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国立大学法人及び大学共同利用機関法人の各年度終了時の評価に係る実施要領

平成16年10月25日、一部改正:平成18年2月20日
国立大学法人評価委員会決定

1.各年度終了時の評価についての検討の前提

(1)国立大学法人制度は、大学等の教育研究に対する国民の要請に応えるとともに、我が国の高等教育及び学術研究の水準の向上と均衡ある発展を図ることを目的とするものである。
 また、国立大学法人及び大学共同利用機関法人(以下、「国立大学法人等」という。)は、中期目標・中期計画に基づき、大学等の基本的本質を踏まえ、自主的に運営を行うものである。
 国立大学法人評価委員会は、このような国立大学法人等の教育研究の特性に配慮して事後にその状況を評価することとしている。
 したがって、国立大学法人評価は、教育研究の特性や運営の自主性・自律性に配慮しつつ、国立大学法人等の継続的な質的向上に資するものでなければならない。また、評価に関する一連の過程を通じて、国立大学法人等の状況を分かりやすく示し、社会への説明責任を果たしていくものでなければならない。一方で、評価に関する作業が国立大学法人等の過重な負担とならないように留意する必要がある。

(2)中期目標期間終了時において、教育研究等の質の向上や業務運営・財務内容に関する事項等について、各国立大学法人等が掲げた中期目標の達成状況に基づいた評価を行うにあたっては、評価が各国立大学法人等が自主的に行う組織・業務全般の見直しや次期の中期目標・中期計画の検討に資するものとなるよう留意する。また、評価結果を次期の中期目標期間における運営費交付金の算定に反映することができるものとなるよう留意する。
 なお、教育研究の状況については、その特性に配慮して、大学評価・学位授与機構に評価の実施を要請し、その結果を尊重する。
 現在、中期目標期間終了時の評価の在り方については、各年度終了時の評価(以下、「年度評価」という。)の結果等も踏まえて、大学評価・学位授与機構と連携を図りつつ、検討を進めている。この評価においては、法人化を契機としていかに各国立大学法人等の改革と新生が図られたかという視点が重要である。具体的には、1個性豊かな大学、国際的にも存在感のある大学等を目指して教育研究活動等が積極的に展開されていること、2学長・機構長のリーダーシップの下、機動的・戦略的な運営が実現されていること、3国民や社会に対する説明責任を重視した、社会に開かれた運営が行われていること、等を積極的に評価することが考えられる。

(3)各年度終了時においては、中期目標を実現するために、各国立大学法人等が自主的に行う業務運営や財務内容の改善・充実等に資するよう、各年度における中期計画の実施状況等に基づいて評価を行う。なお、年度評価においては、中期目標期間終了時の評価と異なり、教育研究の状況についての、大学評価・学位授与機構による評価は実施しないこととなっており、専門的な観点からの評価は行わない。

(4)年度評価は、各国立大学法人等の自己点検・評価に基づいて行うことを基本とする。国立大学法人評価委員会は、各法人が実績報告書に記載した年度計画の実施状況等に基づき、中期目標・中期計画の達成に向けた業務の進捗状況について評価を行う。

2.年度評価の基本方針

(1)年度評価においては、主として中期目標の達成に向けた事業の進捗状況を確認する観点から行い、これを通じて中期目標期間中の法人の業務運営、予算、人事等の改善・充実が適切に進められるよう留意する。また、年度評価の積み重ねが、中期目標期間終了時における各国立大学法人等の自主的な組織や業務全般の見直しの基礎になることにも留意する。

(2)今後の国立大学法人等においては、法人化を契機として機動的・戦略的な法人運営の実現を図っていくことが重要であり、1機動的・戦略的な法人経営体制の確立と効果的運用を図ることや、2法人としての総合的な観点から戦略的・効果的な資源配分を行うこと等、それに向けた各国立大学法人等の取り組みを積極的に支援する観点から、評価においては財務、組織・人事管理等の業務運営に関する取り組み状況を分かりやすく示す。

