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資料5

GPにおける初年次教育関連の取組例

 特色ある大学教育支援プログラム(特色GP)における初年次教育関連の取組例
選定年度 平成15年度
大学名 長崎大学
取組名称 特色ある初年次教育の実践と改善
−教育マネジメントサイクルの構築−
キーワード 教育マネジメントサイクル・初年次セミナー科目・文理融合型初年次教育・リメディアル教育・ファカルティディベロップメント
(取組の概要)
 本取組では、長崎大学の特色ある初年次教育カリキュラム(下記1.−3.)に、大学教育機能開発センター(評価・FD研究部門)が参画することにより、授業実践、授業評価、FD、授業改善から構成される教育マネジメントサイクルを構築し、教育成果の向上を実現するとともに初年次教育新マネジメントモデルを創成する。これにより、先進的センター機能の有効活用を進めるとともに、重要性が指摘されている初年次教育における新マネジメントモデルを実証的に公開し、他大学の取組への一助とする。
1. 教養セミナー(全学教育):全学部教官が分担し、学部混在型少人数クラス編成で実施する自主的学習への動機づけ科目。
2. 専門共通科目(環境科学部):文理融合型環境教育カリキュラム設計のコアとして、文系及び理系基礎科目と環境科学概論で構成する学部初年次生の必修科目。
3. リメディアル教育(工学部):推薦入試で受け入れた専門高校卒業生を対象とした、基礎教科の学力を補うための補習授業。

選定年度 平成15年度
大学名 千歳科学技術大学
取組名称 知識を共有した効果的な授業の展開
キーワード 高大連携・e-learning・基礎教育・リメディアル教育・数学教育
(取組の概要)
 学生の学力及び学習意欲が幅広い分布をもつ現在、理工系大学における学生の基礎学力向上と学習意欲の維持は基礎教育の大きな課題である。千歳科学技術大学では、高校教員等との緊密な連携の下に、学習者にとって“興味を持って、飽きずに、諦めずに、繰り返し”取組むことができ、教師にとって“学習者の取組を時系列的に把握”できるユニークな数学のe-learningシステムを構築し、既習知識の体系化を行った。この既習知識を学生と教員が共有した新しい授業展開を通して、学生の学習効果向上に著しい成果を上げた。この結果を踏まえ、当大学では、e-learningの授業と対面型個別指導(教員が少人数の学生に対して個別に指導)の授業とを組合わせ、学生の学力や興味に応じた学習を可能とする授業を始めている。E-learning教材(コンテンツ)制作をさらに物理学等にも展開し、基礎教育から専門教育に繋がる既習知識のデータベース化を促進している。一連の取組を地域社会にも公開し、その普及を図っている。

選定年度 平成16年度
大学名 中央大学
取組名称 実学理念に基づく高大接続教育の展開
キーワード 高大接続教育・入学準備教育・実学教育・新しい形の入学選抜形態・公共的、社会的ニーズに対する貢献
(取組の概要)
 本取組は、中央大学における実学の伝統を支えてきた商学部が、「深い教養と情報スキルを身につけ、国際的に活躍できる人材の育成」という新しい実学理念のもとで展開してきた高大接続教育を含む教育課程改革を提案する。本取組は、高大接続教育・入学準備教育・学部教育の3つを柱とする。このうち高校生に大学教育を提供する「高大接続教育」には、体験授業を提供する「高大連携」、会計学ゼミ等を提供する「高大接続」、附属校対象に出張講義を行う「高大一貫」の3つがある。入学手続者を対象とする「入学準備教育」では、英語・文章作成・数学の基礎力養成のための添削教育や情報リテラシー教育が提供される。「学部教育」では、高大接続教育や入学準備教育との連続性を確保するとともに、商学部の実学理念を身につけた人材を育成すべく、高度なキャリアやスキルを目指す学生に、プログラム科目群やメニュー科目群が提供される。

