【基本情報】
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番号 |
2025-09 |
不正行為の種別 |
捏造、改ざん |
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不正事案名 |
京都大学元特定研究員による研究活動上の不正行為(捏造、改ざん)の認定について |
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不正事案の研究分野 |
調査委員会を設置した機関 |
京都大学 |
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不正行為に関与した者等の所属機関、部局等、職名 |
京都大学大学院 理学研究科 元特定研究員、教授 |
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不正行為と認定された研究が行われた機関 |
京都大学 |
不正行為と認定された研究が行われた研究期間 |
平成17年~平成24年 |
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告発受理日 |
令和5年5月23日 |
本調査の期間 |
令和5年7月21日~令和6年11月27日 |
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不服申立てに対する再調査の期間 |
- |
報告受理日 |
令和8年1月23日 |
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不正行為が行われた経費名称 |
科学研究費助成事業、戦略的国際科学技術協力推進事業 |
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【不正事案の概要等】
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◆不正事案の概要 |
1.告発内容及び調査結果の概要 令和4年度に公表された7編の論文における不正行為に関する調査(2022-03)において、研究不正が認定されなかった2編の論文のうち1編について、出版後査読サイトのPubpeer上で前回調査では確認できなかった新たな疑義が投稿されており、当該論文の責任著者が当該事実を京都大学に報告した。当該報告を受けた京都大学は、予備調査を経て報告を受けた論文だけでなく、前回調査で研究活動上の不正行為を認定しなかった2編のうち報告を受けていないもう1編も調査対象論文に追加し本調査の実施を決定した。 また、当該調査の過程において、前回調査において不正を認定した5編の論文についても再調査が必要であると判断し、予備調査を経て本調査の実施を決定した。 本調査の結果、再調査を実施した計7編の論文のうち5編の論文について捏造、改ざん(特定不正行為)を認定した。
(1)調査委員会による調査体制 1)部局調査委員会 (令和5年7月10日付設置) 6名(内部委員3名、外部委員3名) 2)本部調査委員会 12名(内部委員6名、外部委員6名) (2)調査の方法等 1)調査対象 ア)調査対象者:京都大学大学院理学研究科 元特定研究員、教授、その他共著者1名 イ)調査対象論文:7編(海外の学術誌:2008年(1編)、2009年(1編)、2010年(1編)、2011年(3編)、2012年(1編)) 2)調査方法 7編の論文のすべての論文掲載図について専門業者に解析を外注し、不自然な画像加工が疑われる箇所の洗い出しを行った上で生データの突合作業を網羅的に行い、画像加工の有無を検証した。併せて、調査対象者及び論文の共著者全員へ聞き取り調査を実施した。 (3)本事案に対する調査委員会の調査結果を踏まえた結論 (結論) 1)認定した不正行為の種別 捏造、改ざん 2)「不正行為に関与した者」として認定した者 理学研究科 元特定研究員 3)「不正行為に関与していないものの、不正行為のあった研究に係る論文等の責任を負う著者」として認定した者 理学研究科 教授 (認定理由) 画像の加工が確認された図において、まず規程で定める不正行為(捏造、改ざん、盗用)の態様に該当するかの判断を行った。 そのうえで、当時の当該学術分野の共通認識に照らして許容できない画像の加工であるかを判断し、許容できないと判断した画像の加工について、画像の作成者である元特定研究員(調査対象者)が意図的に加工を行ったことを認めているものはすべて故意に行われたものとして、研究活動上の不正行為にあたると認定した。また、当該加工が研究分野の特性上、不注意によるものとは考えられない場合には故意に行われたものと推認し、研究活動上の不正行為にあたると認定した。 責任著者の教授については、各論文の全体に責任を負う立場であったことを踏まえ、不正行為が行われた研究に係る論文の責任著者としての責務を果たしていなかったと認定した。 (当該論文の共著者の関与について) 論文掲載図の作成はすべて元特定研究員が行ったものであり、元特定研究員以外の共著者については、不正行為には関与していなかった。 3.認定した不正行為に直接関連する経費の支出について 科学研究費助成事業及び戦略的国際科学技術協力推進事業による研究成果であるが、会計書類の保存年限を越えているため、直接関係する経費の支出が確認できるものはなかった。 |
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◆研究機関が行った措置 |
1.論文の取下げ 不正が認定された論文5編のうち、2編については撤回勧告を行う予定である。 その他3編については、前回調査時に既に論文の撤回申請を行なっており、2編は既に撤回済みである。 2.被認定者に対する大学の対応(処分等) 元特定研究員は、退職して5年以上が経過していることから、就業規則に基づく処分の対象外。 教授に対しては、すでに前回の調査結果に基づき、責任著者としての責務を果たしていなかったことに対する処分を実施済。 |
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◆発生要因及び再発防止策 |
1.発生要因 元特定研究員は、図の見栄えをよくするために、画像処理ソフトを用いて画像データの加工処理を行うことや、結果が同じであれば、別々の実験の画像を組み合わせて1点の図とすることも悪いこととは思っていなかったと前回調査と同様の証言をしている。また、実験の方法やサンプルを詳細に記録していないなど、研究データの適正な管理及び研究データの適正・公正な使用方法に関する認識の欠如が、不正行為の発生要因と言える。 責任著者である教授は、元特定研究員の研究能力の高さ、資質について全面的に信頼を置いており、論文作成の過程で、生データと比較して元特定研究員が作成した論文の図をチェックしていなかったことから、不正行為を防ぐことができなかった。 また、研究を主導する監督者として責任を負う立場にあった教授が、元特定研究員に対する研究倫理指導を怠り、元特定研究員の研究活動を十分に把握し管理することができていなかった。 2.再発防止策 (部局における対応) ① 組織体制の強化と責任の明確化。 ② 副研究公正部局責任者の設置により、各専攻内の取組状況の確認を行う。(R2年度より継続) ③ 大学院共通科目「研究倫理・研究公正(理工系)または(生命系)」の受講を強く推奨するなど、大学院生への規範教育を徹底する。 ④ 研究公正に関する理解の促進に向けた教職員への周知・啓発活動を実施する。 ⑤ 人事選考時の研究倫理教育の受講状況の確認を必須化するとともに、着任時の研究倫理教育受講を徹底する。 ⑥ 学外講師による研究公正研修を実施し、外部専門家による知見を導入する。 (全学的な再発防止策) 従前の研究公正に関する教育・啓発、理解促進の取組に加え、令和6年10月に研究公正アクションプランを改正し、新たに以下の取組を実施する。 ① 指導教員に対する論文執筆教育実施の徹底と、その実施状況や内容のモニタリングの実施。 ② 研究データ保存に係る実効性のある対策として、部局の特性に応じたサンプリングによるモニタリング実施。 |
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◆配分機関が行った措置 |
科学研究費助成事業及び戦略的国際科学技術協力推進事業について、捏造・改ざんと直接的に因果関係が認められる経費の支出はなかったため、返還を求めるものではないが、捏造・改ざんが認定された論文は科学研究費助成事業及び戦略的国際科学技術協力推進事業の成果として執筆された論文である。このため、資金配分機関である日本学術振興会及び科学技術振興機構において、資格制限の措置を以下のとおり決定した。 |
研究公正推進室
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