評価項目2(システム選定及び基本設計要求)に関連する質問

【質問番号 2−1】

【質問内容】

 地上システムの技術検討が衛星システムや観測システムと比べて遅れているのが気に掛かる。少なくとも、地上システム側から、衛星側に不安な技術的課題を与えるなどの影響のないことを示しておいて頂きたい。

【該当箇所】

推進4−2−2 P37

【回答者】

JAXA(ジャクサ)

【回答内容】

  • 地上系システムは以下の3つから構成されます。
    • −追跡管制システム
      コマンド立案、コマンド運用、追跡、測距、衛星の状態監視などの機能をもつ。
    • −ミッション運用系システム
      ミッション機器の観測計画立案、ミッションデータのダウンリンク、データ処理、データ・プロダクトのアーカイブ、ユーザサービスなどの機能を持つ。
    • −利用研究系システム
      処理アルゴリズム開発、校正検証、応用研究の機能を持つ。
  • 平成18年7月の宇宙開発委員会で評価を受けたミッション要求を満足するために必要な衛星システム、地上システムに対する各システム仕様については、開発研究段階で検討を実施し仕様設定をしており、その妥当性は、平成18年10月に行ったJAXA(ジャクサ)内でのシステム要求審査(SRR)で確認しています。
  • 追跡管制システム、ミッション運用系システム、利用研究系システムいずれも、これまでの衛星で実績のある設備(受信設備、地上ネットワーク等)、AMSR、AMSR-Eで実績のある技術(データ処理、処理アルゴリズム開発、校正検証等)を活用することとしており、要求に対する実現性は問題ありません。

【質問番号 2−2】

【質問内容】

 GCOM−W1とAMSR2の両方共、コストではどうか。既存技術開発機器・技術の活用は海外で実績のある部品を調達するようだが、コスト面で高くなるのではないかと懸念される。

【該当箇所】

推進4−2−2 P25、31

【回答者】

JAXA(ジャクサ)

【回答内容】

 GCOM-W1、AMSR2ともに、実績、入手性、信頼性等の他、コストを考慮した結果、資料推進5−1−2のP.25、及びP.31で記載した機器については輸入としました。これらを国内で新規に開発する、あるいは既存品を変更する場合は、コスト面で高くなるとともに、GCOM-W1の開発スケジュールへの適用が困難となります。

 一般に国内企業においても広範な宇宙用部品を製造する潜在的能力を有しており、JAXA(ジャクサ)では中でも戦略的に重要な部品を中心に、国内技術基盤の強化について継続的な取り組みをしているところである。

【質問番号 2−3】

【質問内容】

 実施においては、公的な利用研究機関が主となっているが民間企業の参入も枠を広げられないのか。

【該当箇所】

推進4−2−2 P44

【回答者】

JAXA(ジャクサ)

【回答内容】

 資料推進5−1−2のP.44で記載した利用研究機関は、公的な研究・実利用・利用実証を行うことが目的であるため、JAXA(ジャクサ)と機関間で共同研究・契約等を結ぶ予定です。
 また、GCOM-W1のデータは一般ユーザも入手でき、成果利用契約を締結すれば民間企業がGCOM-W1のデータを利用して新たな商業活動を行うことは可能です。JAXA(ジャクサ)では産学官連携部を中心に、「日本の宇宙産業の競争力強化と宇宙利用の拡大」という目標のもと、新たなビジネスモデル作りにチャレンジする民間企業のサポートを進めています。
(参考:http://aerospacebiz.jaxa.jp/guide/guide-win_j.html(※JAXA(ジャクサ)宇宙航空研究開発機構ホームページへリンク)