野菜類の全般に通じる主な事項は、次のとおりである。
1) 野菜の多くが周年供給されるようになってきたが、成分値は品種、作型や収穫時期、産地及び個体間で差異があるものと考えられるので、試料の入手に当たっては、これらの点に留意した。また、収穫後の日数により、野菜の水分、ビタミン類等の分析値が変化するものと考えられるので、原則として、中央卸売市場で荷開きされた直後のものを試料とした。したがって、試料採集後、分析実施までの時間的経過を考えれば、成分値は、小売段階における新鮮な野菜のそれに相当する。「ほうれんそう」のビタミンCの分析値が夏季と冬季で大きく異なることが広く認められている1)~4)ことから、備考欄に夏採り及び冬採りの値を示した。
2) 輸入品が消費量のかなりの部分を占める野菜については、輸入品も試料とした。
3) 「漬物」、「冷凍」、「缶詰」等は、原則として複数の市販品を均一に混合して試料とした。したがって、加塩量等の加工条件は不明である。「水煮缶詰」等は、水を切って試料とした。
4) 調理した食品は、加熱調理の「ゆで」、「油いため」及び「油揚げ」、未加熱調理は、「水さらし」、「塩漬」及び「ぬかみそ漬」を収載した。原則として調理する前の食品「生」と同一の試料を用いて調理し分析した。各食品の調理方法の概要を表14に示した。
5) 「かぶ」、「だいこん」、「にんじん」及び「きんとき」は、皮を除去した試料も分析し、収載した。
6) 廃棄率は、当該食品の消費流通形態、食生活の実態等を踏まえた実測値に基づき決定するよう留意した。
7) 野菜には硝酸態窒素を多く含むものがあり、たんぱく質値を正確に示すためには、硝酸イオン濃度を測定して硝酸態窒素相当分を差し引いて計算する必要がある。このような分析をした野菜については、備考欄に硝酸イオン量を示した。
以下、各食品ごとの成分値に関する主な留意点について述べる。
アーティチョーク
-06001 花らい、生
-06002 花らい、ゆで
「アーティチョーク」は、ちょうせんあざみのことで、初夏に出る大きい多肉質のつぼみをゆでて利用する。「生」の成分値は、開花直前の「アーティチョーク」を試料として、つぼみの花托(かたく)基部及び総苞(そうほう)の一部を除いた可食部分の分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。
あさつき<浅葱>
-06003 葉、生
-06004 葉、ゆで
「あさつき」は、早生種と晩生種とがあり、周年出荷されている。「生」の成分値は、分析値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。
あしたば
-06005 茎葉、生
-06006 茎葉、ゆで
「あしたば」は、はちじょうそう、あしたぐさとも呼ばれる。中・南部太平洋岸に自生する宿根草で、八丈島、大島等では栽培も行われ、若い茎葉を利用する。「生」の成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。
アスパラガス
-06007 若茎、生
-06008 若茎、ゆで
-06009 水煮缶詰
「アスパラガス」(グリーンアスパラガス)は、国産、米国産及びニュージーランド産を試料とした。「生」は、試料を通年入手したが、季節による分析値の変動は小さく、一定の傾向もみられなかったので、一括した成分値を収載した。「生」の成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。
「水煮缶詰」(ホワイトアスパラガス)は、市販品の液汁を除くものの分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。
いんげんまめ<隠元豆>
-さやいんげん
-06010 若ざや、生
-06011 若ざや、ゆで
「いんげんまめ」の未熟種子である「さやいんげん」は、サイトウ(菜豆)、さんどまめとも呼ばれ、サラダ、あえ物等に利用される。なお、関西地方では「ふじまめ」をいんげんまめと呼ぶ場合がある。「生」の成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。なお、煮豆、きんとん等に用いられる完熟種子は、豆類に収載した。
(うど類)<独活類>
-うど
-06012 茎、生
-06013 茎、水さらし
-やまうど
-06014 茎、生
(うど類)は、栽培品を「うど」、山野に自生するものを「やまうど」と呼んでいたが、現在では、暗所で軟白栽培した「うど」に対して、半地下式で上半分を緑化する栽培法で作られたものを、姿、形、風味とも自生種に似ているので「やまうど」と呼んでいる。「やまうど」は、これを試料とした。
「うど」の「生」の成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「うど」の「水さらし」の成分値は、剥(はく)皮後、短冊切りとし、水さらししたものの分析値、四訂成分表成分値及び成分変化率に基づき決定した。
「やまうど」の「生」の成分値は、分析値に基づき決定した。
えだまめ<枝豆>
-06015 未熟まめ、生
-06016 未熟まめ、ゆで
-06017 未熟まめ、冷凍
「えだまめ」は「だいず」の未熟種子で、「生」の成分値は、国産及び台湾産を試料とし、分析値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。「冷凍」の成分値は、冷凍えだまめの大部分が輸入品であることから、台湾産、中国産及びタイ産を試料とし、分析値に基づき決定した。なお、完熟種子は、豆類に収載した。
エンダイブ
-06018 葉、生
「エンダイブ」は、きくちしゃ、にがちしゃ又はシコレとも呼ばれ、葉は切れ込みがあって縮れている。収穫前に内葉を包み込むように外葉をしばって、軟白化する。成分値は、分析値に基づき決定した。
(えんどう類)<豌豆類>
-トウミョウ
-06019 茎葉、生
-さやえんどう
-06020 若ざや、生
-06021 若ざや、ゆで
-スナップえんどう
-06022 若ざや、生
-グリンピース
-06023 生
-06024 ゆで
-06025 冷凍
-06026 水煮缶詰
「トウミョウ」(豆苗)は、中国野菜の一種で、エンドウの若い茎葉である。成分値は、分析値に基づき決定した。
「さやえんどう」は、主として筋なし(Stringless)品種が用いられ、周年栽培されている。国産、中国産及び台湾産を試料とした。「生」の成分値は、分析値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。
「スナップえんどう」は、スナックえんどうとも呼ばれ、子実がある程度大きくなってもさやが硬くならない「さやえんどう」で、さやごと食べる。成分値は、分析値に基づき決定した。
未熟種子である「グリンピース」(みえんどう)の「生」の成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。「冷凍」の成分値は、ニュージーランド産及び米国産を試料とし、分析値に基づき決定した。「水煮缶詰」の成分値は、市販品の液汁を除いたものの分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。
なお、「えんどう」の完熟種子は、豆類に収載した。
おおさかしろな<大阪白菜>
-06027 葉、生
-06028 葉、ゆで
-06029 塩漬
「おおさかしろな」は、はくさい類と「たいさい」が交雑してできたつけ菜の一種で、大阪周辺で栽培されているものである。「生」の成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「ゆで」及び「塩漬」の成分値は、それぞれ分析値及び成分変化率に基づき決定した。
おかひじき
-06030 茎葉、生
-06031 茎葉、ゆで
「おかひじき」は、みるなとも呼ばれる海岸砂地に自生する一年生草本で、内陸部では栽培も行われている。多肉質の茎を利用する。「生」の成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。
オクラ
-06032 果実、生
-06033 果実、ゆで
「オクラ」は、我が国では一年生草本で、周年栽培されている。国内産のほかフィリピン産及びタイ産を試料とした。また、試料を通年入手したが、季節による分析値の変動は小さく、一定の傾向もみられなかったので、一括した成分値を示した。「生」の成分値は、分析値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。
かぶ<蕪>
-06034 葉、生
-06035 葉、ゆで
-06036 根、皮つき、生
-06037 根、皮つき、ゆで
-06038 根、皮むき、生
-06039 根、皮むき、ゆで
-漬物
-塩漬
-06040 葉
-06041 根、皮つき
-06042 根、皮むき
-ぬかみそ漬
-06043 葉
-06044 根、皮つき
-06045 根、皮むき
「かぶ」は、かぶらとも呼ばれ、欧州系(金町小かぶ、早生小かぶ、時無小かぶ等)、東洋系(聖護院かぶ、天王寺かぶ等)及び両者の交配種があるが、大部分が一代雑種で、周年栽培されている。
「葉、生」の成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「葉、ゆで」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。
「根、皮つき、生」及び「根、皮むき、生」の成分値は、それぞれ分析値に基づき決定した。「根、皮つき、ゆで」及び「根、皮むき、ゆで」の成分値は、それぞれ分析値及び成分変化率に基づき決定した。
「塩漬」の「葉」、「根、皮つき」及び「根、皮むき」、「ぬかみそ漬」の「葉」、「根、皮つき」及び「根、皮むき」の成分値は、いずれも分析値及び成分変化率に基づき決定した。
(かぼちゃ類)<南瓜類>
-日本かぼちゃ
-06046 果実、生
-06047 果実、ゆで
-西洋かぼちゃ
-06048 果実、生
-06049 果実、ゆで
-06050 果実、冷凍
