科学技術リスト作成のためのアンケート記入要領

　防災科学技術リストに掲載する技術を以下の2つの分類で整理します。

• （1）カテゴリー1：適用戦略を持つ技術
  　科学技術リストの作成では、以下のような特質を備えた技術開発を最も重視することとし、このような技術を「適用戦略を持つ技術」と呼ぶことにします。出来る限り多数の、適用戦略を持つ技術の情報が寄せられることを期待します。
  • 「適用戦略を持つ技術」を規定する項目
    • 創造的な研究開発であること。
    • 成果を利用する人たち（利害関係者・エンドユーザー／ステークホルダー）との直接対話を通じて、問題抽出、方法論の形成等が行われていること。
    • 研究・開発の結果に対して、成果を利用する人たちが「自分たちが作ったもの／自分たちが関わった成果」という積極的意識を持っていること。
    • 研究計画の段階で、現場への適用戦略に関する実質的な討議がなされたもの。
    • 地域で利用可能な材料、技術に立脚していること、低コストであることなど、地域特性を反映していること。
    • 研究の手段・プロセスは最先端の方法論が用いられ、地域が真に必要とする技術が生み出されていること。
• （2）カテゴリー2：基本開発技術
  　上記の特質すべてを必ずしも備えていなくても、より広い意味で現場への適用を重視して行われた技術開発の成果を排除するものではありません。それらについてもぜひ情報をお寄せください。「基本開発技術」としてリストに搭載の方針といたします。

• （1）災害ハザードの種類：今回は地震・津波災害および洪水・土砂災害を対象とします。他の災害を軽視するわけでは決してありませんが、これは主として時間・マンパワー・予算の制約からから行わざるを得なかった判断とご了解ください。
• （2）防災技術としての領域：ここで意味する防災技術の領域は、ハザード評価、構造技術、計画論、プロセス論など、ハード系、ソフト系を問いません。上記の主旨に合致するものであれば積極的に搭載する方針とします。

• （1）ご回答の件数：回答は何件でも結構です。該当するとお考えのものをできるだけお寄せください。ただし、上記の主旨に沿うものであることに十分ご留意願います。
• （2）開発成果と将来構想（Form1、様式1（PDF：203KB））：回答用紙には、開発成果を記入頂くとともに、よりよい技術に育てるために今後必要な構想・計画をご記入ください。
• （3）研究開発計画（Form2、様式2（PDF：171KB））−カテゴリー1に属する事例に限る：開発成果がまだ無くても、適用戦略を持つ技術の形成のために具体化しつつある研究開発計画があれば、お寄せください。
• （4）科学技術リストは英語で作成しますので、回答は英文用のForm1，2が正式文書となります。政府事務局用の資料として、和文の様式1，2もあわせてご提出ください。
• （5）カテゴリー1，2のいずれに分類するかについては、上記1．の主旨に沿ってご判断ください。ただし、リスト全体の整合性のうえから、最終判断については作業部会にご一任頂くよう、お願い致します。
• （6）英文Form、和文様式への記入は、原則としてこのページに収まる程度の長さとし、別途、より詳しい説明、写真、図表などを含む参考資料を添付してください。
• （7）参考資料の書式は自由ですが、回答用紙の表題と一致するタイトルを先頭に付けてください。また、編集可能なファイル形式（Word、一太郎など）としてください。
• （8）参考資料はアンケート提出時点では和文でも結構ですが、その場合、搭載が決まったものについては、改めて英文資料の提出をお願いすることになります。

• （1）Form1、様式1（PDF：203KB）、参考資料で1セット、または
• （2）Form2、様式2（PDF：171KB）、参考資料で1セットを構成します。
• （3）これらのセットを何セット提出頂いても結構です。各表の頭にお名前とセットの通し番号を入れてください。
• （4）提出先：電子メールにて（arai@edm.bosai.go.jp）新井　洋（防災科学技術研究所地震防災フロンティア研究センター/ワーキンググループ幹事）宛
• （5）提出期限：2004年10月15日（必着）

• （1）頂いたアンケートの結果を作業部会で整理したうえで、10月末に整理の結果を各位にお知らせし、あわせて、必要な項目については、参考資料の英語版を11月末までに提出頂くようお願いすることになります。
• （2）完成した科学技術リストは、国連世界防災会議への我が国の貢献資料として用いるのが第一の目的ですが、貴重な資料になると考えられますので、アンケートにご協力頂いた研究者・機関への配付はもちろん、国際防災協力に関心を持たれる関係方面にできるだけ活用頂く方針です。

　アンケートにご回答頂く参考として、科学技術振興調整費多国間型国際共同研究「アジア・太平洋地域に適した地震・津波災害軽減技術の開発とその体系化に関する研究（EqTAP）」（平成11〜15年度に実施）の事例に基づき作成した3例（ハード系2件、ソフト系1件）を添付します。