(3)年度評価は、各法人が定めた中期計画の具体的実施状況の評価を行うものであるが、国立大学法人等として、中期目標・中期計画の達成に向けて各法人が取り組む必要のある最少限の共通事項も存在しており、別添1 年度評価における業務運営等の共通事項に関する観点に示すこのような事項に関する取り組みやそれが機能しているかどうかについても、評価において取り上げる観点とする。
 なお、指標例は、各事項についてどのような取り組みが法人の自己点検・評価及び国立大学法人評価委員会の検証作業で取り上げられるかの例を示したもので、一律の評価の基準ではなく、具体的取り組みについては各法人の主体的な判断により行われるべきものである。

(4)教育研究等の質の向上については、その特性に配慮し、専門的な観点からの評価は行わず、事業の外形的・客観的な進捗状況を確認し、特筆すべき点や遅れている点を示す。
 国立大学法人等は、教育研究機関としての性格・役割を自ら定め、それに応じた選択を行いながら教育研究上の諸課題に取り組むことが期待されている。国立大学法人評価委員会においては、各法人の特色ある取り組みの外形的・客観的な進捗状況に関して、積極的に取り上げる。
 なお、教育研究等に関する具体的な取り組みについては、各法人の自主的な創意工夫により行われるべきものであり(本実施要領3(1)2ア参照)、それらの取り組みを実績報告書に記載することが期待されるが、各法人の参考として、実績報告において比較的多く見られた事項の例を別添2 年度評価における教育研究の事項例のとおり示す。

(5)年度評価の際、国立大学法人等の取り組みを社会に積極的にアピールすることや、法人全体の改善・充実を図る観点から、以下の事項を考慮する。

  1. 教育研究の高度化、個性豊かな大学づくり、運営の活性化等を目指した各国立大学法人等における特色ある取り組みを積極的に評価する。
  2. 各国立大学法人等の置かれている状況や条件等を踏まえた、運営や教育研究活動を円滑に進めるための様々な工夫についても積極的に評価する。
  3. 各国立大学法人等の更なる発展のため、必要に応じ、各法人の自主的な中期目標・中期計画の見直しの検討に資するようなものとする。
  4. 中期目標の達成に向けて支障が生じている(あるいは生じるおそれがある。)場合には、その理由(外的要因を含む。)についても明らかになるようなものとする。
  5. その他、各国立大学法人等を取り巻く諸事情を考慮する。

 なお、年度評価においては、業務運営や財務内容の改善・充実等の取り組みを中心に評価することとなるが、これらの取り組みも、国立大学法人等の行う教育研究等の質の向上という視点に立って推進される必要がある。

3.年度評価の実施方法

 各年度における中期計画の各事項の進捗状況を確認するとともに(項目別評価)、その結果等を踏まえつつ、各国立大学法人等の特性に配慮して中期計画の進捗状況全体について総合的な評価(全体評価)を行う。

(1)項目別評価

1.業務運営・財務内容等の状況

 (「業務運営の改善及び効率化」、「財務内容の改善」、「自己点検・評価及び情報提供」、「その他業務運営に関する重要事項(施設設備の整備・活用、安全管理等)」の4項目)

ア.国立大学法人等による自己評価

1)各国立大学法人等は、実績報告書において年度計画の記載事項ごとに以下の4種類により事業の実施状況を自己評価しその進捗状況を示すとともに、そのように判断した理由を記載する。

  • 「年度計画を上回って実施している」(4)
  • 「年度計画を十分に実施している」(3)
  • 「年度計画を十分には実施していない」(2)
  • 「年度計画を実施していない」(1)

※ 年度評価は、中期計画の実施状況を調査・分析するものであるが、中期計画を各年度どの程度実施するかは、年度計画に示されるものであることから、一義的には年度計画の実施状況で判断する。

2)各項目ごとの「特記事項」の欄において、

  • 1)法人化のメリットを活用し、運営の活性化等を目指した、財政、組織、人事等の面での特色ある取り組み
  • 2)各国立大学法人等の置かれている状況や条件等を踏まえた、運営を円滑に進めるための様々な工夫
  • 3)自己点検・評価の過程で、中期目標・中期計画を変更する必要がある、あるいは、変更について検討する必要があると考えられる場合は、その状況
  • 4)中期目標の達成に向けて支障が生じている(あるいは生じるおそれがある)場合には、その状況、理由(外的要因を含む。)
  • 5)別添1に掲げる観点に関係する取り組みの状況等について自由に記載することができる。