-そうめんかぼちゃ
-06051 果実、生
我が国で食用にされている(かぼちゃ類)には、中米原産の「日本かぼちゃ」(ちりめん、黒皮、菊座、白菊座等)と、南米原産の「西洋かぼちゃ」(栗かぼちゃ、芳香青皮、ハッバード、新栗饅等)とがある。前者はおおむね関東以西、後者はおおむね関東以北で栽培されている。
「日本かぼちゃ」の「生」の成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。
「西洋かぼちゃ」は、国産のほかニュージーランド産、トンガ産及びメキシコ産を試料とした。試料を通年入手したが、季節による変動がみられたものの一定の傾向は認められないこと及び国産品と輸入品が混在していることから、一括した成分値を示した。「生」の成分値は、分析値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。新たに収載した「冷凍」の成分値は、ニュージーランド産及び中国産を試料とし、分析値に基づき決定した。
「そうめんかぼちゃ」は、いとかぼちゃ、きんしうり、なますうり等とも呼ばれ、完熟した果実を輪切りにしてゆでた後、果肉を引き出すとそうめん状につながって出てくる。これを二杯酢で食べる。成分値は、分析値に基づき決定した。
からしな<芥子菜>
-06052 葉、生
-06053 塩漬
「からしな」には、類縁種として「たかな」、あざみ菜等があるが、本編でいう「からしな」は、葉がらし、菜がらしと呼ばれているものである。なお、香辛料の「からし」の「粉」(和がらし)は、「からしな」の種子を脱脂後、粉砕したものである。「生」の成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「塩漬」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。
カリフラワー
-06054 花序、生
-06055 花序、ゆで
「カリフラワー」は、「キャベツ」の一変種で、はなやさいと呼ばれたが、「カリフラワー」と呼ぶことが定着している。食用部位は、白色あるいはクリーム色の花序(蕾)である。「生」の成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。
かんぴょう<干瓢>
-06056 乾
-06057 ゆで
「かんぴょう」は、ゆうがおの果肉を薄く細長く切り出し乾燥させたものである。「乾」の成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値、四訂成分表成分値及び成分変化率に基づき決定した。
きく<菊>
-06058 花びら、生
-06059 花びら、ゆで
-06060 菊のり
「きく」には、黄色、大輪、厚物等と品種が多く、東北地方等冷涼地での栽培が多い。食用ぎくあるいは料理ぎくと呼ばれる。「生」の成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。「菊のり」は、花びらを蒸して一定の薄い板状にまとめて乾操した乾燥食用ぎくである。成分値は、市販品の分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。
(キャベツ類)
-キャベツ
-06061 結球葉、生
-06062 結球葉、ゆで
-グリーンボール
-06063 結球葉、生
-レッドキャベツ
-06064 結球葉、生
甘藍(かんらん)とも呼ばれていたが、「キャベツ」と呼ぶことが定着している。結球性、非結球性及びその中間のもの、葉色が淡緑色又は緑色のもの、紫色のもの(レッドキャベツ)、葉の縮れているもの(ちりめんかんらん)、平滑なもの等多様な品種がある。我が国の品種は、主として結球性、緑色、平滑葉で、すべて一代雑種であり、周年出荷されている。新たに「グリーンボール」及び「レッドキャベツ」を収載した。
「キャベツ」の「生」は、試料を通年入手したが、季節による分析値の変動は小さく、また一定の傾向はみられなかったので、一括した成分値を収載した。「生」の成分値は、分析値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。
「グリーンボール」は、極早生、鮮緑色の小型「キャベツ」である。葉が柔らかいので生食に適しており、品種名が一般名として定着したものである。成分値は、分析値に基づき決定した。
「レッドキャベツ」は、赤キャベツ、紫キャベツとも呼ばれ、葉が赤紫色を呈している。成分値は、分析値に基づき決定した。
きゅうり<胡瓜>
-06065 果実、生
-漬物
-06066 塩漬
-06067 しょうゆ漬
-06068 ぬかみそ漬
-ピクルス
-06069 スイート型
-06070 サワー型
「きゅうり」には、一般に果皮が薄く、肉質がもろく歯切れの良い白いぼ(果皮のとげの色が白い)の華北型と、果皮が硬く、肉質は粘軟な黒いぼ(果皮のとげの色が黒い)の華南型とがあり、両者の交配種も育成されている。これらの品種はほとんど一代雑種である。なお、ピクルス用としての専用品種も栽培されている。「きゅうり」の表面にはブルームと呼ばれる白色粉状のものがみられるが、見栄えが良くないという理由から、接ぎ木によってブルームの形成されないブルームレスが普及している。
「生」は、試料を通年入手したが、季節による成分値の変動は小さく、また一定の傾向はみられなかったので、一括した成分値を収載した。成分値は、分析値に基づき決定した。
なお、四訂成分表作成の際に、露地栽培ものと施設栽培ものについての分析を行ったが、これらの成分の差異は常に一定の傾向を示すとはいい難く、分別して収載すべきほど明確なものとは判断されなかった。
「塩漬」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。
「しょうゆ漬」の成分値は、市販品の分析値に基づき決定した。
「ぬかみそ漬」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。
「ピクルス」は、各種香辛料、甘味料等を加えた食酢に漬けた「スイート型」と、塩漬け後、乳酸発酵させた酸味の強い「サワー型」を収載した。成分値は、それぞれ市販品を試料とし、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。
ぎょうじゃにんにく<行者大蒜>
-06071 葉、生
「ぎょうじゃにんにく」は、アイヌねぎ、ヒトビロ及びやまびるとも呼ばれ、ニンニク臭のある山菜で、北海道をはじめ寒冷地の山間に自生しているが、北海道等で栽培されるようになっている。成分値は、栽培品の分析値に基づき決定した。
きょうな<京菜>
-06072 葉、生
-06073 葉、ゆで
-06074 塩漬
「きょうな」は、みずな群の葉菜で、関東地方では京菜(きょうな)、関西地方では水菜(みずな)と呼ばれるが、葉の切れ込み等に若干の差異がみられる。なお、壬生菜(みぶな)は、壬生地方(京都)原産の一変種と考えられている。「生」の成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「ゆで」及び「塩漬」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。
キンサイ<芹菜>
-06075 茎葉、生
-06076 茎葉、ゆで
「キンサイ」は「セロリー」の一種の中国野菜で、葉柄は細くやわらかで香りが高い。水耕栽培が普及しており、これを試料とした。「生」の成分値は、分析値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。
クレソン
-06077 茎葉、生
「クレソン」は、水芥子(みずからし)あるいはオランダみずがらし(オランダがらし)とも呼ばれる。山間に自生するものと栽培品があり、後者を試料とした。成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。
くわい<慈姑>
-06078 塊茎、生
-06079 塊茎、ゆで
「くわい」は、青くわいと白くわいがある。前者は我が国で普通に栽培されて関東に多く、これを試料とした。後者は中国大陸で栽培されている。なお、関西では野生種でオモダカ科に属する小型の吹田くわいが高級料理用として用いられている。「生」の成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。
ケール
-06080 葉、生
「ケール」は、野生キャベツに近縁で、多くの系統がある。葉は不結球で、食用と飼料用がある。我が国では、生鮮野菜としては定着していないが、飲料(青汁)用ケールとしての利用がある。成分値は、分析値に基づき決定した。
コールラビ
-06081 球茎、生
-06082 球茎、ゆで
「コールラビ」は、球茎かんらんとも呼ばれ、「キャベツ」の一変種で茎の根元が「かぶ」のように肥大したものである。「生」の成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。
こごみ<屈>
-06083 若芽、生
「こごみ」は、食用シダ類のクサソテツの若芽で、くさそてつとも呼ばれ、東北地方の代表的な山菜であるが、栽培もされている。成分値は、栽培品の分析値に基づき決定した。
ごぼう<牛蒡>
-06084 根、生
-06085 根、ゆで
「ごぼう」は、我が国のほか、ヨーロッパ、シベリアから中国北東部にかけても分布するが、食用に供するのは我が国のみといわれている。品種には、短根種(大浦、堀川等)と長根種(滝野川等)があり、また、葉柄基部が赤いもの(赤茎種)と淡緑色のもの(白茎種)がある。白茎種のものは、葉も食用に供することができる。長根種を試料とし、通年入手したが、季節による分析値の変動は小さく、また一定の傾向がみられなかったので、一括した成分値を収載した。また、中国産の試料も分析した。「生」の成分値は分析値に基づき、「ゆで」の成分値は分析値及び成分変化率に基づき決定した。
こまつな<小松菜>
-06086 葉、生
-06087 葉、ゆで
