国連防災世界会議 国連第1回準備会合の概要

　来年1月に兵庫県神戸市において開催する国連防災世界会議に向け、国連加盟国（103カ国参加）や関係国際機関その他の関係機関（45機関参加）により、世界会議の構成、成果等について議論を行った。

平成16年5月6日（木曜日）〜7日（金曜日）

国連欧州本部（ジュネーブ）

原田大臣官房審議官、原災害予防担当参事官他

伊藤国際社会協力部地球環境課長、遠藤在ジュネーブ国連代表部大使、側嶋同公使他

別紙参考資料参照

• 毎年、世界では、自然災害により、2億人が被災し、6万人が死亡し、370億ドルの経済被害が発生。特に、被害は途上国に集中。
• 1度の災害がその国の1年のGDPを超える経済被害も生じており、途上国の持続的な発展の大きな障害となっている。
• 横浜戦略（1994年）においては、何を行うかのメニューは示されたものの、各国の具体的な行動には必ずしも結びついていない。
• 今回の世界会議のメインテーマは、「災害に強い社会や共同体を形成するため、各国、国際機関をはじめとした国際社会がとるべき方向性を明確に示し、災害の被害軽減に対する各国やコミュニティの自覚を高めることにより、具体的な行動を促していく」こと、いわば、「戦略の見直し、そして行動へ」。
• 世界会議では、国際社会が行動していくべきであるという強い政治的決意を表明する宣言を策定し、モーメンタムを与えることが重要。
• 重要なことは、国際防災に関し明確な目標を設定し、各国の政策決定者、防災専門家、一般市民が共通の目的意識のもとで一丸となって防災を推進していくことであり、目標設定に当たっては、災害被害を最小限に抑えることを考慮すべき。
• 会議の成果については、将来的な実施状況をモニターし、フォローアップしていくべき。防災問題に関するオーナーシップとパートナーシップの問題についても議論を行う必要がある。
• 以下のようなアイディアを含め、わが国として積極的に検討し、災害経験、教訓、ノウハウを活かして、防災分野での国際協力に積極的に貢献していきたい。
  • 防災に役立つ技術やグッドプラクティスのリストの作成
  • 各国が開発計画や土地利用計画に防災強化の視点を盛り込むためのノウハウの提供
  • 将来の災害予防を見据えた復旧・復興計画の策定
  • 早期警報システムの整備
• できる限りのホスピタリティで各国、国連機関等の参加を歓迎。