(1) |
床には滑りやすい材質のものの使用を避け,必要に応じ,すべり止めを設けることが重要である。 |
(2) |
水を使用する部分及び昇降口等の雨などが持ち込まれる部分には,清掃等の維持管理の方法に留意しつつ,耐水性,耐湿性及び耐食性に優れ,かつ,濡れても滑りにくい材質のものを使用することが重要である。
なお,調理室については,雑菌等の発生を抑制するドライ方式とすることが重要である。また,便所については,ドライ方式とすることも有効である。 |
(3) |
適度の吸音性,遮音性のある材質のものを使用することが重要である。特に,静寂さの必要な室・空間や大きな騒音の発生が予想される室・空間等については,十分な吸音性,遮音性をもつ材質のものを使用することが重要である。
また,机等の移動時の騒音や通行騒音を少なくする上で,普通教室,保育室,廊下等の天井や床に吸音性をもつ材質のものを使用することが望ましい。
【視覚障害又は聴覚障害に対応した施設】: |
普通教室,保育室について十分な吸音性,遮音性をもつ材質のものを使用することが重要である。 |
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(4) |
幼児児童生徒の実態等に留意しつつ,汚れにくく,清掃がしやすい材質のものを使用することが望ましい。 |
(5) |
特に清潔を要する室・空間,活動に伴い汚れの生じやすい室・空間の内装は,十分な耐汚性をもち,日常的に清掃がしやすい材質のものを使用することが重要である。 |
(6) |
壁,床等には,適度の強度と弾力性をもち,十分な耐久性のある材質のものを使用することが重要である。特に,プレイルームや身体の動きに関する指導を行う空間など身体的な活動を活発に行う空間の床は,不陸や表面の荒れなどを生じにくい材質のものを使用することが重要である。
なお,必要に応じて,幼児児童生徒の衝突・転倒時の衝撃を和らげる材質のものを使用することが重要である。
【肢体不自由又は病弱に対応した施設】: |
臥位,座位での活動等を行う空間の床は,不陸や表面の荒れなどを生じにくい材料を使用することが重要である。 |
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(7) |
燃えにくい材質のものを使用することが望ましい。特に,火気使用室,暖房器具の周辺などの天井,壁等の内装は,十分な防火性のある材質のものを使用することが重要である。 |
(8) |
酸性,アルカリ性等の強い薬品を使用する室・空間の内装は,耐薬品性のある材質のものを使用することが重要である。 |
(9) |
木材等の柔らかな手触りや温かみの感じられる素材を使用することが望ましい。
【肢体不自由又は病弱に対応した施設】: |
臥位,座位等での活動等を行う空間の床等の仕上げ材は,柔らかな手触りや温かみの感じられる木質材料などの素材を使用することが望ましい。 |
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(10) |
再生資源を利用した材料等の使用についても検討することが望ましい。 |
(11) |
幼児児童生徒の健康と快適性を確保するため,室内空気を汚染する化学物質の発生のない,又は少ない建材を採用するとともに,施工手順・方法に配慮することが重要である。 |