「こまつな」は、「きょうな」、「たいさい」等と類縁で、冬菜(ふゆな)又は雪菜(ゆきな)とも称され、秋播きと、春播きとがあり、春先につまみ菜とするものは、特にうぐいす菜とも称される。最も有名なつけ菜の一種で、関東地方で生まれた栽培品種である。「生」の成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。
ザーサイ<搾菜>
-06088 漬物
「ザーサイ」は、「からしな」の一種で、葉柄基部が肥大する。肥大部を塩漬にして食用とする。中国から塩漬を輸入し、国内で瓶詰め等に再包装される。成分値は、市販品の分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。
さんとうさい<山東菜>
-06089 葉、生
-06090 葉、ゆで
-06091 塩漬
「さんとうさい」は、「はくさい」の一変種で、主に半結球性であるが、結球性のものも育成されている。若採り「さんとうさい」がベカ菜と呼ばれて市場に出回っている。これを試料とした。「生」の成分値は、分析値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。「塩漬」の成分値は、分析値に基づき決定した。
しかくまめ<四角豆>
-06092 若ざや、生
「しかくまめ」のさやは翼状のひだがあり断面が四角形で、栽培は西南暖地に限られる。若ざや、種子も食用となる。成分値は、分析値に基づき決定した。
ししとうがらし<獅子唐辛子>
-06093 果実、生
-06094 果実、油いため
「ししとうがらし」は、比較的小型の青果用の「とうがらし」である。比較的大型の果実をピーマンと呼んでいる。「とうがらし」の一変種(甘味種)で、周年出荷されている。「生」の成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「油いため」の成分値は、文献値5)及び「生」の成分値から計算に基づき決定した。なお、植物油は「油いため」に2.9 g付着している。
しそ<紫蘇>
-06095 葉、生
-06096 実、生
「しそ」には、葉が緑色の青じそ、紅紫色の赤じそ、葉の表が緑色で裏が紅紫色の片面じそ等がある。発芽して間もない幼植物を利用する芽じそ、やや開花した花穂を利用する穂じそ、葉を利用する葉じそ、実を利用する実じそがあるが、葉じそと実じそを収載した。葉じそには、赤じそと青じそが用いられ、青じその葉は大葉ともいい、周年栽培されている。「葉、生」の成分値は、一般に食用とされる場合が多い青じそを試料とし、成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。なお、四訂成分表作成の際に、青じそと赤じその両者について分析を行った結果、カロテンを除き、両者の各成分値間に明らかな差異が認められなかった。また、四訂成分表において、青じそと赤じそで差のみられたカロテンは赤じそについても改めて分析したが、青じそとの差がほとんどなかった。「実、生」は、青じその実を試料とし、成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。
じゅうろくささげ<十六?豆>
-06097 若ざや、生
-06098 若ざや、ゆで
「じゅうろくささげ」は、「ささげ」の一変種で、若ざやを食用とする。さやは長大で、多くは淡緑色であるが、淡紫色、白色のものもあり、種子は紅色のものが多い。緑色と淡紫色のものを試料としたが、分析値には明らかな差異は認められなかったので、両者を一括して成分値を収載した。「生」の成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。
しゅんぎく<春菊>
-06099 葉、生
-06100 葉、ゆで
「しゅんぎく」は、菊菜(きくな)とも呼ばれ、葉が濃緑色で大きく、かつ、切れ込みが少ない大葉種、小型で切れ込みが大きく薄肉の小葉種及び両者の中間で最も栽培が多い中葉種とがあり、周年栽培されている。水耕栽培品も出回っているので、水耕栽培品も含めて分析した。「生」の成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。
じゅんさい<蓴菜>
-06101 若葉、水煮びん詰
「じゅんさい」は、各地の古い湖沼に自生しており、人工沼(じゅんさい圃場)でも栽培されている。主として粘質物に包まれた若い茎葉を食用とする。一般には水煮びん詰が市販されている。成分値は、市販品の液汁を除いたものの分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。
(しょうが類)<生姜類>
-葉しょうが
-06102 根茎、生
-しょうが
-06103 根茎、生
-漬物
-06104 酢漬
-06105 甘酢漬
(しょうが類)には、葉しょうが(筆しょうが)、芽しょうが(新しょうが)、根しょうが(ひねしょうが)等がある。
「葉しょうが」の「根茎、生」は、盆しょうが、はじかみとも呼ばれ、「しょうが」の新芽が出てまだ茎は細く、根元は淡紅色をしており、肥大塊茎が小指程度の大きさのものをいう。成分値は、分析値に基づき決定した。
「しょうが」は、根しょうがで、いわゆるひねしょうがである。中国産についても分析した。成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。
「酢漬」は、紅しょうがで、成分値は、市販品の分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「甘酢漬」の成分値は市販品の分析値に基づき決定した。
しろうり<白瓜>
-06106 果実、生
-漬物
-06107 塩漬
-06108 奈良漬
「しろうり」は、あさうりとも呼ばれ、果実類の「まくわうり」の類縁種である。果実を浅漬けとするほか奈良漬等の加工原料として用いられる。「生」及び「塩漬」の成分値は、それぞれ分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「奈良漬」は、粕漬けの一種で、成分値は、市販品を水洗い後、水切りしたものの分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。
ずいき<芋茎>
-06109 生ずいき、生
-06110 生ずいき、ゆで
-06111 干しずいき、乾
-06112 干しずいき、ゆで
(さといも類)は、塊茎のほかに葉柄である「ずいき」が食用に供される。塊茎は、いも及びでん粉類の「さといも」に収載した。「ずいき」には、緑色のもの(八つ頭、はす芋等)と赤紫色のもの(赤芽、唐芋等)があり、生の状態のものは「ずいき」、乾操した「干しずいき」はいもがらとも呼ばれる。一般に、葉柄が赤紫色のものが、えぐみが弱いので食用とされ、「生ずいき」は、これを試料とした。「生」の成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。
「干しずいき」の「乾」の成分値は、市販品の分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。
すぐきな<酢茎菜>
-06113 葉、生
-06114 根、生
-06115 すぐき漬
「すぐきな」は、加茂菜(かもな)とも呼ばれ、本来は京都府下の加茂地方特産の「かぶ」の一変種を指すが、現在の栽培種は、その在来種と聖護院かぶとが交雑したものといわれる。「葉、生」及び「根、生」の成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「すぐき漬」は、塩漬け後、自然に乳酸発酵させた酸味のある漬物である。成分値は、市販品の分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。
ズッキーニ
-06116 果実、生
「ズッキーニ」は、つるなしかぼちゃとも呼ばれ、「きゅうり」に似た形のペポカボチャの一種で、未熟果実を食用とする。緑色種と黄色種がある。成分値は、分析値に基づき決定した。
せり<芹>
-06117 茎葉、生
-06118 茎葉、ゆで
「せり」には、自生のものと栽培品とがあり、前者は俗に田ぜりとも呼ばれている。葉柄の色沢は一般に前者が紫褐色、後者が青緑色である。栽培品を試料とした。「生」の成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。
セロリー
-06119 葉柄、生
「セロリー」は、セルリーあるいはオランダみつばとも呼ばれる。従来は、軟白する黄色種が栽培されていたが、緑色種の利用が一般的となった。葉身を切り取った状態で輸入もされている。国産及び米国産を試料とした。成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。なお、葉柄の緑色のものは、白色のものよりカロテンの分析値が高い傾向にあったが、一括した成分値を示した。
ぜんまい<薇>
-生ぜんまい
-06120 若芽、生
-06121 若芽、ゆで
-干しぜんまい
-06122 干し若芽、乾
-06123 干し若芽、ゆで
「ぜんまい」は、山野に自生する多年生シダ(羊歯)植物の一種で、市場にはこれを採集したものと、林間等を利用して栽培したものとが出荷されている。
「生ぜんまい」の「生」の成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。
「干しぜんまい」は、熱湯でゆで上げ、十分にあく抜き後、乾燥したものである。「乾」の成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。
そらまめ<蚕豆>
-06124 未熟豆、生
-06125 未熟豆、ゆで
「そらまめ」は、完熟種子を利用する場合と未熟種子を利用する場合がある。「未熟豆」は、種皮ごと食べる場合と種皮を除いて子葉部分を食べる場合があるが、本編では、後者を試料とした。「生」の成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。なお、完熟種子は、豆類に収載した。
