1 |
共通事項
(1) |
幼児児童生徒一人一人の障害の状態や特性,発達段階等に応じた学習内容・方法を基に,幼児児童生徒の行動特性や生活経験の程度等を考慮して,最も適切な空間配分,配置とすることが重要である。
【肢体不自由又は病弱に対応した施設】: |
病院等の施設内においても,可能な限り病院等の協力を得て,障害の状態や特性等に応じた内容・方法による学習にふさわしい空間配分,配置とすることが望ましい。 |
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(2) |
普通教室を中心として,幼児児童生徒の障害の状態や特性,発達段階等に応じ必要となる学習・生活のための空間を構成することが重要である。
また,一斉指導による授業,グループ学習,少人数指導による指導,又は個別指導など多様な学習に弾力的に対応できる空間を計画することが重要である。 |
(3) |
教育活動全体を通じて行われる自立活動のための学習や総合的な学習の時間等に対応し,普通教室,特別教室,自立活動関係諸室,共通学習空間,教材・教具の作成・収納空間等を機能的な連携に配慮して配置を計画することが望ましい。
また,多様な学習活動に対応できる空間を複数確保すること,又は教室等を一体的に若しくは分割して使用することのできる弾力的な空間として計画することが望ましい。 |
(4) |
図書室,視聴覚教室,コンピュータ教室等,問題解決的な学習等における幼児児童生徒の主体的・積極的な利用を促す諸室については,普通教室,多目的教室等との機能的な連携に配慮した配置とすることが望ましい。 |
(5) |
各室・空間は,多様な移動方法と各種の補助用具の利用を考慮し必要な規模を確保することが重要である。 |
(6) |
当該地域の気候風土や気候の季節的変化も考慮し,日照,採光,通風等の良好な環境条件を確保できる方位及び位置に設定することが重要である。
特に,情緒障害,自閉症又はADHD等の障害との重複に対応する場合は,外部からの刺激によるパニックや多動・衝動性等に十分配慮し,可能な限り騒音や雑音を避け得る位置に計画することが重要である。
また,言語障害との重複に対応する場合は,主となる障害の特性に配慮しつつ,正確な発音を聞いて正しい構音の仕方を学習したり,リラックスして会話を進めたりすることに留意し,十分かつ適切な照度を確保できるよう計画することが重要である。
【視覚障害に対応した施設】: |
静寂さや十分な採光を確保できるよう計画することが重要である。 |
【聴覚障害に対応した施設】: |
集団補聴システム・補聴器の利用等に配慮し,可能な限り騒音や雑音を避け得る位置に計画することが重要である。また,相手の手や口の形,顔面の筋肉の動きなどにより相手の言葉や表情,指文字,手話等を読みとりながら学習等が進められることに留意し,十分かつ適切な照度を確保できるように計画することが重要である。 |
【病弱に対応した施設】: |
病気の種類等に応じた日照,採光,通風等の適切な環境条件に留意することが重要である。 |
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(7) |
奥行きの深い空間や面積の広い空間,天井高さが低い空間においては,採光,換気,音響等の環境条件の確保に特に留意して規模,位置等を計画することが重要である。その際,天井高さと教室の広さとのバランスなどを考慮しつつ,居心地のよさや落ち着き感に配慮して計画することが重要である。 |
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2 |
普通教室等
(1) |
日照,採光,通風等の良好な環境条件の確保に十分留意し,位置,方位等を計画することが重要である。 |
(2) |
同一学年の普通教室は,多目的教室の位置づけに留意しつつ,同一階又は同一区画にまとめて計画することが重要である。また,各学年の学級数が増減した場合においても学年ごとの空間的なまとまりを確保できるよう模様替えやゾーニングの再編が可能な計画とすることが望ましい。
なお,複数の部又は障害に対応した施設とする場合は,同一の部又は障害の普通教室について,同一階又は同一区画にまとめて計画することも有効である。 |
(3) |
教科教室型の運営の場合,教室と,教材・教具の作成・収納空間,各教科の教師コーナー等をまとめて配置することが重要である。 |
(4) |
多様な学習形態に柔軟に対応できるよう普通教室及びその周辺部分を構成することが重要である。
情緒障害,自閉症又はADHD等の障害との重複への対応として,普通教室に近接して落ち着きを取り戻すための小空間を設けることも有効である。
なお,個別指導等のための小規模の室を設ける場合は,安全性に十分配慮して計画することが重要である。
【肢体不自由又は病弱に対応した施設】: |
障害の状態や特性等により病室等で学習を行う場合は,医療業務や他の入院患者の生活等に支障のないよう留意しつつ,学習に必要な教材・教具,教育機器,家具等の導入が可能な学習空間が確保されることが望ましい。 |
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(5) |
小学部の低学年児童の普通教室は,中・高学年の学習・生活空間と区分し,低学年児童のための他の学習・生活空間とまとめて計画することも有効である。また,多目的教室,屋外の作業テラス等の空間と連携できるように計画することが望ましい。 |
(6) |
幼稚部の保育室は,遊戯室その他の保育空間やテラス・園庭との連携を十分検討し,適切な規模・構成を持つ空間とすることが重要である。また,保育室相互のつながりや保護者の動線にも留意し,特に,3歳児の保育室は,教職員室からの見通しが良く,近い位置に配置することが重要である。 |
(7) |
幼稚部の保育室,小学部の低学年及び日常生活に配慮を要する児童生徒の普通教室については,衛生面に留意しつつ,便所,シャワー室,更衣スペース等と一体的に又は隣接して計画することが望ましい。 |
(8) |
