2.育成を目指す資質・能力と個別最適な学び・協働的な学び

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(4) カリキュラム・マネジメントの充実

 学習指導要領においては、以下のとおりカリキュラム・マネジメントの充実について示しています。 [脚注1]

 各学校においては、児童(生徒)や学校、地域の実態を適切に把握し、教育の目的や目標の実現に必要な教育の内容等を教科等横断的な視点で組み立てていくこと、教育課程の実施状況を評価してその改善を図っていくこと、教育課程の実施に必要な人的又は物的な体制を確保するとともにその改善を図っていくことなどを通して、教育課程に基づき組織的かつ計画的に各学校の教育活動の質の向上を図っていくこと(以下「カリキュラム・マネジメント」という。)に努めるものとする。

 また、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のための臨時休業からの学校再開後には、学習指導要領の下で、教育活動や時間の配分等を再検討し、学校の授業における学習活動を重点化するなど、地域や家庭の協力も得て児童生徒の学習の効果を最大化できるよう、カリキュラム・マネジメントを行うことの重要性が改めて明らかになりました。

 「個別最適な学び」と「協働的な学び」の一体的な充実を図る上でも、カリキュラム・マネジメントの充実が重要であり、各学校が持っている教育課程の編成・実施に関する裁量を改めて認識し、学校や地域の実態に応じて責任を持って柔軟に判断できるようにしていくことが大切です。 [脚注2]

 各設置者においても、各学校の持っている裁量を明確にし、学校や地域の実態に応じた柔軟な教育課程の編成・実施が行われるよう、適切な指導及び環境整備に関わる包括的な支援を行うことが求められます。

脚注

  • [1]小学校学習指導要領(平成29年告示)第1章第1の4,中学校学習指導要領(平成29年告示)第1章第1の4,高等学校学習指導要領(平成30年告示)第1章第1款5
  • [2]令和3年答申p.44,教育課程部会における審議のまとめp.19