タアサイ
-06126 葉、生
-06127 葉、ゆで
「タアサイ」は、中国野菜のつけ菜類の一種で、昭和初期にも導入されたが、現在流通しているものは再導入されたものの改良種である。「生」の成分値は、分析値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。
(だいこん類)<大根類>
-かいわれだいこん
-06128 芽ばえ、生
-葉だいこん
-06129 葉、生
-だいこん
-06130 葉、生
-06131 葉、ゆで
-06132 根、皮つき、生
-06133 根、皮つき、ゆで
-06134 根、皮むき、生
-06135 根、皮むき、ゆで
-06136 切干しだいこん
-漬物
-06137 ぬかみそ漬
-たくあん漬
-06138 塩押しだいこん漬
-06139 干しだいこん漬
-06140 守口漬
-06141 ベったら漬
-06142 みそ漬
-06143 福神漬
(だいこん類)は、世界各地に分布し、品種の分化も多様で、用途も野菜から飼料用まで地域により様々である。我が国の主要品種は、主として南支系大根群に属するが、大部分が一代雑種である。根形は短形、長形及び丸形と多様であり、品種も青果用、加工用及び兼用に分けることができる。収穫の容易さから、青首系が主流をなしている。
「かいわれだいこん」は、かいわれとも呼ばれ、種子を厚まきして暗所で徒長させ、双葉(貝割れ葉)が展開したときに光を当てて緑化させたものである。成分値は、分析値に基づき決定した。
「葉だいこん」は、若葉を食用とする専用品種を水耕栽培したものである。成分値は、分析値に基づき決定した。
「だいこん」の「葉、生」及び「葉、ゆで」は、収穫適期に達した「だいこん」の葉を試料とした。「生」の成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。
「根、皮つき、生」は、試料を通年入手したが、季節による成分値の変動は小さく、一定の傾向もみられなかったので一括した成分値を示した。「生」の成分値は、分析値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。
「だいこん」は、皮をむいてから利用することが多いので、「根、皮むき、生」及び「根、皮むき、ゆで」も収載した。「生」の成分値は、分析値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。
「切干しだいこん」は、千切り干し(細長く切り出し乾燥したもの)、上切り干し(千切りよりもやや太めに切り出し乾燥したもの)及び花丸切り干し(輪切りにし乾操したもの)等がある。成分値は、市販品を試料とし、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。
「ぬかみそ漬」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。「たくあん漬」には、生だいこんを塩漬け後、本漬けにする「塩押しだいこん漬」(新漬たくあん、早漬たくあん)と、だいこんをある程度干してから漬け込む「干しだいこん漬」(本たくあん)がある。両食品の成分値は、それぞれ市販品を水洗い後、水切りしたものの分析値に基づき決定した。
「守口漬」は、根径2.5~3 cm、長さ1~1.5 mに達する守口だいこんの粕漬けである。成分値は、市販品を水洗い後、水切りしたものの分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「べったら漬」は、麹(こうじ)漬けの一種である。成分値は、市販品を水洗い後、水切りしたものの分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「みそ漬」は、ある程度干しただいこんをみそに漬け込んだものである。成分値は、市販品を水洗い後、水切りしたものの分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「福神漬」は、だいこんを主体に、なす、きゅうり、なた豆等を加えて、しょうゆを主体とする調味液に漬けたいわゆる混合野菜の調味漬の範ちゅうに入る食品である。成分値は、市販品の調味液を除いたものの分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。
(たいさい類)<体菜類>
-つまみな
-06144 葉、生
-たいさい
-06145 葉、生
-06146 塩漬
「たいさい」は、「きょうな」、「こまつな」等と類縁の野菜で、しゃくし菜とも呼ばれている。「つまみな」は、本葉4~5枚で若採りする雪白体菜(せっぱくたいさい)である。なお、間引きした「だいこん」、「こまつな」等の若苗もつまみ菜として利用されている。本編では、若採りせっぱくたいさいを試料とし、成分値は、分析値に基づき決定した。「たいさい」の「生」の成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「塩漬」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。
たかな<高菜>
-06147 葉、生
-06148 たかな漬
「たかな」は、広義にはからしな類に包含されるが、極めて変異に富み、かつおな、広島紫たかな、大葉たかな等多くの品種群に分かれている。「生」の成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。
「たかな漬」は、塩漬け後、乳酸発酵させたものである。成分値は、市販品を水洗い後、手搾りしたものの分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。
たけのこ<筍>
-06149 若茎、生
-06150 若茎、ゆで
-06151 水煮缶詰
-06152 しなちく、塩蔵、塩抜き
一般によく用いられる「たけのこ」は、モウソウチク(孟宗竹)のたけのこである。「生」の成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。「水煮缶詰」の成分値は、市販品の液汁を除いたものを試料とし、分析値に基づき決定した。「しなちく」は、めんまとも呼ばれ、マチク(麻竹)のたけのこを蒸して乳酸発酵させた後、天日で乾操し塩蔵したものである。なお、代用品としてホテイチク(布袋竹)を原料としたものもある。成分値は、市販塩蔵品を塩抜きしたものを試料とし、分析値に基づき決定した。
(たまねぎ類)<玉葱類>
-たまねぎ
-06153 りん茎、生
-06154 りん茎、水さらし
-06155 りん茎、ゆで
-赤たまねぎ
-06156 りん茎、生
(たまねぎ類)は、世界各地で栽培され、球形種、扁平種、卵形種、黄色種、赤色種及び白色種に大別されるほか、その味により甘たまねぎと辛たまねぎに分けられる。我が国で栽培されている品種の大半は、黄色球形又は扁平種の甘たまねぎである。外食需要を中心にかなりの量が輸入されている。
「たまねぎ」は、国産の試料を通年入手し分析したが、季節による成分値の変動は小さく、一定の傾向もみられなかった。また、米国産及び中国産も分析したが、国産も含め一括して成分値を示した。「生」の成分値は、分析値に基づき決定した。「水さらし」及び「ゆで」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。
「赤たまねぎ」は、レッドオニオンあるいは紫たまねぎと呼ばれ、主にサラダの彩りとして利用される。成分値は、分析値に基づき決定した。
たらのめ<たらの芽>
-06157 若芽、生
-06158 若芽、ゆで
「たらのめ」は、山野に自生するタラノキの若芽を摘んで利用するが、ハウス等で栽培も行われている。「生」の成分値は、基部の木質部を除いたものの分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。
チコリー
-06159 若芽、生
「チコリー」は、きくにがなとも呼ばれる。根株を伏せ込み軟化栽培したもので、「はくさい」の芯に似た芽を収穫する。フランス語でアンディーブと呼ばれるため、「エンダイブ」と混同されることがある。成分値は、輸入品(一部国産品)の分析値に基づき決定した。
チンゲンサイ<青梗菜>
-06160 葉、生
-06161 葉、ゆで
「チンゲンサイ」は、中国野菜の「パクチョイ」の一種で青軸系のものである。「生」の成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値、四訂成分表成分値及び成分変化率に基づき決定した。
つくし<土筆>
-06162 胞子茎、生
-06163 胞子茎、ゆで
「つくし」は、スギナの胞子茎のことで、自生品のほか、市販されるものには促成栽培品がある。「生」の成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。
つるな<蔓菜>
-06164 茎葉、生
「つるな」は、はまぢしゃとも呼ばれ、各地の海辺に自生しているが、一部では栽培もされている。成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。
つるむらさき<落葵>
-06165 茎葉、生
-06166 茎葉、ゆで
「つるむらさき」は、1年生のつる性草本で、葉及び若茎を利用する。「生」の成分値は、分析値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。
つわぶき
-06167 葉柄、生
-06168 葉柄、ゆで
「つわぶき」は、暖地の海辺近くに自生し、形状は「ふき」に以ているが異種である。葉柄の皮を剥(は)ぎ、あく抜きしたものを利用する。「生」の成分値は、剥(はく)皮した葉柄の分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値、四訂成分表成分値及び成分変化率に基づき決定した。
とうがらし<唐辛子>
