠方の里帰りの場合は町に戻ってきた時点ですぐに訪問している。) |
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池田町に転入してきた家庭で,就学前の子どもがいる家庭
(住民課窓口に転入届を提出に来た際,窓口担当者が配付) |
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実施状況
毎年,福祉課,社会福祉協議会の担当者等と内容を見直し,確認し発行している。
保健師の新生児訪問の際,内容の説明をしながら渡し,多くの人に喜ばれている。特に町に転入してきたばかりの人や第1子を出産した人には,知りたい情報が多く掲載されているということで,重宝されている。
子育てマップは,行政機関,医療機関,町の観光や名所なども掲載されているため,子育て世代だけでなく転入してきた人にも需要がある。 |
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連携した取組に至る過程での課題や工夫した点
町の子育てに関するサービスは様々な部署で行っているが,担当者間の情報交換の場もなく,同じ対象者の行事等が重なったり,似た事業を展開したりということがあった。また住民からも行事の重複の苦情や,子育てに関するサービスが分かりづらいという声もあった。
又,発行しても押入れや引き出しの中にしまわれないよう,どうしたら多くの人に活用してもらうかを検討した。主に未就園児を持つ親について考えたが,福祉課で行っている予防接種や健診で来る際に持ってくる母子手帳ケースの中には,母子手帳はもちろん保険証,病院の診察カード等を一緒に入れていることに着目。『子育てポケットブック』の中に医療機関情報も盛り込むこととしていたので,母子手帳ケースの中に一緒に入れてもらってはどうかと考えた。また,母子手帳サイズだとマップが小さくなってしまうので,紙面の使い方,綴じ方等にアイディアを出し一目で見られるようにした。具体的にはA5、A4用紙を両面印刷し,A4用紙は四つ折にして,ブックサイズはA6とした。
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取組の成果
作成には,教育委員会・福祉課・協議会だけでなく,実際に町の子どもに関わっている子育てサポーター連絡会が中心となり検討・作成したことが,子育て家庭の親の視点に立った子育てポケットブックに仕上がった。
また,協議会を通じ行政と行政以外の機関との情報の共有化にもつながり,住民からの問い合わせや質問等があった時には自分の部署以外の情報もスムーズに案内,回答ができるようになった
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取組の課題
子育てポケットブックに掲載した内容が,年度途中に変更となった場合の対応をどうするか,又,情報化社会が進む中で各機関が連携し,より正確な情報をいかに収集するかが課題である。 |