資料5 「人間力向上のための今後の教育の構造改革の方向性について」(第一次まとめ)(平成16年9月1日 これからの教育を語る懇談会) 抜粋

1.質の高い教員を養成する(教員改革)

高い使命感と指導力を持つ教員を養成する

 企業も含め、組織はまず人であり、信頼される学校づくりのためには、優れた教員が不可欠である。これまで採用後の研修制度の充実など様々な工夫がされてきているが、必ずしも十分だったとはいえない。
 したがって、現行の教員養成システムを改革し、専門的な知識と豊かな識見・人格の双方における教員全体の資質を向上させるため、次の方策を実現すべきである。

  • (1)教員養成の専門職大学院(教員版プロフェッショナル・スクール)の設置促進
  • (2)教員免許の「更新制」の導入
     (略)

(1)教員養成の専門職大学院(教員版プロフェッショナル・スクール)の設置促進

 学校教育の直接の担い手である教員の資質能力や、校長等の管理職のマネジメント能力などの飛躍的な向上を図るため、教育現場の様々な課題に正面から取り組む、高度な専門性と実践的な指導力を備えた教員を養成する専門職大学院の設置を進める。
 その場合、教育実習などの教職専門科目の重点的履修、指導力に優れた現職教員や教育行政の実務家等の大学教員への積極的登用など、高度専門職業人養成を目指したものを検討するとともに、高い使命感や幅広い社会性の育成にも十分留意すべきである。また、校長等の管理職や教育行政のプロの養成の場としての役割等についても検討する必要がある。
 専門職大学院については、教員の養成、研修、評価等において社会的に主導的な地位と役割を果たし、その修了者が採用、処遇等における優遇措置を講じられることを希望する。

(2)教員免許の「更新制」の導入

 教員免許状取得者が教員として必要な資質能力を身に付けていることを確実に保証するよう、教員免許状に一定の有効期限を付し、更新時に教員としての適格性や専門性の向上を評価することにより、更新の可否を決定する制度を創設するなど、教員免許制度を抜本的に改革すべきである。
 その場合、教員に必要な適格性や専門性を備えていることを適切かつ十分に判断した上で授与するとともに、教職課程の認定の厳格化や、大学教員としての小・中学校教員の積極的な活用による実践的な講義の実施など、学部段階をはじめとした教育内容・方法の改善方策についても検討することを期待する。

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