-06169 葉・果実、生
-06170 葉・果実、油いため
-06171 果実、生
-06172 果実、乾
「とうがらし」は、なんばんとも呼ばれる。通常、辛味種と甘味種に大別されるが、辛味種(たかのつめ、八ツ房等)を収載した。葉とうがらしは、辛味種の葉のことである。
「葉・果実、生」、「果実、生」及び「果実、乾」の成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「葉・果実、油いため」の成分値は、文献値5)、「葉・果実、生」及び「調合油」の成分値に基づき計算により決定した。なお、「調合油」は「葉・果実、油いため」に4.8 g付着している。
「とうがらし」の甘味種は、「ししとうがらし」及びピーマンとして別に収載した。
なお、一味唐辛子とも呼ばれる「とうがらし」の「粉」は、調味料及び香辛料類に収載した。
とうがん<冬瓜>
-06173 果実、生
-06174 果実、ゆで
「とうがん」は、熱帯アジア原産で、亜熱帯及び熱帯地方では重要な野菜である。「生」の成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値、四訂成分表成分値及び成分変化率に基づき決定した。
(とうもろこし類)<玉蜀黍類>
-スイートコーン
-06175 未熟種子、生
-06176 未熟種子、ゆで
-06177 未熟種子、ホール、冷凍
-06178 未熟種子、カーネル、冷凍
-缶詰
-06179 クリームスタイル
-06180 ホールカーネルスタイル
-ヤングコーン
-06181 幼雌穂、生
とうもろこしは、完熟種子を利用する場合と、未熟種子を利用する場合がある。
「スイートコーン」の「生」及び「ゆで」は、バイカラー種等を試料とした。「生」の成分値は、分析値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。「ホール」(穂軸のついているもの)及び「カーネル」(穂軸のない実だけのもの)の「冷凍」は、両者ともに米国産を試料とし、それぞれ成分値は、分析値に基づき決定した。
「缶詰」は「クリームスタイル」及び「ホールカーネルスタイル」を収載し、成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。
「ヤングコーン」は、ベビーコーンあるいはミニコーンとも呼ばれ、「スイートコーン」の幼雌穂(ようしすい)を芯ごと収穫したものである。成分値は、分析値に基づき決定した。
なお、完熟種子は、穀類に収載した。
(トマト類)
-トマト
-06182 果実、生
-ミニトマト
-06183 果実、生
-缶詰
-06184 ホール
-06185 ジュース
-06186 ミックスジュース
「トマト」は、なす科の一年生草木で、栽培種はイタリア系、イギリス系、アメリカ系品種に大別される。我が国の青果用品種は、主としてアメリカ系品種を改良したもので、多数の優良一代雑種と各種作型により、周年出荷されている。生食用は品種改良が進み、流通している「トマト」のほとんどが完熟型と呼ばれる品種である。また、施設栽培品が70 %以上を占めている。「トマト」の「生」は、試料を通年入手し分析したが、成分値の変動は小さく、季節による一定の傾向も認められなかったので一括した成分値を示した。
なお、四訂成分表作成の際に、露地栽培ものと施設栽培もの及び加工原料用(露地栽培)のものについての分析を行ったが、これらの成分の差異は常に一定の傾向を示すとはいい難く、分別して収載すべきほど明確なものとは判断されなかった。また、露地栽培と施設栽培、化学肥料を使った慣行栽培と有機栽培によってビタミンC含量に差があるかどうか、文献等の調査をしたが一定の傾向は認められなかった。
「ミニトマト」は、プチトマトあるいはチェリートマトとも呼ばれ、果実の大きさが10~50 gと小型で、赤、桃及び黄色の円形又は洋なし型である。成分値は、分析値に基づき決定した。
「缶詰」は、「ホール」、「ジュース」及び「ミックスジュース」を収載した。「ホール」は、加工用トマトの果皮、へた及び芯を除去した果実を詰めたものである。成分値は、液汁を除いたものの分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「ジュース」は、加工用トマトを破砕して搾汁し、皮、種子等を除去後、食塩を添加したものである。成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「ミックスジュース」は、「トマトジュース」を主原料(全容量の50 %以上)とし、これに「セロリー」、「にんじん」及びその他の野菜類を破砕して搾汁したもの(全容量の10 %以上)を混合し、食塩、香辛料等を加えたものである。成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。また、「ジュース」及び「ミックスジュース」は、食塩無添加のものも出回っているため、備考欄にナトリウム及び食塩量を示した。
トレビス
-06187 葉、生
「トレビス」は、あかめチコリー、レッドチコリーとも呼ばれる。「チコリー」は芽を食べるが、「トレビス」は、より生育した葉を用いる。不結球、半結球及び結球性のものがある。成分値は、輸入品の分析値に基づき決定した。
とんぶり
-06188 ゆで
「とんぶり」は、ホウキギ(ホウキグサ)の種子で、ずぶし又はねんどうとも呼ばれる。ゆでた種子を水切り後フィルム包装したものが市販されている。成分値は、市販品の分析値に基づき決定した。
ながさきはくさい<長崎白菜>
-06189 葉、生
-06190 葉、ゆで
「ながさきはくさい」は、唐菜(とうな)とも呼ばれる。つけ菜のうちでも品質が良いとされている。なお、関東土着系の縮麺白菜(ちりめんはくさい)は、唐人菜(とうじんな)とも呼ばれている。「生」の成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値、四訂成分表成分値及び成分変化率に基づき決定した。
(なす類)<茄子類>
-なす
-06191 果実、生
-06192 果実、ゆで
-べいなす<米茄子>
-06193 果実、生
-06194 果実、油揚げ
-漬物
-06195 塩漬
-06196 ぬかみそ漬
-06197 こうじ漬
-06198 からし漬
-06199 しば漬
「なす」は、果実の形が長、卵及び丸のもの、果色が紫、白、緑のもの等、多彩な地方品種の分化が見られる。しかし、現在栽培されているものの大半は、一代雑種の長又は卵形の黒紫色種であって、周年出荷されている。
「生」は、試料を通年入手し分析したが、季節による成分変動は小さく、一定の傾向もみられなかったので、一括した成分値を示した。
なお、四訂成分表作成の際に、露地栽培ものと施設栽培ものについての分析を行ったが、これらの成分の差異は常に一定の傾向を示すとはいい難く、分別して収載すべきほど明確なものとは判断されなかった。
「ゆで」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。
「べいなす」は、洋なすとも呼ばれ、へたが緑色、果皮が紫紺色の大型だ円形の「なす」である。煮る、焼く、揚げる等の調理に向いているが、漬け物には向かない。「生」の成分値は、分析値に基づき決定した。「油揚げ」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。なお、調合油は、「油揚げ」に16.9 g付着している。
「塩漬」及び「ぬかみそ漬」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。「こうじ漬」は、なすを漬けこみ液(こうじ、しょうゆ、砂糖、唐辛子等)に漬けたものである。成分値は、市販品を試料とし、漬け液を濡れ布巾で除いたものの分析値及び四訂成分表成分値(四訂成分表の「からし漬け」は、「こうじ漬け」を収載したもの)に基づき決定した。「からし漬」は、なすを漬け床(酒粕、砂糖、からしこ、食塩等)に漬けたものである。成分値は、市販品を試料とし、濡れ布巾で漬け床を除いたものの分析値に基づき決定した。「しば漬」は、「なす」を主体にし、「みょうが」、「とうがらし」、「きゅうり」等を刻んで塩漬けにしたものである。成分値は、市販品の液汁を除いたものの分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。
なずな<薺>
-06200 葉、生
「なずな」は、ペんぺんぐさ、三味線草とも呼ばれる。成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。
(なばな類)<菜花類>
-和種なばな
-06201 花らい・茎、生
-06202 花らい・茎、ゆで
-洋種なばな
-06203 茎葉、生
-06204 茎葉、ゆで
「なばな」は、つけ菜類の一種で、なのはな、しんつみな、かぶれなとも呼ばれる。主として花蕾(からい)を食用とする「和種なばな」と、茎葉を食用とする「洋種なばな」がある。前者は関東、後者は関西及び中部地域で栽培されている。
「和種なばな」の「生」の成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。
「洋種なばな」の「生」の成分値は分析値に基づき、「ゆで」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。
にがうり<苦瓜>
-06205 果実、生
-06206 果実、油いため
「にがうり」はつるれいし、ゴーヤとも呼ばれ、南九州及び沖縄地方で古くから栽培されている。緑色でこぶ状の突起に覆われた細長型の幼果が利用される。「生」の成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「油いため」の成分値は、文献値5)、「生」及び「調合油」の成分値に基づき計算により決定した。なお、植物油は「油いため」に3.2 g付着している。
(にら類)<韮類>
-にら
-06207 葉、生
-06208 葉、ゆで
-花にら
-06209 花茎・花らい、生