重度・重複障害のある幼児児童生徒の保育室又は普通教室は,障害の状態を踏まえた良好な環境を確保できる位置に,衛生面に留意しつつ,便所,シャワー室,更衣スペース等と一体的に又は隣接して計画することが重要である。
また,大型の教材・教具,遊具等を用いた多様な活動に対応できるよう十分な規模を確保することが重要である。さらに,医療的配慮から,保健室から近い位置に配置することが望ましい。 |
(9) |
幼児児童生徒の持ち物等を保管するロッカースペースは,各学級の保育室内や普通教室内,又は保育室や普通教室に近接した位置で各学級の教室と対応するような位置に計画することが望ましい。 |
(10) |
教室から直接行くことのできるテラス,バルコニー等の空間を,安全管理面等に十分留意しつつ計画することも有効である。 |
(11) |
保護者の参観や授業への参加,幼児児童生徒の介助も考慮し,規模を計画することが望ましい。 |
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3 |
多目的教室・プレイルーム等
(1) |
利用内容・方法,利用集団の規模等に応じ,保育室又は普通教室と一体的に又は近接して計画したり,各部の中心的な位置にホール状に計画したりするなど,適切な位置,規模,構成等による多目的教室・プレイルームを計画することが望ましい。
【肢体不自由又は病弱に対応した施設】: |
病院等に併置する場合,多目的に利用できる空間を病院等に近い位置に計画することも有効である。 |
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(2) |
保育室又は普通教室と連続して多目的教室・プレイルームを計画する場合は,幼児児童生徒の日常の保育室又は普通教室への出入りの動線に留意し,十分な規模の空間を計画することが重要である。 |
(3) |
ホール状の多目的教室・プレイルームを計画する場合は,利用する集団の規模等に対して十分な広さの空間を確保し,保育室又は普通教室から利用しやすい位置に計画することが重要である。 |
(4) |
幼稚部の遊戯室は,保育室との連携や降雨,降雪時等の園庭との機能代替性を十分検討し,適切な規模,位置等を計画することが重要である。
また,幼児等の発表や観覧,保護者等の交流や学習活動などに必要な設備等を設置する空間を計画することが望ましい。 |
(5) |
学習に必要な教材等を配備した学習・メディアセンターとしての機能を持たせることも有効である。なお,このような空間を教科の特別教室のまとまりの中に計画することも有効である。 |
(6) |
各種遊具や日常生活学習器具・機器等の配置により,日常的な自立活動等の指導の場としても利用できるよう計画することが望ましい。なお,このような空間を自立活動関係諸室のまとまりの中に計画することも有効である。
【知的障害に対応した施設】: |
特別教室等のまとまりの中に,図画工作,美術等における諸活動に活用できる多目的作業室として計画することも有効である。 |
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(7) |
遊具を収納するスペースを確保することが重要である。 |
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4 |
特別教室・教科教室
(1) |
各部・各教科での利用,自立活動や日常生活学習での利用,又は複数の部での共同利用等を考慮し,必要な種類,規模等の空間を計画することが重要である。
複数の障害に対応した施設とする場合は,各々の障害の特性等を十分考慮し,必要な種類,規模等の空間を計画することが重要である。 |
(2) |
同一教科又は関連性の強い教科の特別教室,教科教室及びその準備室,附属室等は,相互の連携を図り,まとめて計画することが望ましい。
教科教室型の計画においてホームベースが設定されない場合は,学級・ホームルーム活動等を行う場として教科教室を割り当てることに留意し,教科教室の配置,構成等を計画することが望ましい。 |
(3) |
学校の規模,学習内容・形態等に加え,地域の小・中学校等の障害のない幼児児童生徒との交流及び共同学習や,地域住民の利用等を考慮し,特別教室の種類,配置等の構成を工夫して計画することが重要である。 |
(4) |
特別教室・教科教室内又は隣接して準備室・コーナーを設けることが望ましい。 |
(5) |
普通教室等からの移動や,特別教室・教科教室相互間の移動を行いやすいよう計画することが重要である。 |
(6) |
学習内容に応じ,屋外学習施設と容易に行き来できる配置とすることが重要である。 |
(7) |
学習活動に伴い騒音,振動,臭気等を発生する教室は,他の学習空間への影響に留意して配置することが重要である。 |
(8) |
各教科における多様な形態の学習に弾力的に対応できるよう学習・メディアセンター等と連携させる計画も有効である。 |
(9) |
個別指導等のための室は,各部から利用しやすく,かつ,騒音等の影響を受けにくい位置に計画することが重要である。
【知的障害に対応した施設】: |
学習への集中を促すために,窓外からの刺激を制御することができるように計画することが重要である。 |
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(10) |
多様な学習内容への対応に留意しつつ,空間の機能を集約し多目的に利用することのできる空間として計画することも有効である。 |
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5 |
作業学習関係諸室:【知的障害に対応した施設】
(1) |
中学部又は高等部などの学部や作業種目ごとに,指導内容,指導方法,指導時数などを踏まえ,屋外の作業スペースとの関連にも留意しつつ,作業学習のための空間を適切な位置,規模で計画することが重要である。 |
(2) |
