SMA(脊髄性筋萎縮症)家族の会

学校教育で求められる合理的な配慮について

SMA(脊髄性筋萎縮症)家族の会

(1)子どもの成長のために学校教育に期待すること

障がいを持った子もそうでない子供も共に学べる環境づくり。
助け合う、認め合う大切さを先生が理解をもって接すること。
どんなことにも理由があることを理解して、どちらかに配慮するのではなく、みんな分け隔てなく接する。創意・工夫をもって、皆が同じ環境で一緒に行動できるよう、考えてほしい。
障害を持っている子どもが特別ではなく、他の子どもたちと同様に共に学べる環境の中で社会性を身に着け、子どものなりの自立へつなげてほしい。

(2)早期からの教育支援についての配慮事項

地域療育センターを廃止し、すべての子供が、親や子どもが望む地域の保育園や幼稚園に入園できるよう促してほしい。(地域療育センターから養護学校の道筋が決まっているかのような現状がある為、親も養護学校への入学しかないと思っている方が多い)
障害児に慣れた療育センターの先生方は、現場の保育士を指導する巡回保育士のような役割として障害児のフォローをしてほしい。

または地域療育センターは、普通保育園や幼稚園へ入園する前の母親や子供のトレーニング(慣らし)のような場所であってほしいし、教員も普通保育園や幼稚園に入学できるような指導を心がけてほしい。

(3)教育内容・方法についての配慮事項

できないことは工夫、補助をして、学習を進めてほしい。
障害のある子どもも最大限自分の力を発揮できるような方法を考えてほしい。
また、常に保護者を交えた話し合いをできる場を確保してほしい。

(4)学校における支援体制についての配慮事項

医療的ケアの必要な場合は、看護師の配置、もしくはヘルパーの配置、学校介助員の配置をしてほしい。
他の子どもたちだけでなく、保護者に対しても障害を持つ子どもへの理解を深めてほしい。

(5)施設・設備についての配慮事項

エレベーター、スロープの設置、車いす用のトイレ(多目的トイレのようなおむつ替えのできるスペースが必要)、子どもの身体にあったテーブル・イスなどの生活用具、通園バスのイス

(6)学校外における支援体制についての配慮事項

遠足、野外活動、修学旅行など、医療的ケアがあるなしに関わらず、親の付き添いをしなくてもよい体制を整えてほしい。

(7)幼、小、中、高等学校の各段階における配慮事項

入学時の注意事項、引き継ぎの徹底、(医療的ケアの方法、人工呼吸器の注意事項、学習における注意事項など)どの先生に代わっても、どんな場所にいても、緊急時の対応ができるようにしてほしい。
体育の授業での評価方法を配慮してほしい。

(8)その他の配慮事項

大学のカリキュラムの改善。インクルーシブな教育現場が普通だ、違和感がないと感じることのできる教員の養成。どんな子供でも、どんな障害があっても、自分の生徒であるという責任感はなくてはならない!ということを学んでほしい。
実際、障害児が入学してくると先生が大変、どうしよう・・・といった雰囲気が圧倒的に強い。

現場の教員やこれから教員となる方々の教育課程にインクルーシブ教育の内容を組み込んだものにしない限り、入園、入学がスムーズにいかないばかりか、入学後も子供と親、先生の摩擦が多くなると思われる。

災害時の避難や対処法の徹底。

以上

お問合せ先

初等中等教育局特別支援教育課

(初等中等教育局特別支援教育課)