-黄にら
-06210 葉、生
「にら」は、山野に自生もしているが、大葉種の導入、改良により周年栽培されている。「生」の成分値は、栽培品の分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値、四訂成分表成分値及び成分変化率に基づき決定した。
中国野菜の「花にら」は、とう立ちしたにらの「花茎・花らい」である。成分値は、分析値に基づき決定した。同じく中国野菜の「黄にら」は、完全遮光下で軟化栽培して得られる黄化した「葉」である。成分値は、分析値に基づき決定した。
(にんじん類)<人参類>
-葉にんじん
-06211 葉、生
-にんじん
-06212 根、皮つき、生
-06213 根、皮つき、ゆで
-06214 根、皮むき、生
-06215 根、皮むき、ゆで
-06216 根、冷凍
-06217 ジュース、缶詰
-きんとき
-06218 根、皮つき、生
-06219 根、皮つき、ゆで
-06220 根、皮むき、生
-06221 根、皮むき、ゆで
-ミニキャロット
-06222 根、生
「にんじん」は、古くから東洋系品種(和種)が栽培されていたが、明治以降、ヨーロッパ系品種群の導入により品種改良が進み、ヨーロッパ系及びヨーロッパ系と東洋系との交雑種が主要品種になっている。短、中根種が主流である。
「葉にんじん」は、にんじんなとも呼ばれ、若い「にんじん」の葉で、間引いた「にんじん」あるいは「ミニキャロット」の葉である。「葉にんじん」の生産を目的に水耕栽培も行われ、これを試料とした。成分値は、分析値に基づき決定した。
「にんじん」は、試料を通年入手し分析したが、季節による変動は小さく、一定の傾向もみられなかった。また、輸入品が出回っているので、ニュージーランド産及びオーストラリア(タスマニア島)産も分析し、国産品も含め一括した成分値を示した。「根、皮つき、生」の成分値は、分析値に基づき決定した。「根、皮つき、ゆで」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。 「根、皮むき、生」の成分値は、分析値に基づき決定した。「根、皮むき、ゆで」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。「根、冷凍」は、中国産、米国産及びベルギー産の市販品を試料とし、成分値は、分析値に基づき決定した。「ジュース」の成分値は、市販品の分析値に基づき決定した。
「きんとき」(金時)は、きょうにんじんとも呼ばれ、主として関西地域で栽培され、東洋系品種の中では最も生産量が多い。ヨーロッパ系にんじんの橙色はカロテンに由来し、「きんとき」の濃赤色は主にリコペンによる。「根、皮つき、生」及び「根、皮むき、生」の成分値は、分析値に基づき決定した。「根、皮つき、ゆで」及び「根、皮むき、ゆで」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。
「ミニキャロット」は、「にんじん」の生育初期に間引くか、当初から「ミニキャロット」生産のために密植栽培したもので、生食用に供される。成分値は、分析値に基づき決定した。
(にんにく類)<大蒜、葫類>
-にんにく
-06223 りん茎、生
-茎にんにく
-06224 茎、生
-06225 茎、ゆで
「にんにく」は、国産のほか輸入品も多く消費されているので、国産、中国産及び台湾産を試料とした。
「茎にんにく」は、別名にんにくの芽といい、とう立ちした「にんにく」の花蕾(からい)を切り落とした茎である。「生」の成分値は、分析値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。
なお、調味料及び香辛料類に、「ガーリックパウダー」及び「にんにく」の「おろし」を収載した。
(ねぎ類)<葱類>
-根深ねぎ
-06226 葉、軟白、生
-葉ねぎ
-06227 葉、生
-こねぎ
-06228 葉、生
ねぎは、古くから各種品種群が各地に普及しているが、土寄せして葉鞘部を軟白する「根深ねぎ」(関東型)と、軟白しない「葉ねぎ」(関西型)に大別される。
「根深ねぎ」の成分値は、白色部のみを試料とし、分析値に基づき決定した。
「葉ねぎ」の成分値は、緑色部のみを試料とし、分析値に基づき決定した。
「こねぎ」は、「葉ねぎ」や一本ねぎを若採りしたものである。「葉ねぎ」としての利用だけでなく、「わけぎ」や「あさつき」と同様に用いられるため、万能ねぎ等の名で市販されている。成分値は、分析値に基づき決定した。
のざわな<野沢菜>
-06229 葉、生
-漬物
-06230 塩漬
-06231 調味漬
「のざわな」は、元来長野県、新潟県等の山間積雪地帯で栽培されている「かぶ」の一変種である。「生」の成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「塩漬」の成分値は、市販品を水洗い後、手搾りしたものの分析値、四訂成分表成分値及び成分変化率に基づき決定した。「調味漬」の成分値は、市販品を水洗い後、手搾りしたものの分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。
のびる<野蒜>
-06232 りん茎葉、生
「のびる」は、山野に自生する野草である。成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。
はくさい<白菜>
-06233 結球葉、生
-06234 結球葉、ゆで
-漬物
-06235 塩漬
-06236 キムチ
「はくさい」は、明治中期以降導入され、大正以降各地で栽培されるようになった。従来は秋播き栽培が主体であったが、一代雑種の育成により周年栽培、出荷されている。栽培品種は、完全結球性品種が大半である。完全結球性で内部が黄色の黄芯系品種が主流をなしているので、これを試料とした。「生」は、試料を通年入手し分析したが、季節による成分値の変動は小さく、一定の傾向もみられなかったので、一括した成分値を示した。「ゆで」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。
「塩漬」の成分値は、分析値、四訂成分表成分値及び成分変化率に基づき決定した。「キムチ」の成分値は、市販の白菜朝鮮漬を軽く手搾りしたものの分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。
パクチョイ
-06237 葉、生
中国野菜で、青軸の品種を「チンゲンサイ」(青梗菜)、白軸の品種を「パクチョイ」(白菜)あるいはパイゲンサイ(白梗菜)という。漢字では白菜と書くが、いわゆる「はくさい」(白菜)ではない。成分値は、分析値に基づき決定した。
バジル
-06238 葉、生
「バジル」は、バジリコ、スイートバジルとも呼ばれ、香辛料や香草として利用される代表的なハーブの一種である。成分値は、分析値に基づき決定した。
パセリ
-06239 葉、生
「パセリ」は、オランダぜりとも呼ばれるが、「パセリ」の名称が定着している。葉に切れ込みが多くて縮む品種と平滑な品種があるが、前者の需要が多い。成分値は、前者の分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。
はつかだいこん<二十日大根>
-06240 根、生
「はつかだいこん」は、播種後20~30日で収穫できる極めて早生の「だいこん」の一変種で、一般の大型だいこんが東洋系であるのに対し西洋系に属する。品種は多彩で、根形が球形、だ円形、円筒形のもの、根色が白色、赤色、両者半々のもの等がある。これらのうち赤色球形根の品種を試料とした。成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。
はやとうり<隼人瓜>
-06241 果実、生
-06242 塩漬
「はやとうり」は、主として南九州で栽培され、漬物等に利用される。白色種と緑色種があるが、広く利用されている白色種を試料とした。緑色種は白色種に比べてカロテン含量が高いので、成分値を備考欄に記載した。「生」及び「塩漬」の成分値は、それぞれ分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。
ビート
-06243 根、生
-06244 根、ゆで
「ビート」には、青果用(テーブルビート)、砂糖原料用(甜菜)、飼料用の品種があるが、テーブルビートを試料とした。テーブルビートは、かえんさいともいい、紅色球形の「はつかだいこん」や赤かぶに似ているが、輪切りにすると同心円状の赤紋のあるのが特徴である。「生」の成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。
(ピーマン類)
-青ピーマン
-06245 果実、生
-06246 果実、油いため
-赤ピーマン
-06247 果実、生
-06248 果実、油いため
-黄ピーマン
-06249 果実、生
-06250 果実、油いため
-トマピー
-06251 果実、生
ピーマンは、「とうがらし」の一変種(甘味種)で、青果用「とうがらし」のうち比較的大型の果実をつける一群の総称であり、周年栽培されている。色や形状の異なる種々のピーマンも出回っているが、単にピーマンという場合は「青ピーマン」を指す。
「青ピーマン」の「生」は、試料を通年入手し分析したが、季節による変動は小さく、一定の傾向もみられなかったので、一括した成分値を示した。成分値は、分析値に基づき決定した。
なお、四訂成分表作成の際に、露地栽培ものと施設栽培ものについての分析を行ったが、これらの成分の差異は常に一定の傾向を示すとはいい難く、分別して収載すべきほど明確なものとは判断されなかった。
「油いため」の成分値は文献値5)、「生」及び「調合油」の成分値に基づき計算により決定した。なお、「調合油」は「油いため」に4.1 g付着している。