選定年度 平成16年度
大学名 高知工科大学
取組名称 学生の多様化に対応した実践的技術者の育成
−生徒から学生、そして社会人への成長をサポート−
キーワード 学生の多様化・長所を伸ばす教育・初年度導入教育・習熟度別クラス編成・就職支援
(取組の概要)
 本取組は、多様な学力・能力・学習意欲をもつ新入生を受け入れ、受動的な「生徒」から主体性をもつ「学生」への成長を支援し、長所を生かした教育により「実践的技術者」に育て上げる教育課程を構築し、実施と改善のサイクルを繰り返しながら進化させていくものである。特に「生徒」から「学生」への成長をサポートする科目として、少人数で実施する新入生導入教育『スタディスキルズ』と、徹底した習熟度別クラス編成を可能にした『数学』教育のカリキュラムはこの取組を象徴する具体例である。この二つは平成15年度からの取組であるが、いずれも平成9年の開学以来続けてきた多様な学生に対応できる教育システムの導入教育および数学教育の実施状況を踏まえて進化してきた結果であり、実施・点検・改善のサイクルがうまく機能していることを示している。このような教育システムの結果として、卒業生の就職率も高水準を保っており、今後も前述の改善された教育課程にサポートされた学生たちの卒業後の活躍が期待できる。

選定年度 平成16年度
大学名 目白大学
取組名称 教養教育における基礎学力養成計画『連携』
キーワード 小規模大学・日本語スキル・個別指導・成績調査、分析・学生データベースシステム
(取組の概要)
 取組の趣旨は、高等教育の大衆化が進み学力の低下が顕在化する中で、小規模大学がその特性を活かして、基礎的学力養成と学習意欲喚起とを柱とした教養教育の充実をはかることである。取組の重点目標として、以下の三点を設定した。第一は日本語スキル(読む・書く・聞く・話す)達成、第二は基礎学力を実践的に応用する場の設置、第三はカウンセリング的内容を取り入れた個別指導の強化である。取組の特色も三点で、(1)統計分析による客観的な成績調査の導入、(2)徹底して地道な教育指導、(3)目標達成のための、授業科目・教員・大学職員・学生・外部機関等の間の有機的連携である。取組は、平成13年4月から開始し、重点目標それぞれに実績をあげている。日本語スキルでは、入門的専門書講読・小論文作成等で、設定した数値目標を達成した。実践的応用では、現場研修を取り入れた授業で、社会性や職業意識を涵養することができた。個別指導では、導入教育用教科書『大学入門』を発行、人文学部データベースシステムを設置した。

選定年度 平成16年度
大学名 関西国際大学
取組名称 大学のユニバーサル化と学習支援の取組
キーワード 大学のユニバーサル化・自律性、貢献性、国際性・GPAと学習支援センター・個別相談・特別研究
(取組の概要)
 平成10年度開設した本学の教育目標は、自律できる人間、社会に貢献できる人間、世界性をもった人間の育成である。高等教育のユニバーサル化が進むなか学力が不十分な学生が増加しているが、本学では教育目標達成のために、「GPAによる成績評価制度」と「学習支援センターを拠点とする学習支援システム」を導入した。
 学習支援システムは、センターで実施する専任教員等による「個別相談」を核に、そのときどきの学生のニーズに対応する「単位化されない自由な講義(ショートプログラム)」と「単位化された正課以外の講義(特別研究)」等により構成されている。実施に際して「学生ニーズの把握→実施→評価→見直し」により、毎年度内容を見直しながら、発展させている。その成果は、センター利用者のGPAの向上、他大学による「学習支援センター」の視察及び本プログラムで開発した初年次学習用教材「知へのステップ」が88大学で採択されていることなどにより現れている。

選定年度 平成16年度
大学名 京都外国語短期大学
取組名称 入学者の質的変化に対応する学習支援
キーワード 学習支援・学習機能の工夫改善・多元的成績評価・リメディアル教育・教育効果
(取組の概要)
 本学では、入学してくる学生の質的変化や生涯学習への対応をはかるため、平成12年度から「学びの環境づくり」に取り組んできた。この取組は、1.目的意識の確立、2.学習機能の工夫と改善、3.きめ細やかな学習支援を有機的に結びつけ、卒業時における学生の質の確保をめざすものである。具体的には、個々のレベルに応じた教育、多元的な成績評価システムの構築、学生の主体的な学習の支援、カルテ方式の個人学習記録システムの構築等による学習支援である。この複合的な学習支援は、夜間という条件にあっても、働きながら学ぶ学生や編入学をめざす学生にも、個々の目的達成のために有効に機能している。
 今年度からSELHiに指定されている高等学校の英語指導法と短期大学の英語学の知見を融合したリメディアル教育と、編入学をめざす学生を対象にした英語の4技能を統合するハイレベルな授業を実践し、従来の支援に加えて入口から出口までのトータルな学習支援を行っている。

