「科学技術と社会に関する世論調査」の要旨

平成16年4月

[平成16年2月実施、全国18歳以上の者3,000人、有効回収数2,084人、回収率69.5%]

1 科学技術への関心等

(1)科学技術についてのニュースや話題への関心

  平成10年10月 平成16年2月
関心がある 58.1% 52.7%(減)
関心がない 40.2% 43.0%

(2)科学技術に関する知識の情報源(複数回答、上位5項目)

  平成10年10月 平成16年2月
テレビ 89.7% 87.2%(減)
新聞 58.6% 60.0%
インターネット 3.0% 10.9%(増加)
一般の雑誌(週刊誌、月刊誌等) 12.3% 10.9%
ラジオ 11.5% 9.8%

(3)科学者や技術者からの情報発信に対する意見

1.科学技術に関する知識はわかりやすく説明されれば大抵の人は理解できる

  平成16年2月
そう思う 52.5%
そう思わない 35.4%

2.科学技術について知りたいことを知る機会や情報を提供してくれるところは十分にある

  平成16年2月
そう思う 17.6%
そう思わない 65.3%

(4)科学者や技術者の話への関心

  平成10年10月 平成16年2月
聞いてみたい 57.1% 50.7%(減)
聞いてみたいとは思わない 40.7% 47.2%(増加)

ア 話を聞いてみたい分野

(科学者や技術者の話を「聞いてみたい」とする者(1,057人))(複数回答、上位9項目)

  平成10年10月 平成16年2月
地球環境問題 63.0% 51.6%(減)
生命に関する科学技術や医療技術(ライフサイエンス、バイオテクノロジーなど) 57.0% 46.2%(減)
エネルギー問題 41.1% 40.6%
安全や安心に関する科学技術(災害対策、犯罪防止、情報セキュリティ、汚染物質管理、感染症対策など) 36.3%
情報・通信技術(IT) 30.2% 33.3%
宇宙開発 33.3% 32.5%
新しい物質や材料の開発 28.7% 28.2%
未知の現象の解明、新しい法則や原理の発見 25.3%
科学者自身の経験やエピソード 22.5%

イ 話を聞いてみたいとは思わない理由

(科学者や技術者の話を「聞いてみたいとは思わない」とする者(984人))

  平成10年10月 平成16年2月
専門的すぎてわからないから 52.8% 34.1%(減)
科学技術にあまり関心がないから 22.7% 32.3%(増加)
科学技術を身近に感じる機会がないから 5.6% 14.3%(増加)
科学技術の話を聞く必要性を感じないから 11.5%
周囲に科学技術についてわかりやすく話をしてくれる人がいないから 15.7% 4.0%(減)

(5)科学者や技術者への親近感

(科学者や技術者は、身近な存在であり、親しみを感じるという意見についてどう思うか)

  平成16年2月
そう思う 15.5%
そう思わない 74.2%

2 科学技術の発展に対するイメージ

(1)科学技術の発展により向上したもの

1.個人個人の生活の楽しみ

  平成10年10月 平成16年2月
向上した 69.7% 67.5%
向上していない 16.7% 16.6%

2.物の豊かさ

  平成10年10月 平成16年2月
向上した 76.3% 78.9%(増加)
向上していない 14.2% 10.6%(減)

3.労働条件

  平成10年10月 平成16年2月
向上した 42.6% 34.9%(減)
向上していない 38.0% 39.4%
変わらない 10.7% 11.6%
わからない 8.7% 14.1%(増加)

4.健康状態

  平成10年10月 平成16年2月
向上した 38.7% 56.2%(増加)
向上していない 40.4% 25.0%(減)
変わらない 14.4% 10.2%(減)

5.社会や生活の安全性

  平成16年2月
向上した 45.9%
向上していない 34.4%
わからない 10.4%

(2)科学技術の発展に伴う課題

1.科学技術がどんどん細分化し、専門家でなければわからなくなる

  平成10年10月 平成16年2月
そう思う 85.6% 84.2%
そう思わない 8.5% 6.9%

2.科学技術が悪用されたり、誤って使われたりする危険性が増える

  平成10年10月 平成16年2月
そう思う 84.0% 83.6%
そう思わない 8.8% 8.2%

3.科学技術の進歩が速すぎるため、自分がそれについていけなくなる

  平成10年10月 平成16年2月
そう思う 80.5% 77.4%(減)
そう思わない 14.2% 14.5%

(3)科学技術の発展のプラス面とマイナス面

  平成10年10月 平成16年2月
プラス面が多い 57.7% 59.3%
マイナス面が多い 10.7% 9.3%
両方同じくらいである 26.8% 24.4%

(4)科学技術の発展を不安に思う分野(複数回答、上位5項目)

