課程認定制度の見直しの方向性について~論点メモ~

1.大学ごとの認定の仕組みの導入

(現状)
・教員養成課程は、学部・学科等の学位課程に置くこととされ、学位課程ごとに認定が行われてきた。このため、同一大学内に同種の教員免許に係る教員養成課程が複数存在し、授業内容が異なるなど、大学としての教員養成の質の担保・保証に課題が見受けられる例がある。
・各大学において、教員養成課程を統括する組織(教職センター等)の自主的設置が進みつつあるが、依然として、教員養成の取組を各学位課程任せとしている例が多い。

(見直しの方向性)
・全学的な責任体制の下に教員養成課程が設置・運営されるよう、認定を大学ごととすることについて、どう考えるか。これにより、原則として、一大学に同種の教員免許に係る教員養成課程を複数置くことはできないこととする(通学・通勤が不可能な距離のキャンパスは可とする)ことについて、どう考えるか。
・全学的に教員養成課程を統括し、FDなど教員養成の質を高める取組を主導的に行う組織(「教員養成センター」と仮称。)の設置を求めることについて、どう考えるか。

2.学位課程共同型教員養成課程の導入

(現状)
・1.の現状がある。
・大学において学位課程横断型の科目開設や学際的な学位課程の設置が拡大している中で、学位課程ごとに教員養成課程を置き授業科目の開設を求める現行の仕組みが大学の実状に合わず、無理な調整や理解不足による基準違反の例が増えてきている。

(見直しの方向性)
・教員養成課程は、免許の専門性と相応性を有する同一大学内の複数の学位課程が共同して置くことができることとすることについて、どう考えるか。
・共同する学位課程は、学生の履修の適正化(単位の実質化)を図る観点から、学位課程と教員養成課程の総履修量が適正な範囲となるよう、課程の編成や学制の指導を行うことを求めることについて、どう考えるか。

3.評価の仕組みの導入

(現状)
・認定後、長期間経過し、法令や基準に違反している課程が確認されている。
・認定後の事後チェック機能として課程認定委員会の実地視察があるが、認定課程数が2万4千を超え、全体の質の確保・向上につながりにくい。

(見直しの方向性)
・認定時のみならず、認定後も教員養成の質の確保・向上が図られるよう、認定と連動して又は別に、定期的な評価の仕組みを導入することについて、どう考えるか。

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