選定年度 平成18年度
大学等名 東北大学
取組名称 「学びの転換」を育む研究大学型少人数教育
−基礎ゼミを起点とした「大学での学び」の構築−
キーワード 転換教育、脱講義型少人数教育、全学的支援体制、学部横断型クラス編成、実践型FD
(取組の概要)
 本学の「基礎ゼミ」は学生の学びを受験中心型から「大学での学び」へ転換させることを目的とし、新入生すべてが初年次第1セメスターに履修する。
基礎ゼミは「大綱化」後に開講された転換教育科目を原型とし、本学の全部局が出動する全学的支援体制のもとで運営されており、毎年200名を超える教員がこれに関与して150ほどのテーマが提供されている。15名平均の学部横断型クラス編成の下では、実験、実習、調査、合宿等の多彩な授業が繰り広げられ、学生は特定の課題を調べ、発表、討論する中で「大学での学び」を体得していく。脱講義型少人数教育への学生の評価は高く、担当教員にとっても教育上の刺激を得る格好の機会であり、実践型FDとしても機能している。
今後は、基礎ゼミの教育的成果を起点として、TAを活用した学習支援体制の更なる充実を図り、他の授業科目の教育方法刷新にも役立て、学生、教員、TAの3者連携による改善を推進していきたい。

選定年度 平成18年度
大学等名 関西国際大学
取組名称 初年次教育の総合化と学士課程教育への展開
キーワード 学士課程教育、初年次教育、キャリアプランニング、ポートフォリオ、全員参加のスタディアブロード
(取組の概要)
 本取組は、学士課程教育を修了するための基礎となる、学習技術や動機づけの向上をめざし、初年次教育を充実化するとともに、その教育方法を4年間の教育全体に展開し総合化するものである。本取組は、開学以来の学習支援への取組を基盤とし、平成13年の人間学部の開設と同時に実施を開始した。現在、キャリアプランニングをはじめとする4科目(週6コマ)の他、全員参加のスタディアブロードを中心としたプログラムを実施している。そして、その学習成果を統合するツールとして、学生全員がポートフォリオを作成している。組織的な取組としては、初年次教育研究開発センターが教材・教育手法の開発・共有を促進し、高等教育開発センターがプログラムの評価をするとともに、FDを通して、アクティブ・ラーニング等の教育手法の改善を促進してきた。本取組の結果、学生の学習面や対人関係面などの大学生活への適応力が向上し、成績でも高水準が維持されている。

選定年度 平成18年度
大学等名 玉川大学
取組名称 全学生参加型の一年次教育の実践
−「一年次セミナー」の組織的展開−
キーワード 一年次教育、必修として開講、大学生活への円滑な移行、独自の教科書、一年次教育プログラム研修会
(取組の概要)
 今日の大学教育は低学力学生や低意欲学生の増加などの問題を抱え、大学1年生の大学生活への不適合が目立ってきている。その結果、入学生の大学生活への円滑な意向をいかに図るかが大学にとって大きな課題となっている。
 そこで、本学では全学部入学生を対象とした一年次教育科目「一年次セミナー101、102」を必修として開講することとした。この科目は、学生が自覚をもって有意義な大学生活を送り、やがて自律した社会人となることを支援すること、具体的には、1大学生としての学問の重要性の理解、2規則正しい計画的な学習習慣・技術の習得、3卒業後の将来設計の設定、4大人としての健全な生活習慣の涵養を目的としている。そのために独自の教科書を作成し、担当教員全員に研修会への出席を義務付け、共通の理解と認識を持たせている。
 今後は、学習成果の記録としてのポートフォリオの導入、コア科目との連動、検証と改善への持続的対応を進め、一層の充実を図ることとしている。