作業学習のための空間をまとめたブロック又は独立した作業棟として計画することが望ましい。その際,生徒の障害の状態や特性等に応じて円滑に作業室へ移動できるように位置関係に留意することが重要である。 |
(3) |
各作業室は,一人一人の作業空間,移動のためのスペース,搬出入及び運搬のスペースを十分に確保することが重要である。 |
(4) |
作業室又は作業場(農場等を含む),作業準備室,倉庫などを計画する際には,社会の変化や時代の進展等を踏まえつつ,農業,工業,家政・家庭,流通・サービス,福祉など作業種目の特性に加え,生徒の障害の状態や特性,生徒数,指導計画等に応じ,それぞれ必要な規模及び相互の位置関係に留意して計画することが重要である。 |
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6 |
自立活動関係諸室
(1) |
視覚障害に対応した自立活動関係諸室
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各部の利用状況等に応じ,幼児児童生徒が利用しやすい位置に,視機能を評価するための室や感覚機能等に関する指導のための諸室をまとまりを持たせて計画することが重要である。 |
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感覚機能に関する指導のための室は,幼児児童生徒の心身の発達状況等を考慮して適切に区分し,教材・機器等の設置・収納等に応じた適切な規模で計画することが重要である。 |
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日常生活技能に関する指導等で利用できる実習のための空間を計画することも有効である。 |
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(2) |
聴覚障害に対応した自立活動関係諸室
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各部の利用状況等に応じ,幼児児童生徒が利用しやすい位置に,聴力検査室を中心に言語指導の室,聴覚学習室等の自立活動関係諸室をまとまりを持たせて計画することが重要である。 |
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聴力検査のための室は,幼児児童生徒の心身の発達状況等を考慮して適切に区分し,教材・機器等の設置・収納等に応じた適切な規模で計画することが重要である。 |
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日常生活技能に関する指導等で利用できる実習のための空間を計画することも有効である。 |
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幼稚部等において,家庭環境を模擬した室・空間等を計画することも有効である。 |
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(3) |
知的障害に対応した自立活動関係諸室
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各部の利用状況等に応じ,幼児児童生徒が利用しやすい位置に,各種の教材や教育機器等を用いた多様な指導の実施に対応できる適切な規模で計画することが重要である。なお,心身の発達状況等を考慮し,部ごとに計画することも有効である。 |
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コミュニケーションに関する指導及び知能検査等のための室は,騒音等の影響を受けにくい位置に計画することが重要である。特に,窓外からの刺激を制御することができるようにすることが重要である。 |
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身体の動きに関する指導のための室・空間は,利用集団の規模に応じ,十分な規模で計画することが重要である。また,屋外での体育的活動の実施を考慮し,屋外の活動空間と容易に連携できる配置とすることが望ましい。 |
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水中での身体の動きに関する指導のための室・空間は,指導及び指導前後の更衣等の諸行為を円滑に実施できるような規模で計画することが重要である。 |
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(4) |
肢体不自由に対応した自立活動関係諸室
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各部の利用状況等に応じ,幼児児童生徒が利用しやすい位置に,各種の教材や日常生活学習機器等を用いた多様な指導の実施に対応できる適切な規模で計画することが重要である。なお,心身の発達状況等を考慮し,部ごとに計画することも有効である。 |
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身体の動きに関する指導のための室・空間は,利用集団の規模に応じ,十分な規模で計画することが重要である。また,屋外での体育的活動の実施を考慮し,屋外の活動空間と容易に連携できる配置とすることが望ましい。 |
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コミュニケーションに関する指導のための室は,騒音等の影響を受けにくい位置に計画することが重要である。また,各種の支援機器の活用ができるような機器の設置や収納,使用を考慮して計画することが重要である。 |
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水中での身体の動きに関する指導のための室・空間は,指導及び指導前後の更衣等の諸行為を円滑に実施できるような規模で計画することが重要である。 |
