大学入試センター試験の改善に関する懇談会
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| (1) | センター試験の性格 | |||||
| 現在のセンター試験には二つの性格がある。一つ目は,高等学校段階における学習の達成度を測るというものであり,二つ目は,センター試験の成績を用いて当該大学の入学者選抜を行うというものである。性格によって,センター試験の具体的な設計が変わるため,どちらの性格を重く見るのか明瞭にすべきであるという意見があった。 また,議論の中では,現在のセンター試験とは別の共通試験(高等学校段階での基本的な学習内容の達成度を測ることのみを目的とするもの)の実施についての意見も多くあった。 現在のセンター試験の性格については,今回実施の必要性が強く出された他の共通試験の内容及びその試験とセンター試験との関係によって変わってくるため,二つの性格のうちどちらに重点を置くべきかについての結論は出されなかった。 |
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| (2) | 試験問題の平均点の設定について | |||||
| 平均点の設定については,以下のような意見が出された。 | ||||||
| ア | センター試験の性格と平均点 | |||||
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| イ | 教科・科目ごとの平均点 | |||||
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| (3) | 年度内複数回実施について | |||||
| ア | 現行方式での複数回実施 | |||||
| 現行のセンター試験を年度内に複数回実施することは,平成12年の大学審議会答申において指摘されている。このことについては,大学関係者,高等学校関係者とも賛成する意見はなく,反対であった。主な意見は以下のとおりである。 | ||||||
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| イ | 別の試験の実施と併せての複数回実施 | |||||
| 現行のセンター試験の複数回実施についての議論の過程で,委員からは,現行のセンター試験とは異なるタイプの試験をセンターが実施することの必要性が指摘された。 複数回実施との関係では,現行のセンター試験を複数回実施することは難しいし,適当ではないが,目的を現在のセンター試験とは変えた新しい試験を,現行のセンター試験とは別に行うことは考えられるという意見であった。(後述) |
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| (4) | 5教科7科目型受験型の試験について | |||||
| 国立大学関係者からは,5教科7科目を求めることの意義は大きいという意見,高校関係者からは高校としても評価しているとの意見が多かった。 | ||||||
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| (1) | 既出の問題や教科書掲載の素材文の扱いについて | ||||||||||
| 受験者の関係教科科目の学習の達成度や適性・能力等を見る上で必要であるならば,過去と同一の問題を出題したり,同一の素材文,教科書掲載の素材文を利用したりすることは認められる,同一問題等を避けた結果として問題の内容等が不自然になることは避けるべきという意見が多かった。 また,公平性については,あまり見る機会のない素材を用いるという考えと,多くの人が目にしているものを素材とするという考えの二つの考えがあるとの指摘があった。 |
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| ア | 同一問題の出題について | ||||||||||
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| イ | 教科書に掲載されている作品等を素材文とすることについて | ||||||||||
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| (2) | 履修単位数(2単位,4単位)の異なる科目の取扱いについて | ||||||||||
| 2単位科目と4単位科目の取扱いに関して,現行のように同じでよいという意見と,変える方がよいという意見が出された。 | |||||||||||
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| (3) | 出題科目や範囲 | ||||||||||
| 現在のセンター試験は,高等学校学習指導要領に準拠した教科・科目を設定し,出題範囲としているが,このことについては,以下のような意見が出された。 | |||||||||||
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| (1) | 大学入試センター試験の実施日について | ||||||||||||||||
| 国立大学協会から,センター試験の実施日を1月中旬の土・日曜日に固定する要望が出されている。検討の過程において出された主な意見等は,以下の通りである。 | |||||||||||||||||
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| 以上の結果,現行の「1月の第3土曜日と翌日の日曜日」という試験日の決め方から「1月13日以降の土曜日及び翌日の日曜日」に改める検討を今後行うことで意見の集約が行われた。 |
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| (2) | AO入試用の成績請求票の作成について | ||||||||||||||||
| センター試験の成績をAO入試にも使用できるように成績請求票を別途作成することの要望が出されている。検討の過程において出された主な意見等は,以下の通りである。 | |||||||||||||||||
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| 以上の結果,まず国立大学協会がAO入試に関する取扱いを検討することとし,この結論を待って検討することで意見の集約が行われた。 |
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| (3) | 地理歴史の2科目受験について | ||||||||||||||||
| 国立大学協会から,地理歴史の2科目受験を可能とすることの要望が出され,この方法として,地理歴史と公民の教科・科目の組合せを変更し,地歴・公民 |
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| 以上のような検討を行った結果,現在,地理歴史と公民に各1コマを当てているものを,1コマ(時間は例えば100分〜120分)にまとめて,この中で自由に2科目以内を選択させることの検討を継続することとで意見の集約が行われた。併せて,理科についても,現在3コマを当てているのを,地理歴史及び公民と同様に1コマにまとめて2科目以内を選択させることを検討することで意見の集約が行われた。 | |||||||||||||||||
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| 平成12年の大学審議会答申において,現行のセンター試験の複数回実施が提案されている。今回の検討においては,現行のセンター試験の複数回実施に賛成する意見はなかったが,近年,実施大学数や入学者数の増加がみられるAO入試や推薦入試を志願する受験者のための新しい試験が必要であるという意見が,多くの委員から出された。 以下に主な意見を掲げる。 |
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| センター試験全般について,次のような意見が出された。 | |||||||
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| 氏名 | 現職 |
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| 池田 輝政 | 名城大学人間学部教授 |
| 岡本 和夫 | 東京大学大学院数理科学研究科教授 |
| 久保田 宏明 | 穎明館中学・高等学校長 |
| 佐々木 隆生 | 北海道大学大学院経済学研究科教授 |
| 柴田 洋三郎 | 九州大学副学長 |
| 末吉 幸人 | 埼玉県教育局指導部高校教育指導課指導主事 |
| 辰村 吉康 | 鹿児島大学法文学部教授 |
| 中島 恭一 | 富山県立大学長 |
| 中瀬 忠和 | 中央大学商学部教授 |
| 濱名 篤 | 関西国際大学長 |
| 藤井 久丈 | 社団法人全国高等学校PTA連合会長 |
| 二村 重博 | 同志社大学商学部教授 |
| 渡邊 健治 | 東京都立豊島高等学校長 |
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