薬学教育の改善・充実については、「薬学教育の改善・充実に関する調査研究協力者会議」(平成14年9月24日、高等教育局長裁定により設置。以下「協力者会議」という。)において議論が行われ、平成15年8月29日、その「中間まとめ」が文部科学省高等教育局長宛に提出されたところである。 「中間まとめ」では、医療技術や医薬品の創製・適用における科学技術の進歩、医薬分業の進展など、薬学をめぐる状況が大きく変化してきている中、薬剤師を目指す学生には、基礎的な知識・技術はもとより、豊かな人間性、高い倫理観、医療人としての教養、課題発見能力・問題解決能力、現場で通用する実践力などを身につけることが求められていること、このため、各大学において教養教育を充実しつつ、モデル・コアカリキュラムに基づく教育を進めるとともに、特に臨床の現場において相当期間の実務実習を行うなど、実学としての医療薬学を十分に学ばせる必要があること、各大学がモデル・コアカリキュラムに基づく教育に加えて、それぞれの個性・特色に応じたカリキュラムを編成することが必要であること、こうした様々な要請に応えるには、薬学教育の現状の修業年限(4年間)は薬剤師養成には十分な期間とは言えず、今後は、6年間の教育が必要であることが、提言されている。 また、同「中間まとめ」では、教育制度の在り方として、薬剤師養成のための薬学教育は6年間の学部教育を基本とするが、多様な人材の養成といった薬学教育の果たす役割にも配慮して4年間の学部教育も必要である、と述べている。 本ワーキング・グループは、協力者会議における検討を受けて議論の整理を行い、大学分科会における検討に資することを目的として設置され、これまで3回にわたり、大学における薬学教育の修業年限延長及びこれに伴う大学院教育の在り方等について検討を行った。その結果を下記のとおり報告する。
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