イ.国立大学法人評価委員会による検証

 「中期目標・中期計画の達成に向けて、各年度の業務が順調に進捗しているかどうか」との趣旨から、年度計画の記載事項ごとに、自己評価や計画設定の妥当性も含めて総合的に検証する。国立大学法人等による自己評価と国立大学法人評価委員会の判断が異なる場合は、その理由等を示す。

ウ.国立大学法人評価委員会による評定

 イの検証を踏まえるとともに、特記事項等も勘案し、4つの大項目ごとに中期目標・中期計画の達成に向けた業務の進捗状況を示す。また、特筆すべき点や遅れている点についてコメントを付す。
 進捗状況は、以下の5種類により示す。なお、これらの水準は、基本的には各国立大学法人等の設定した中期計画に対するものであり、相対比較することは意味を持たないことに留意する。

  • 「中期目標・中期計画の達成に向けて特筆すべき進捗状況にある」
    (評価委員会が特に認める場合)
  • 「中期目標・中期計画の達成に向けて順調に進んでいる」
    (すべて4または3)
  • 「中期目標・中期計画の達成に向けておおむね順調に進んでいる」
    (4または3の割合が9割以上)
  • 「中期目標・中期計画の達成のためにはやや遅れている」
    (4または3の割合が9割未満)
  • 「中期目標・中期計画の達成のためには重大な改善事項がある」
    (評価委員会が特に認める場合)

 ※ 上記の判断基準については、中期計画の進捗状況を示す際の目安であり、各国立大学法人等を取り巻く諸事情を勘案し、総合的に判断するものとする。
 また、各国立大学法人等は、項目内の各記載事項について、項目内における重要性等を勘案してウェイト付けを行うことができる。国立大学法人評価委員会においては、ウェイト付けを行った後の割合により判断する。

2.教育研究等の質の向上の状況

ア.国立大学法人等による自己点検

 各国立大学法人等は、実績報告書に年度計画の記載事項ごとに、当該計画に係る事業の外形的、客観的な進捗状況等を記述式により記載する。
 また、この項目の「特記事項」の欄において、

  • 1)教育研究の高度化、個性豊かな大学づくり等を目指した、教育研究活動面における特色ある取り組み
  • 2)各国立大学法人等の置かれている状況や条件等を踏まえた、教育研究活動を円滑に進めるための様々な工夫
  • 3)自己点検・評価の過程で、中期目標・中期計画を変更する必要がある、あるいは、変更について検討する必要があると考えられる場合は、その状況
  • 4)中期目標の達成に向けて支障が生じている(あるいは生じるおそれがある)場合には、その状況、理由(外的要因を含む。)

 等について自由に記載することができる。

イ.国立大学法人評価委員会による事業の進捗状況の確認

 各国立大学法人等の特性等を踏まえ、事業の進捗状況を確認し、特筆すべき点や遅れている点についてコメントを付す。

(2)全体評価

 項目別評価の結果等を踏まえつつ、各国立大学法人等の特性に配慮して法人の中期計画の進捗状況全体について、記述式により評価する。
 その際、学長・機構長のリーダーシップの下、機動的・戦略的な運営を目指した取り組み、国民や社会に対する説明責任を重視した社会に開かれた運営を目指した取り組み及びそれらが機能しているかどうかや教育研究等の質の向上に向けた特色ある取り組み等について積極的に評価する。

4.年度評価のスケジュール

  • (1)6月30日まで 各国立大学法人等は実績報告書(自己点検・評価書)を提出
  • (2)7月~8月 評価チームによる調査・分析
  • (3)8月下旬~9月 評価(案)の策定
  • (4)9月 評価(案)に対する意見申し立ての機会の付与
  • (5)9月中下旬 国立大学法人評価委員会総会において、評価結果を決定

5.評価の実施体制

 国立大学法人評価委員会各分科会の下に評価チームを設け、各法人の業務の実績について調査・分析し、評価書の原案を作成する。
 調査・分析にあたっては、実績報告書に加え、必要な参考資料を用いるほか、各法人からのヒアリングも実施する。

6.その他

 本実施要領を踏まえつつ、具体的な評価方法等については各分科会において必要に応じ追加・修正を行う。
 また、本実施要領については、各国立大学法人等を取り巻く諸事情や各事業年度評価の実施結果等を踏まえ、不断に見直し・改善を図る。

お問合せ先

高等教育局高等教育企画課

-- 登録:平成21年以前 --