選定年度 平成18年度
大学等名 名古屋学院大学
取組名称 ITによる経済学部教育の標準化と質保証
−基礎学力と勉強意欲の低下に対処する自学自習システムと「経済学基礎知識1,000題」−
キーワード 全教員による作問と活用、経済学部コアカリキュラム、教育内容の標準化と質保証、インターネットを活用した自学自習システム、学習データに基づく教育の改善
(取組の概要)
 本経済学部においても、学生の学力・勉学意欲の低下は重大な問題になっている。勉学意欲を引き出し、基礎学力を付けなければ、学部教育は成立しない。本学は、従来より全学生にパソコンを無料配付し、さらにユーザフレンドリーなネットワーク環境(CCS)を整備している。優れたIT環境を利用し、学生が主体的に取り組めるインターネットを活用した自学自習システムを構築した。ここに択一式設問とその解説を用意することで、いつでもどこでも繰り返し予習復習や試験勉強ができるようになった。ゲーム感覚で学生同士が正答率を競う楽しさもあり、自主的勉学意欲が格段に高まった。この成果をふまえ、コンテンツのさらなる豊富化を目指し、学部全教員による作問と活用を組織的に実施し、経済学部コアカリキュラムと連動する「経済学基礎知識1,000題」をこのシステム上に作成した。この取組から、教育内容の標準化と質保証、学習データに基づく教育の改善が進んだ。

選定年度 平成18年度
大学等名 京都精華大学
取組名称 考えるための「日本語リテラシー」教育
−初年次に構築する「自立した学習者」への足がかり−
キーワード 読む・考える・書く力、自立した学習者、日本語能力別クラス編成、個別的に対応する添削指導、他者と社会への関心
(取組の概要)
 本取組「日本語リテラシー」は、人文学部1年次生全員を対象とし、学問の土台といえる読む・考える・書く力を育成する教育実践である。学生がテクスト解読の講義と課題作文の実習を通じ、教員・チューターとの対話関係によって、考える力を伸ばし、「自ら調べ、思考し、表現する」自立した学習者への足がかりを構築することを目標としている。日本語能力別クラス編成に従い1年間かけて履修される、この教育科目の特色は、学生一人ひとりの作文に個別的に対応する添削指導にある。用意された模範例や正解に照らして学生の作文を修正するのではなく、あくまでも学生本人のいいたいことを大切に受け取り、それを他者にわかるよう表現する仕方や、本人も気づいていない展開の可能性を指摘することを眼目としている。この初年次段階での、思考と表現への個別的な働きかけは他者と社会への関心を飛躍的に発展させ、以降の大学での学びの準備となる。

選定年度 平成18年度
大学等名 湘北短期大学
取組名称 高大連携による地域教育ネットワークの形成
キーワード 高大連携、接続教育、地域教育ネットワーク、リベラルアーツ、学力低下
(取組の概要)
 本学は平成13年度末に神奈川県央地区の県立高校18校と高大連携協定を締結し、多彩な活動を続けてきた。連携校は現在24校にのぼる。この連携は単なる学生確保手段として短大から一方向的に教育提供を行うのではなく、高校から短大への寄与も求める双方向的なものとし、高校−短大間のシームレスな接続教育を効率よく実現することを目的としている。さらには高校間の情報交換の場としても機能する地域教育ネットワークたるべきことを基本理念としている。これまでの成果として、高大連携から得た知見をもとに、一般教育科目を刷新し、新しい構想に基づくリベラルアーツ科目群を整備したことが挙げられる。これは学力低下や勉学意欲の欠如への対応という現代的課題に応えるものである。また幾つかの活動に本学学生を参加させることにより、その人間的成長を促す効果も発揮している。本取組は連携校からも高く評価され、新規加入を検討している高校も少なくない。

 現代的教育ニーズ取組支援プログラム(現代GP)における初年次教育関連の取組例
選定年度 平成16年度
大学等名 桜美林大学・大妻女子大学・國學院大学・国士舘大学・高千穂大学・玉川大学・東京工芸大学・東京女学館大学・東京農業大学・麻布大学・神奈川工科大学・鎌倉女子大学・相模女子大学・産能大学・松蔭大学・昭和音楽大学・女子美術大学・田園調布学園大学・女子美術大学短期大学部・東京田中短期大学・ヤマザキ動物看護短期大学・山野美容芸術短期大学・和泉短期大学・相模女子大学短期大学部・湘北短期大学・昭和音楽大学短期大学部・田園調布学園大学短期大学部・横浜美術短期大学
取組名称 大学間連携による教養教育への総合的取組
(取組の概要)
 我々首都圏西部に位置する有志大学グループ(28大学)は大学間で連携し、現代に求められる大学教育の質向上のため、以下のとおり、教養教育への総合的取組を行っている。
教養教育への総合的取組1:各大学が提供する多彩な教養科目の中から学生が履修したものを所属大学の単位として認定する「単位互換制度」を実施する(平成11年度より)。
教養教育への総合的取組2:半期ごとに学生の希望に合わせた統一テーマを設定し、隔週土曜180分のオムニバス形式の教養科目として「共同授業」を開講する(平成13年度より)。
教養教育への総合的取組3:大学における教養教育の実現には、前段階における導入教育(大学前教養導入教育)が必要であるため、高校生に「共同授業」の受講を認め(平成14年度より)、「高校生のための“大学”セミナー」を開催する(平成15年度より)。