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複数の教員による協力や外部の専門家との連携が効果的にできるようにするため,打ち合わせに活用できる空間を計画することが望ましい。 |
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(5) |
病弱に対応した自立活動関係諸室
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各部の利用状況等に応じ,幼児児童生徒が利用しやすい位置に,各種の教材や教育機器等を用いた多様な指導の実施に対応できる適切な規模で計画することが重要である。なお,病気の種類や程度,発達状況等を考慮し,部ごとに計画することも有効である。 |
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心理的な安定や身体の動きに関する指導のための室・空間は,利用集団の規模や病気の種類等に応じ,十分な規模で計画することが重要である。また,屋外での体育的活動の実施を考慮し,屋外の活動空間と容易に連携できる配置とすることが望ましい。 |
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コミュニケーションに関する指導のための室は,騒音等の影響を受けにくい位置に計画することが重要である。また,各種の支援機器の活用ができるような機器の設置や収納,使用を考慮して計画することが重要である。 |
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水中での身体の動きに関する指導のための室・空間は,指導や指導前後の更衣等の諸行為を円滑に実施できるような規模で計画することが重要である。 |
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複数の教員による協力や外部の専門家との連携が効果的にできるようにするため,打ち合わせに活用できる空間を計画することが望ましい。 |
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7 |
専門教育関係教室
(1) |
高等学校に準ずる専門教育に関する各教科・科目を履修するために必要な規模,構成等による専門教育関係教室を計画することが重要である。 |
(2) |
高等部における専門教育に関する教科・科目のための実験・実習室等は,実験・実習の流れに応じた各室・空間の連続性,必要な規模の講義室,多目的スペース,準備室,資料室,ゼミ室,教員研究室その他の附属室等との位置関係に留意して計画することが重要である。 |
(3) |
教科内容に応じ,屋外の活動空間との連携可能な配置とすることが重要である。 |
(4) |
学習活動に伴い騒音,振動,臭気,排気ガス等を発生する教室は,他の空間に悪影響を与えないように留意して配置することが重要である。 |
(5) |
実習や課題研究等により制作された作品や専門教育に必要な模型,標本等の教材を展示・収納する空間を計画することが望ましい。 |
(6) |
学校の規模,学習内容・形態に加え,地域住民の利用等も考慮し,専門教育関係教室の種類,配置等の構成を工夫して計画することも有効である。 |
(7) |
このほか,各障害における専門学科を設置する場合は,以下の点についても留意することが重要である。
【視覚障害,聴覚障害又は知的障害に対応した施設】: |
各障害に関わる専門学科における各教科・科目に対応し,専門性の高い実習等に対応できる規模,構成等による専門教育関係教室を計画することが重要である。 |
【視覚障害又は聴覚障害に対応した施設】: |
理療,理美容,歯科技工,調理等の資格・養成に関わる実習における外来者の出入口,待合い等のスペースは,外部からの連絡がよく,実習室に近接した位置に計画することが望ましい。 |
【知的障害に対応した施設】: |
知的障害の専攻科に関わる専門教育関係教室は,作業学習関係諸室との関係を考慮して計画することが望ましい。 |
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8 |
共通学習空間
(1) |
各部の利用内容に応じ必要な規模を計画するとともに,各教科等における多様な学習内容等に対応できるよう,多目的教室・プレイルーム,特別教室,教科教室,自立活動関係諸室又は専門教育関係教室との機能的な連携を考慮して計画することが重要である。 |
(2) |
図書室等は,各部の利用状況等に応じ,幼児児童生徒が日常的に利用しやすい位置に配置することが重要である。その際,安全面に留意しつつ,必要に応じ,休日の幼児児童生徒の利用や,地域の小・中学校等の幼児児童生徒との交流及び共同学習における利用,地域住民の学習活動における利用等に対応できるよう配慮することが望ましい。
また,高等部においては,職業の専門教育に関する図書等の書架やコンピュータの活用のためのスペースを計画することが重要である。 |
(3) |
複数の障害に対応した施設とする場合は,各々の障害の特性等を考慮しつつ,各々の幼児児童生徒が相互利用しやすい位置に共通学習空間を配置することが重要である。 |
(4) |
共通学習空間を相互に隣接若しくは近接させて配置し,又は,図書,視聴覚教育メディア,コンピュータ等各種の教材・教具,設備等を集約し,各教科又は各部等に対応した多様な学習や自主的な学習などに多目的に利用できる学習センターとして計画することも有効である。 |
(5) |
図書,視聴覚教育メディア,コンピュータ等を身近な場に分散配置することも有効である。なお,その場合,各共通学習諸室との役割分担を明確にし,相互の連携に留意して計画することが重要である。 |
(6) |
学習・研究成果の発表や展示のできる空間を計画することも有効である。 |
