1.我が国における産学官連携施策 今後の産学連携の在り方に関する調査研究協力者会議審議の概要(要旨)

平成12年12月27日

「知の時代」にふさわしい技術移転システムの在り方について

1.協力者会議の経緯

 大学から産業界への技術移転を促進するために、大学における特許等の帰属・管理・活用の仕組みについて改善すべき点を整理するため、平成12年7月から12月まで計8回の会議を開催(座長:阿部博之東北大学長)

2.「審議の概要」について

1.特許等をめぐる近年の状況変化

 技術移転を通じた大学の社会貢献の重要性、世界的規模での特許等の取引の展開、海外の大学における特許等の組織管理・帰属の傾向等

2.特許等の取扱いにおける問題点

1)大学から「良い発明・特許」を出す仕組み不足(発明相談など支援体制不十分)
2)特許等の帰属ルールの複雑さ(国立大学の場合:個人有原則、国有も混在)
3)特許等の活用不十分(国立大学の場合:国有財産処分手続の問題、TLO(技術移転機関)と大学の連携不足)
4)実施料収入等の発明者や大学への還元の問題(国有特許についての発明補償金の上限等)

3.検討の観点

 上記1.の状況変化に対応し、2.の問題点を解決するために、大学がより主体的、組織的に研究成果の有効活用を図るとともに、発明者への十分な対価の還元を行うことが必要。そのための仕組みをいかに作り出すか

4.国立大学の特許等の取扱いに関する今後の方策

1)仮に独立行政法人化された場合
  1. 特許等の個人有原則から組織(法人)有原則への転換が望ましい。発明者等への実施料収入等の十分な還元に配慮
  2. 現在の共同研究センター(教官組織)、研究協力課等(事務組織)、TLO(大学外の組織)を一元化した産学連携の担当部門の設置が望ましい。
2)当面の改善策

 TLOの機能強化等により大学の特許等の組織的な管理・活用体制を整備する。

  1. 国の特許等に関して、TLO又は大学に研究を委託した企業に対して円滑に譲渡等をする。
  2. 国・企業の共有特許等に関して、国の持分をTLO又は相手方企業に対して円滑に譲渡等をする。
  3. TLOとの連携等により、大学内に置かれる「発明委員会」の判断の迅速化等を図る。
  4. 共同研究センター、研究協力課等事務組織、TLOとの有機的連携を図るなど大学の主体的、組織的な産学連携体制を整備する。
  5. 発明補償金の上限撤廃や実施料収入の大学への還元の充実を図る。

5.公・私立大学の特許等の取扱いについて

 TLOを積極的に活用している大学もあるものの、技術移転に関する体制が十分整備されていない大学が多い。各設置者・大学の判断により、大学のより組織的な取組を進めることが望ましい。

※ 平成12年12月27日公表(http://www.sta.go.jp/b_menu/shingi/index.htmにて掲載)、上記「4.2)当面の改善策」に関して、同日付けで各国立大学等あてに「国立大学等における特許等の組織的な管理・活用の推進について」通知を発出

お問合せ先

研究振興局研究環境・産業連携課

(研究振興局研究環境・産業連携課)

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