選定年度 平成17年度
大学等名 東京工業大学
取組名称 工学導入教育教材の開発
キーワード 工学導入教育、高校教育と科学技術分野の最先端研究との橋渡し、要素分解、分野横断、創造性
(取組の概要)
 工学教育における創造性、特にデザイン能力の開発には、学生が大学受験を目的とした「与えられた問題に対する解を求める」態度を卒業し、「自らが問題を発見し解決する」姿勢へ転換することが必要不可欠である。ところが、科学技術の高度化・細分化によって、高校教育と最先端の科学技術とのギャップは広がる一方である。
 工学導入教育は、工学部初年度入学生を対象とするもので、高校教育と科学技術分野の最先端研究との橋渡しを目的とし、身近な技術および最先端の技術を題材として取り上げ、これらを要素分解し、分野横断的に関連性を提示することで、問題発見・解決の手法を学び取らせ、創造性育成の第一ステップとする。
 工学導入教育においては学生個々人の興味を引き出すことが重要であるため、対話型e-Learning教材を開発し、2年次以降のカリキュラムのオンライン教材(オープンコースウェア;OCW)と連動することで、学生の関心や嗜好に合わせた学習を可能とする。

選定年度 平成18年度
大学等名 札幌医科大学
取組名称 高大一貫型プログラムによる効果的職業教育−マイナス1年生から1年生を対象としたITによる基礎保健医療教育の展開−
キーワード 高大一貫型プログラム、職業教育、プレ教育、リメディアル教育
(取組の概要)
 本学保健医療学部では、看護師・保健師、理学療法士、作業療法士の資格取得を目指す職業教育と学際的な基盤を担う人材育成教育を行っている。職業教育では、その職業に対する誤認識や臨床現場における対象者との専門的なコミュニケーションの難しさなどから、退学・休学する学生が多くいる状況にある。本取組では、高校と大学が密接に連携して、看護師・保健師、理学療法士、作業療法士の職業およびその社会的役割、並びに大学における教育の具体的な内容や臨床現場の実際について、本学部を志望する高校三年生を対象としたプレ教育のためのe-Learningプログラムを開発する。この取組とあわせ、本学に入学した学生を対象に、大学のカリキュラムを履修するために必要となる物理学、生物学などの基礎科目のリメディアル教育のためのe-Learningプログラムを開発する。これら高大一貫型プログラムにより、職業教育に対する学生の学習意欲を維持・向上させ学習効果を上げる。



参考

高等学校での履修状況に配慮した大学の取組について

 高等学校での履修の多様化に伴い、平成16年度においては、国公私立427大学(約61パーセント)、850学部(約47パーセント)が高等学校の履修状況に配慮した取組を実施している。
  高等学校での履修状況への配慮
大学院大学12大学(国立4大学、公立1大学、私立7大学)は対象としない。

《配慮の内容の例 (大学数・学部数)》
  補習授業の実施

既習組・未習組に分けた授業

《補習授業の取り組み例》
 
東京大学教養学部
   留学生や帰国子女を対象に、自然科学系科目補完授業として「留学生・帰国子女のための演習」を実施。個々のニーズに対応しながら、主に数学や物理などの授業を行っている。

青山学院大学理工学部
   新入学生の希望者に対し、高校数学の復習を演習形態にて授業する「数学リメディアル」を実施。

《高校関係者との連携の取り組み》(大学数)
  定期的な意見交換

出典 文部科学省 「大学における教育内容等の改革状況調査」


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