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9 |
その他の学習関係諸室
(1) |
教育相談・生徒指導・進路指導・履修指導室
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各部の幼児児童生徒の実態等に応じ,教育相談,生徒指導,進路指導,履修指導等に必要な室・空間を計画することが重要である。 |
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教育相談,生徒指導,進路指導,履修指導等に必要な面談室,資料室等は,幼児児童生徒が気軽に行くことができ,かつ,静かで落ち着いて相談等を行うことのできる位置とするなど配置に十分留意して計画することが重要である。
その際,それぞれの機能の分担や室・空間の位置関係を十分検討することが重要である。 |
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進路指導のための室・空間は,生徒による資料の閲覧や複写,来訪者との応対等に留意し,必要な規模で計画することが重要である。 |
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障害のある幼児児童生徒やその保護者等に対する早期からの指導や相談等のための室・空間を,自立活動関係諸室との連携にも配慮しつつ計画することが望ましい。 |
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諸検査等のための室・空間を,各部から利用しやすくかつ騒音等の影響を受けにくい位置に計画することが重要である。 |
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(2) |
特別活動室
児童会・生徒会活動等のための特別活動室は,他の室・空間との役割分担を明確にしつつ,多様な活動に応じ,必要となる空間を活動に適した規模で計画することが重要である。
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(3) |
放送室
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教職員だけでなく幼児児童生徒による放送活動にも便利な位置に計画することが望ましい。また,健康安全・体育的行事等における利用も考慮し,運動場等を見渡すことができるように計画することも有効である。 |
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放送に関する教材作成等の機能を備えた教材・教具空間や視聴覚教室と連携できるように計画することも有効である。 |
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(4) |
教材・教具等の作成・収納空間
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各特別教室,教科教室等の準備室との役割分担に留意しつつ,教材・教具の種類,数量等に応じ必要な規模のものを,これらの教材・教具を利用する室・空間との連絡のよい位置に計画することが重要である。 |
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視聴覚教材や大型遊具,遊具製作材料等の収納に十分な規模の空間を計画することが重要である。 |
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教材・教具等の作成の機能を備え,図書室,視聴覚教室,学習センター等と連携した空間として計画することも有効である。 |
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大型の教材・教具の作成,補助用具の調整等のための作業空間を計画することが重要である。 |
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教材などの複写,印刷等を行う専用のスペースを学習関係諸室のまとまりの中にコーナーとして配置することも有効である。 |
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(5) |
自習スペース
各部の利用状況等に応じ,共通学習諸室の中に児童生徒の自習のためのスペース・コーナーを計画することも有効である。 |
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10 |
講義室等
(1) |
講義室を計画する場合は,利用形態に応じ必要な規模を,関連する他の室・空間との連絡に留意しつつ,適切な位置に計画するとともに,学習集団の規模の変化に柔軟に対応できる計画とすることが重要である。
なお,必要に応じ,教員用の実験スペースを備えた講義室を計画することも有効である。 |
(2) |
ゼミ室を計画する場合は,利用形態に応じ,特に少人数教育のニーズの増大に留意し,必要な規模のものを,普通教室,特別教室・教科教室,実験・実習室等との連絡のよい位置に計画することが望ましい。
なお,情報化などに対応した特色のあるゼミ室を計画することも有効である。 |
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11 |
日常生活学習関係教室
(1) |
和室,浴室,調理室,便所等の日常生活に関する学習のための室・空間を設ける場合は,まとまりを持たせて計画することが望ましい。 |
(2) |
類似の機能を有する室・空間との役割分担や連携に留意して計画することも有効である。 |
(3) |
他校の幼児児童生徒や地域住民との学習・文化活動,交流を推進するという観点から計画することも有効である。 |
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