  平成16年2月
遺伝子組換え食品などの安全性 60.3%
個人のプライバシーに関する情報が悪用されること 53.0%
酸性雨、温暖化などの地球規模の環境問題 48.7%
サイバーテロ、不正アクセスなどのIT犯罪 47.1%
クローン人間を産み出すことなどの倫理的な問題 46.7%

(5)科学技術に関する意見

1.日本の科学技術は、諸外国に比べ進んでいる

  平成16年2月
そう思う 63.2%
そう思わない 21.8%

2.環境問題などの社会の新たな問題は科学技術によって解決される

  平成16年2月
そう思う 34.9%
そう思わない 46.0%
わからない 10.7%

3.日本が国際的な競争力を高めるためには、科学技術を発展させる必要がある

  平成16年2月
そう思う 70.6%
そう思わない 16.3%

4.身近な生活の安全と国の総合的な安全の確保のため、高い科学技術の水準が必要である

  平成16年2月
そう思う 67.9%
そう思わない 16.5%

5.科学的研究は、人類に新たな知識をもたらすという意味で不可欠である

  平成16年2月
そう思う 68.4%
そう思わない 13.9%
わからない 10.4%

6.科学技術が発展すると、我々の生活はより健康で快適なものになる

  平成16年2月
そう思う 39.4%
そう思わない 37.4%
どちらともいえない 15.1%

7.日本の学校での理科や数学の授業は、生徒の科学的センスを育てるのに役立っている

  平成16年2月
そう思う 36.1%
そう思わない 43.0%
わからない 11.4%

8.科学技術に触れることの面白さや楽しさが感じられなくなっている

  平成16年2月
そう思う 44.2%
そう思わない 30.0%
わからない 11.3%
どちらともいえない 14.4%

9.今後の科学技術の発展は、物質的な豊かさだけでなく、心の豊かさも実現するものであるべきである

  平成16年2月
そう思う 80.5%
そう思わない 7.9%

10.今後、科学技術の発展が国民生活に与える影響はますます増えていくと考えられるが、そのような科学技術に関する政策の形成には、研究者や行政官といった専門家だけでなく、国民自身の参画がより一層必要となってくる

  平成16年2月
そう思う 71.7%
そう思わない 10.0%
わからない 11.0%

3 発展を期待する科学技術の分野

(1)科学技術が貢献すべき分野(複数回答、上位4項目)

  平成10年10月 平成16年2月
地球環境や自然環境の保全 65.1% 65.3%
資源の開発やリサイクル 59.0% 60.7%
エネルギーの開発や有効利用 63.0% 58.7%(減)
廃棄物の処理・処分 56.8% 49.7%(減)

(2)国や公的機関が取り組むべき分野(複数回答、上位4項目)

  平成10年10月 平成16年2月
地球環境や自然環境の保全 62.9% 57.0%(減)
資源の開発やリサイクル 54.2% 48.8%(減)
エネルギーの開発や有効利用 45.6% 47.2%
廃棄物の処理・処分 57.8% 43.5%(減)

図1 科学技術についてのニュースや話題への関心
科学技術についてのニュースや話題への関心の図

図2 科学技術についてのニュースや話題への関心(関心がある・性別)
科学技術についてのニュースや話題への関心(関心がある・性別)のグラフ

図3 科学技術についてのニュースや話題への関心(関心がある・年代別)
科学技術についてのニュースや話題への関心(関心がある・年代別)のグラフ

図4 科学者や技術者の話への関心(聞いてみたい・性別)
科学者や技術者の話への関心(聞いてみたい・性別)のグラフ

図5 科学者や技術者の話への関心(聞いてみたい・年代別)
科学者や技術者の話への関心(聞いてみたい・年代別)のグラフ

お問合せ先

科学技術・学術政策局基盤政策課

(科学技術・学術政策局基盤政策課)

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