「赤ピーマン」及び「黄ピーマン」は、中果種あるいは大果種のピーマンで、完熟果が赤色のものが「赤ピーマン」(別名クイーンベル)、黄色のものが「黄ピーマン」(別名キングベルあるいはイエローベル)である。また、両者はビッグピーマン、ジャンボピーマンあるいはパプリカとも呼ばれているが、本来のパプリカとは異なる。「赤ピーマン」及び「黄ピーマン」の「生」の成分値は、それぞれオランダ産を試料とし、分析値に基づき決定した。「赤ピーマン」及び「黄ピーマン」の「油いため」の成分値は、文献値5)、それぞれの「生」及び「調合油」の成分値に基づき計算により決定した。
「トマピー」は、「赤ピーマン」を丸くした「トマト」のような形と色と、果物のような甘味をもっているが、「トマト」ではない。成分値は、分析値に基づき決定した。
ひのな<日野菜>
-06252 根・茎葉、生
-06253 甘酢漬
「ひのな」は、「かぶ」の一種であるが、「だいこん」に似て直根状である。根は白いが、上部三分の一は紫赤色を呈す。滋賀県を中心に栽培され、葉をつけたまま漬け物等に利用されている。「生」の成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。現在、「ひのな」の漬け物は、「甘酢漬」が主流になっている。成分値は、市販品の分析値に基づき決定した。
ひろしまな<広島菜>
-06254 葉、生
-06255 塩漬
「ひろしまな」は、つけな類に属する「たいさい」の一変種で、平茎菜(ひらくきな)とも呼ばれている。「生」の成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「塩漬」の成分値は、市販品の液汁を除き、軽く手搾りし、株元を除去したものの分析値に基づき決定した。
(ふき類)<蕗類>
-ふき
-06256 葉柄、生
-06257 葉柄、ゆで
-ふきのとう
-06258 花序、生
-06259 花序、ゆで
「ふき」は、全国の山野に自生し、栽培種(秋田ぶき、愛知早生ぶき等)は、これから選抜されたものといわれ、施設栽培の導入もあって、周年栽培されている。「生」の成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。
「ふきのとう」は、「ふき」の「花序」のことである。「生」の成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。
ふじまめ<藤豆>
-06260 若ざや、生
「ふじまめ」は、関西で、いんげんまめとも呼ばれるが、いわゆる「いんげんまめ」とは異なる。千石豆(せんごくまめ)、味豆(あじまめ)とも呼ばれる。成分値は、分析値に基づき決定した。
ふだんそう<不断草>
-06261 葉、生
-06262 葉、ゆで
「ふだんそう」は、「ビート」の類縁種で、葉を利用するよう分化したもので、唐ぢしゃとも呼ばれている。耐暑性及び耐寒性があり、一年中利用できることから不断草という。葉が大きくて葉柄が白色の洋種が、うまい菜と呼ばれ、主に関西で流通している。「生」の成分値はこれを試料とし、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値、四訂成分表成分値及び成分変化率に基づき決定した。
ブロッコリー
-06263 花序、生
-06264 花序、ゆで
「ブロッコリー」は、「キャベツ」の一変種である。国産及び米国産の試料を分析した。「生」は、試料を通年入手し分析したが、季節による成分値の変動は小さく、一定の傾向もみられなかったので、一括した成分値を示した。「生」の成分値は、分析値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。
へちま<糸瓜>
-06265 果実、生
-06266 果実、ゆで
「へちま」は、いとうり、ナーベナとも呼ばれ、鹿児島、沖縄等で食用に栽培され、緑色の幼果を煮物等に利用する。「生」の成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値、四訂成分表成分値及び成分変化率に基づき決定した。
ほうれんそう<菠薐草>
-06267 葉、生
-06268 葉、ゆで
-06269 葉、冷凍
「ほうれんそう」には、一般にとげのある種子の和(東洋)種群と、丸い種子の洋(西洋)種群がある。前者は葉の切れ込みが大きく、葉肉は薄く赤色の茎を持ち春採りであるが、後者は葉の切れ込みが少なく葉肉は厚く秋採りである。両群品種の雑種や一代雑種の利用により、周年栽培されている。また、輸入冷凍品が外食産業を中心に利用されている。
「生」は、試料を通年入手し分析したところ、特にビタミンCの分析値が、冬季に高く、夏季に低い傾向がみられた。この傾向は広く認められる1)~4)ことから、平均値を示すとともに、備考欄に夏採りと冬採りの成分値を示した。「生」の成分値は、分析値に基づき決定した。
なお、露地栽培と施設栽培によってビタミンC含量に差があるかどうか文献等の調査をしたが、一定の傾向は認められなかった。
「ゆで」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。
「冷凍」の成分値は、中国産市販品を試料とし、分析値に基づき決定した。「冷凍」のナトリウムの成分値が高いのは、冷凍加工工程におけるブランチング処理に2 %程度の食塩水が利用されたためと推測される。
ホースラディシュ
-06270 根茎、生
「ホースラディシュ」は、わさびだいこん、西洋わさびとも呼ばれ、宿根性草本で根に辛味と香味がある。長野県、北海道で多く栽培されている。成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。
まこも<真菰>
-06271 茎、生
「まこも」は、真菰筍(まこもだけ)とも呼ばれる中国野菜である。黒穂菌が寄生してたけのこ状に肥大した茎の根もと部分を利用する。成分値は分析値に基づき決定した。
みずかけな<水掛菜>
-06272 葉、生
-06273 塩漬
「みずかけな」は、冬期に利用する冬菜の一種で、厳寒期に温地下水の得られる地方で水田裏作として栽培される。収穫及び利用の方法により、刈菜(かりな)と薹菜(とうな)があり、かりなは地際から刈りとって青菜として利用し、とうなは伸びはじめた薹(とう)をつけ根から摘み利用する。一般には漬け物等後者の利用が多いのでとうなを試料とした。「生」の成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「塩漬」の成分値は、市販品を水洗い後、手搾りしたものの分析値、四訂成分表成分値及び成分変化率に基づき決定した。
(みつば類)<三葉類>
-切りみつば
-06274 葉、生
-06275 葉、ゆで
-根みつば
-06276 葉、生
-06277 葉、ゆで
-糸みつば
-06278 葉、生
-06279 葉、ゆで
「みつば」は、古来、山野に自生するものが利用されてきたが、現在では、関東を中心とする軟白みつばと、関西を中心とする「糸みつば」(あおみつば)が生産されている。
軟白みつばは、根株を溝や穴蔵で軟白する場合と、根株に春先土寄せして軟白する場合とがあり、前者は根部を切って出荷するので「切りみつば」、後者は根つきのままなので「根みつば」と呼ばれている。「糸みつば」は、細く小さいうちに根つきのまま出荷する「みつば」のことで、水耕栽培により周年出荷がされている。水耕栽培品を試料とした。
「切りみつば」、「根みつば」及び「糸みつば」の「生」の成分値は、それぞれ分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、それぞれ分析値、四訂成分表成分値及び成分変化率に基づき決定した。
(みょうが類)<茗荷類>
-みょうが
-06280 花穂、生
-みょうがたけ
-06281 茎葉、生
「みょうが」は、花みょうが、みょうがの子とも呼ばれ、花蕾(からい)を夏につけるもの(夏みょうが)と、秋につけるもの(秋みょうが)がある。「みょうがたけ」(茗荷筍)は、「みょうが」の地下茎から出る若茎を軟化栽培し、収穫前に光を当てて色付けしたものである。「みょうが」の成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「みょうがたけ」の成分値は、分析値に基づき決定した。
むかご<零余子>
-06282 肉芽、生
「むかご」は、「やまのいも」の葉腋に生ずる直径1~2 cmの肉芽である。成分値は、分析値に基づき決定した。
めキャベツ<芽キャベツ>
-06283 結球葉、生
-06284 結球葉、ゆで
「めキャベツ」は、「キャベツ」の一変種で、子持ち甘藍(かんらん)、姫かんらん、姫キャベツ等の別名がある。「生」の成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値、四訂成分表成分値及び成分変化率に基づき決定した。
めたで<芽蓼>
-06285 芽ばえ、生
「めたで」は、紅たでと青たでがある。紅たではヤナギタデ、青たではヤナギタデの変種のアオタデ又はホソバタデの子葉である。成分値は、紅たでを試料とし、分析値に基づき決定した。
(もやし類)
もやしの原料には、米、麦、豆類、各種野菜種子が用いられるが、現在は豆類を用いたものが多い。
-アルファルファもやし
-06286 生
アルファルファは飼料作物として極めて重要であるが、もやしの材料に利用されている。もやしの中では小さいので、糸もやしとも呼ばれる。成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。
-だいずもやし
-06287 生
-06288 ゆで
「だいず」の芽生えがもやしとして広く利用されている。「生」の成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「ゆで」は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。
-ブラックマッペもやし
-06289 生
-06290 ゆで
ブラックマッペは、ケツルアズキとも呼ばれ、「りょくとう」と近縁である。インドや東南アジアでは重要な常食豆であるが、我が国ではもやしとして食される。「生」の成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値、四訂成分表成分値及び成分変化率に基づき決定した。
