金額そのものの的確さを理解するには、似通った他衛星の開発コストと照らし合わして説明していただくなど、より多くの判断材料を提供して頂くことが望まれる。
推進4−2−2 P39
JAXA(ジャクサ)
地球観測衛星のコストはミッションによって異なりますが、一般的に、搭載ミッション機器のサイズが大きくなる、または搭載されるミッション機器数が多くなり衛星の質量が大きくなるとコストは高くなります。
現在、JAXA(ジャクサ)で開発中の地球観測衛星GOSAT、GCOM-W1はともに2トン弱の質量で単一ミッション機器を搭載する衛星ですが、やはり、同規模(2トン程度)の諸外国の既開発、開発中の衛星と比較をしても、開発コストは高くありません。
例えば、2011年に打上げ予定の欧州の地球観測衛星センチネル−1(2,200キログラム)の開発費は229百万ユーロ(約360億円)、1999年打上げの米国のランドサット−7(2,200キログラム)
は打上げ等含んで630百万ドル(衛星だけでは600億円程度)です。
GCOM-W1では、機器毎の技術成熟度の分析を行い、その結果に基づいてフライト実績、開発実績のある技術を可能な限り採用し、設計・解析や開発モデルの製作等に関するコストを削減することによって、世界水準に優る開発コストを実現しています。