令和7年度宇宙航空科学技術推進委託費の採択課題の決定について

令和7年9月11日

文部科学省では、令和7年度宇宙航空科学技術推進委託費について、公募及び所要の審査を経て採択課題を決定しましたので、お知らせいたします。

 宇宙航空科学技術推進委託費では、宇宙航空分野における新たな可能性の開拓や裾野拡大を目的に、宇宙航空利用を新たな分野で進めるにあたって端緒となる技術的課題にチャレンジする研究開発、宇宙航空開発利用の発展を支える人材育成等の取組を推進してきました。
 令和7年度は、令和5年6月に決定された宇宙基本計画に基づき、宇宙分野における専門人材や、宇宙開発利用の新たな可能性の開拓や裾野拡大に貢献する人材、システム全体を理解し到達ビジョンを持って、先端的かつ複雑化したプロジェクトを牽引できる人材、宇宙ビジネスの事業開発や国際展開を牽引する人材の育成を推進します。
 また、令和4年7月に文部科学省がとりまとめた「航空科学技術分野に関する研究開発ビジョン」等に基づき、航空分野における先進的技術や基盤技術に取り組む人材の育成や、航空機産業を下支えする航空科学技術の開発を推進します。

1. 公募プログラムの概要

(1) 宇宙人材育成プログラム

宇宙専門人材育成

 宇宙分野に係る高度な知識・技術や他分野の専門知識を併せ持った研究者・技術者等や、様々な分野の高度な知見を有し、その知見を宇宙分野に応用することで、将来の宇宙分野の裾野拡大や我が国のプレゼンス強化に寄与する人材を年間十数人~数十人程度の規模で育成できる基盤の構築・強化を推進する。

宇宙アーキテクト人材育成

 主に科学技術に関心のある大学院生、大学生等の学生を対象に、複雑かつ高度に統合されたシステムの実現が求められる「総合工学」としての宇宙分野において必要とされている、多岐に渡る知識・経験のもと決断・判断を下し、到達ビジョンを持ってプロジェクトを牽引できる「アーキテクト」としての素質を有する人材を、年間数十人程度の規模で育成できる基盤の構築・強化を推進する。
座学等を通じた本質理解に加えて、宇宙機等の設計・開発から打上げ・運用といった実践的なプロジェクト全体を1~2年程度で経験できるような機会を、学内の他学部・他学科、産学官連携部門の参画や、他の研究機関、民間企業、海外機関等との連携によって創出・提供することにより、将来的にJAXAや大学等の研究機関、産業界等において、プロジェクトマネージャやサブシステム担当のリーダーといった役割を担い先端的かつ複雑なプロジェクトを牽引し得る人材の育成を促進する。

宇宙ビジネス人材育成

 世界的にも宇宙開発利用の領域が拡大する中、将来の日本の宇宙機器産業及び宇宙ソリューション産業の市場規模拡大を目指し、宇宙ビジネスの事業開発や国際展開を牽引する人材を年間十数人~数十人程度の規模で育成できる基盤の構築・強化を推進する。

(2) 航空人材育成プログラム

 一層の成長が見込まれる世界の航空機産業において我が国の国際競争力を強化する観点から、航空機産業を下支えする航空科学技術を担う人材基盤の維持・発展を目指し、実践的な教育等の取組を通じて、基礎力だけでなく応用力を身につけ、成果を社会に還元するまでの視野と実行力を有する次世代の人材を、年間十数人~数十人程度の規模で育成できる基盤を構築・強化する。

(3) 革新的航空科学技術創出プログラム

 多種多様な次世代の航空機等における安全性、信頼性、環境適合性及び経済性の向上や新たな可能性開拓を目指し、実用化を見据えた技術の開発・高度化や異分野連携も活用した革新技術の創出等に取り組む。

2. 決定までの経緯等

公募実施期間:令和7年2月17日~令和7年4月14日

提案件数:25件(宇宙人材育成プログラム:13件(宇宙専門人材育成:10件、宇宙アーキテクト人材育成:1件、宇宙ビジネス人材育成:2件)、航空人材育成プログラム:3件、革新的航空科学技術創出プログラム:9件)

3. 決定した採択課題等

外部有識者(別紙1)から構成される審査評価会での審査結果を踏まえ、採択課題(別紙2)を決定しました。

(別紙1)令和7年度宇宙航空科学技術推進委託費 審査評価会 構成員

(別紙2)令和7年度宇宙航空科学技術推進委託費 採択課題

お問合せ先

研究開発局宇宙開発利用課 宇宙航空科学技術推進委託費事務局

電話番号:03-5253-4111(内線4151)