-りょくとうもやし
-06291 生
-06292 ゆで
「りょくとう」は、やえなりとも呼ばれ、ブラックマッペと近縁である。「生」の成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値、四訂成分表成分値及び成分変化率に基づき決定した。
モロヘイヤ
-06293 茎葉、生
-06294 茎葉、ゆで
「モロヘイヤ」は、和名たいわんつなそ(しまつなそ)で、若い茎葉を利用する。中近東からアフリカ北部の諸国で広く利用されている。「生」の成分値は、分析値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。
やまごぼう<山牛蒡>
-06295 みそ漬
「やまごぼう」は、本州中南部の山野に自生するごぼうあざみの俗称で、もりあざみ、きくごぼうとも呼ばれ、有毒な野草であるヤマゴボウとは別種のものである。利用されているものの大半は栽培品である。「みそ漬」の成分値は、市販品を試料とし、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。
ゆりね<百合根>
-06296 りん茎、生
-06297 りん茎、ゆで
「ゆりね」は、ユリのりん茎である。野生種と栽培種がある。食用を目的として栽培される品種は、主としてヤマユリ、オニユリ及びコオニユリである。「生」の成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値、四訂成分表成分値及び成分変化率に基づき決定した。
ようさい<?菜>
-06298 茎葉、生
-06299 茎葉、ゆで
「ようさい」は、えんさい、空心菜(くうしんさい)とも呼ばれ、花がアサガオに似ているので朝顔菜(あさがおな)とも呼ばれる。食用部位は茎葉である。「生」の成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値、四訂成分表成分値及び成分変化率に基づき決定した。
よめな<嫁菜>
-06300 葉、生
「よめな」は、自生する野草で、おはぎ、うはぎ、はぎな等の別名があり、春に若苗を食用とする。成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。
よもぎ<蓬>
-06301 葉、生
-06302 葉、ゆで
「よもぎ」は、各地に自生し、よもぎなとも呼ばれるが、春に若苗を摘んで草もちに用いるので、もちぐさとも呼ばれている。「生」の成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値、四訂成分表成分値及び成分変化率に基づき決定した。
らっかせい<落花生>
-06303 未熟豆、生
-06304 未熟豆、ゆで
「らっかせい」は、南京豆(なんきんまめ)、ピーナッツとも呼ばれる。やや未熟な状態で収穫し、「えだまめ」のようにさやごとゆでて、豆を食べるゆで落花生の消費が増加している。「生」の成分値は分析値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、ゆで落花生の市販品の分析値に基づき決定した。
なお、完熟種実の「らっかせい」は、種実類に収載した。
(らっきょう類)<薤類>
-らっきょう
-06305 りん茎、生
-06306 甘酢漬
-エシャロット
-06307 りん茎、生
「らっきょう」は、おおにら、さとにらとも呼ばれ、主として「りん茎」を食用とする。「生」の成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「甘酢漬」は、砂糖を加えた食酢に「らっきょう」を漬け込んだものである。成分値は、市販品の液汁を除いたものの分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。
我が国では、若採りした「らっきょう」を「エシャロット」あるいはエシャレット、エシャ、エシャらっきょう等と呼んで生食利用されている。「エシャロット」の成分値はこれを試料とし、分析値に基づき決定した。なお、フランス語でエシャロット(echalote)、英名でシャロット(shallot)と呼ばれる同じネギ属の香味野菜とは異なる。
リーキ
-06308 りん茎葉、生
-06309 りん茎葉、ゆで
「リーキ」は、ねぎに似ているが葉は中空でなく扁平であり、主に軟白部を利用する。「生」の成分値は、根元及び緑色部を除いたものの分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値、四訂成分表成分値及び成分変化率に基づき決定した。四訂成分表に比べてカロテン値が大幅に小さくなっているのは、四訂成分表では緑色部も含めたものを試料としたのに対し、緑色部を除いたものを試料としたことによる。
ルバーブ
-06310 葉柄、生
-06311 葉柄、ゆで
「ルバーブ」は、食用大黄(しょくようだいおう)とも呼ばれ、多年生草本でハート形の葉をつける長い葉柄を食用にする。「生」の成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値、四訂成分表成分値及び成分変化率に基づき決定した。
(レタス類)
-レタス
-06312 結球葉、生
-サラダ菜
-06313 葉、生
-リーフレタス
-06314 葉、生
-サニーレタス
-06315 葉、生
-コスレタス
-06316 葉、生
(レタス類)には、結球性の「レタス」(クリスプヘッド型たまちしゃ)、不完全結球性の「サラダ菜」(バターヘッド型)、非結球性の「リーフレタス」(ちりめんちしゃ、あおちりめんちしゃ)、長だ円形の緩い結球を示す「コスレタス」(たちちしゃ、ローメインレタス)等がある。「リーフレタス」のうち葉色が赤紫色のものは「サニーレタス」(あかちりめんちしゃ)と呼ばれている。
「レタス」は、試料を通年入手し分析した。カロテン、葉酸及びビタミンCの分析値にかなりの変動がみられたが、季節による一定の傾向が認められなかったので、一括した成分値を示した。「サラダ菜」の成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「リーフレタス」及び「サニーレタス」の成分値は、それぞれ分析値に基づき決定した。「コスレタス」は、輸入品も流通していることから、国産及び米国産を試料とした。成分値は、分析値に基づき決定した。
れんこん<蓮根>
-06317 根茎、生
-06318 根茎、ゆで
「れんこん」は、ハスの地下茎のことで、晩秋から冬にかけて収穫される。ハスは、在来種群と中国種群(支那種及び備中種)がある。「生」は、試料を通年入手し分析したが、季節による分析値の変動は小さく、一定の傾向もみられなかったことから、一括した成分値を示した。成分値は分析値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値及び成分変化率に基づき決定した。なお、ハスの種実は、種実類に収載した。
ロケットサラダ
-06319 葉、生
「ロケットサラダ」は、ロケット、エルカ、ルコラとも呼ばれ、「ごま」のような風味をもち、サラダに利用される。成分値は、分析値に基づき決定した。
わけぎ<分葱>
-06320 葉、生
-06321 葉、ゆで
「わけぎ」は、ねぎの一変種で、夏期にりん茎を作って休眠する。主として関西以西で栽培されている。「生」の成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値、四訂成分表成分値及び成分変化率に基づき決定した。
わさび<山葵>
-06322 根茎、生
-06323 わさび漬
「わさび」は、山間の清流で栽培される沢わさびと、畑地で栽培される畑わさびとがあり、一般には前者を指す。なお、「ホースラディッシュ」(西洋わさび、わさびだいこん)を、地方によっては畑わさびと呼んでいる。沢わさびには、葉柄基部が緑色のものと、赤色のものがあるが、一般に前者の方が辛味が強い。
「生」の成分値は、沢わさびを試料とし、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「わさび漬」は、「わさび」の葉柄、根茎を細断し浅塩で漬けた後、水洗いし、ほぼ同量の酒かすと混合したものである。成分値は、市販品の分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。
わらび<蕨>
-06324 生わらび、生
-06325 生わらび、ゆで
-06326 干しわらび、乾
「わらび」は、山野に自生するシダ(羊歯)植物の一種で、市場にはこれを採集したものと、林間等を利用して栽培したものとが出荷されている。「生」の成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「ゆで」の成分値は、分析値、四訂成分表成分値及び成分変化率に基づき決定した。
「干しわらび、乾」は、熱湯でゆで上げ、十分あく抜きし、乾操したものである。成分値は、中国産試料の分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。
1) 資源協会:生産流通技術の発展等に伴う食品成分値の変化に関する実態調査報告書,p.365‐366(1994)
2) 目黒孝司・吉田企世子・山田次良・下野勝昭:ホウレンソウの内部品質指標.土肥誌,62,435-438(1991)
3) 辻村 卓・小松原晴美・荒井京子・福田知子:出回り期が長い食用植物のビタミンおよびミネラル含有量の通年成分変化
(1).ビタミン,71,67‐74(1997)
4) 辻村 卓・日笠志津・荒井京子:出回り期が長い食用植物のビタミンおよびミネラル含有量の通年成分変化
(2).ビタミン,72,613‐617(1998)
5) 渡邊智子・鈴木亜夕帆・吉田ちぐさ・浜野友加:とうがらし、にがうり、ピーマンの油いため-調理前後の重量及び成分値-(未発表)
科学技術・学術政策局政策課資源室